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調布市深大寺。
深大寺の行事といえば、まずは3月の「だるま市」(厄除元三大師大祭)が有名です。
年間を通じて、節分や観月会、転読会など様々なイベントが催されます。
3月「だるま市」と、7月「ほおずきまつり」(鬼燈まつり)、11月~12月「そばまつり」(そば守観音供養祭)についてお伝えします。
深大寺の諸行事中、最大の行事が「厄除元三大師大祭」です。
通称「だるま市」。
例年、深大寺山門の紅梅白梅が見ごろを迎える3月3日、4日の両日にわたり執行され、朝から元三大師様のご霊験を崇める7万人余の人々が、押し寄せるように境内を埋め、元三大師堂では諸願成就の大護摩供が終日厳修されます。
江戸時代の文献には、参詣者が「近郊近在より群参す」と記されているほど、深大寺の元三大師大祭は歴史と伝統のある行事です。
元三大師様のご霊験は今でも多くの人々に篤く信仰されています。
また、これにあわせて境内では大師様のご威力にあやかる縁起だるま市も開かれます。
「日本三大だるま市」の1つとして、また東京に春を呼ぶ深大寺のだるま市としてその知名度は全国的です。
寺の境内には大小約300余の縁起だるま店を中心とした店が並び、それを買い求める参詣者で身動きがとれないほどになります。
厄除元三大師大祭のクライマックスは、3日、4日のそれぞれ午後2時より執行される「お練り行列」、百味献膳の儀式です。
雅楽衆を先頭に、いなせな木遣り衆、裃に統一した講中とともに袍裳金襴七条袈裟に身を包んだ高僧が境内を進む煌びやかなお練り行列は圧巻で、まさに平安絵巻さながらの優雅さであり、大祭中最大の見せ場です。
深大寺のそれは、百味講という江戸時代から続く講中により大師様の宝前に供物が奉献されるなど大規模に執行され、比叡山以外では滅多に聞くことのできない天台宗に古くから伝わる聲明が、雅楽の調べとともに厳かに唱えられます。
そして買ったダルマは元三大師堂前の特設『だるま開眼所』にて僧侶により直々に目入れをしていただけます。
ダルマの目に梵字(インドの古い文字)を入れるという深大寺独特のもので、古来「阿吽の呼吸」という言葉より、新しく求めたダルマの左目には物事の始まりを意味する「阿」字を入れて開眼し、心願叶ったダルマの右目には物事の成就を意味する「吽」字を入れ感謝の意を込めるそうです。
毎年3月3日、4日に開催されます。
鬼燈まつり提灯に見立てたほおずきを並べ、精霊たちを迎える深大寺の夏の風物詩。
深大寺では、参道と境内に鮮やかな橙色のほおずきが並びます。
ホオズキは、ナス科ホオズキ属の多年草。
漢字では「鬼灯」の表記が一般的ですが、深大寺鬼燈まつりでは「鬼燈」と表記しております。
ホオズキはかつて食用の他にも、ホオズキ人形にしたり口で音を鳴らす遊びに使われたりと、様々な用途で使用されてきました。
ホオズキをモチーフにしたお手玉などもあり、日本では昔から親しまれてきた植物です。
また、ホオズキは赤い提灯にも見えることから、お仏壇を飾る赤い提灯という特別な意味を持つ盆花としても使用されてきました。
そんなホオズキが鮮やかに境内や参道を彩る深大寺深大寺鬼燈まつり。
毎年7月中旬頃に開催されます。
深大寺そばの歴史は江戸時代から続くといわれていて、現在も深大寺には数多くの蕎麦店や甘味処が軒を連ねています。
「深大寺そばまつり」は、その深大寺そば組合の22店舗が参加。
スタンプラリー絵馬を購入して、美味しいそばの食べ歩きを楽しむそばのお祭りです。
イベントの目玉の「献そばの義」は地元のおそば屋さんの若店主達が本堂の前で、そば打ちを実演します。
できた蕎麦を「そば守観音」に献上し、五穀豊穣を祈願する「そば守観音供養祭」が行なわれます。
毎年沢山の人がおとずれ、装束でそばを打つという珍しい儀式をカメラに納めたりしています。
古来、そばの種は八世紀ごろ原産地であるユーラシア大陸から朝鮮半島を経由して渡来したと考えられています。
深大寺周辺の地質は、そば栽培に適し、わずかな作柄で大変良質な地粉が産出されました。
深大寺そばが有名になったのは元禄年間、天台宗関東総本山東叡山寛永寺御門主第五世公弁法親王にそば切りを献上して賞賛を得てからと云われています。
その後深大寺そばは「献上そば」とも称され名高い諸家から深大寺へそばの使者がたつほどになりました。
また一説には三代将軍家光が鷹狩りの祭に立ち寄り、殊のほか賞賛し推奨されたとも云われています。
以後、数々の有名人が深大寺そばを称し、広く知られていくようになりました。
このように深大寺そばは江戸初期より400年あまりの長い歴史と伝統を持って今に至ります。
「そばまつり」は毎年11月下旬から12月上旬に開催されます。