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迷子になっていた猫が戻ってくる…そんな噂がある神社が、立川の阿豆佐味天神社。
別名『猫返し神社』。
神社では、ネズミを捕らえる猫を守り神としているのです。
珍しいのが、狛犬ならぬ、狛猫!「ただいま猫」とも呼ばれているそうです(^^)
猫返し神社の正式名称は「阿豆佐味天神社」です。
別名「立川水天宮」。
1629年(寛永6年)創建の歴史ある神社です。
主祭神は少彦名命と天児屋根命で、安産、子授けの神様として知られます。
いぬの日や七五三には多くの参拝客が訪れています。
医薬・健康・知恵の神、少彦名命(すくなひこなのみこと)と、文学・芸術の神、天児屋根命(あめのこやねのみこと)を祀っています。
本殿は立川市最古の建築物で、市有形文化財に指定されています。
本殿の右横に、少し離れて、蚕影神社(こかげじんじゃ)のこじんまりした境内社が立っています。
蚕影神社は蚕の守り神です。
実はこの神社が『猫返し神社』の由来とされています。
この地区では江戸時代末期、養蚕が盛んででした。
蚕の天敵はネズミ。
そのネズミを捕まえるのが猫。
このつながりで、蚕影神社が猫の守り神であるという話になりました。
『猫返し神社』と呼ばれ始めたのは、実はつい最近のことです。
愛猫家で有名な、ジャズピアニストの山下洋輔さんの飼い猫がいなくなり、17日間探し回った末、たどり着いた当社で願掛けをしたところ、翌日帰ってきました。
そこで’87年6月号の「芸術新潮」に冗談半分でエッセイを掲載したところ話題になりました。
その後、 またまた山下氏の飼う別の猫が姿を消し、半信半疑で再び祈願したところ、またまた4日目に帰ってきました。
これが話題になり全国的にブレイクしたのです。
境内に流れているピアノの曲は、猫が戻ってきたお礼にと山下洋輔さんから奉納された越天楽です。
猫好きだけでなく、ジャズファンも注目の神社なのです。
『猫返し神社』の評判は愛猫家の間で広がり、関東周辺だけでなく、全国各地からも参拝者が訪れ、絵馬を求める問い合わせがくるようになりました。
また、実際に猫が返ってきた人が、お礼参りに来ることも多いそうで、境内にある狛猫が温かく迎えてくれます。
瞳にはガラス玉が埋め込んであり、本物の猫の瞳のようです。
「ただいま猫」と呼ばれている、この猫の像を撫でながらお願いをすると、ご利益があると言われています。
阿豆佐味天神社・立川水天宮
東京都立川市砂川町4丁目1-1
042-536-3215