猫の感情は意外と豊かですよね!
「猫の大脳皮質は、人間と同じように発達している」と言われています。
大脳皮質とは、感情や気持ちなど、心をつかさどるといわれている部分。
つまり、猫は人間のように感情がとても豊かだと考えられるのです。
猫と長く暮らしていると「なんかこの猫人間っぽいなぁ」と感じたことがある方は多いのではないでしょうか。
クールなあの表情の下で、喜ぶ・悲しむ・怒る・寂しいなど人間のように様々な感情が渦巻いているとしたら、なんだかとてもおもしろいですよね。
一言で猫と言っても様々な性格の猫がいます。
人見知り猫、人懐こい猫、独立型猫、言い出したらキリがありません。
一般的に猫は警戒心の強い動物なので、初めから心を開いてくれるケースは稀でしょう。
ですが接しているうちに心を開く瞬間がやってきます。
その時、猫はどんな仕草をするでしょうか?
猫が心を許した人にだけ見せる仕草がいくつかありますので、今回は気になるその仕草をいくつかご紹介したいと思います。
猫にとっては急所であるお腹を、ドドンと大公開してくれるのは心を許している証拠です。
お腹は内臓が詰まっている上に骨がなく、ガブリとやられたら命を落とす危険性さえあるからです。
よほど自信家の猫でない限り、信頼できない相手の前でお腹を公開する事はないでしょう。
後ろから襲われた時に対処しにくいため、警戒している相手に対しお尻を向けることもないと言われています。
飼い主さんにお腹を見せる、お尻を向けて寝る、くつろぐなどの行動が見られる場合は、しっかりと信頼されている証なので、安心してください。
猫が心を許すとスリスリしてくれます。
スリスリすると言うことは相手にかなり接近する訳で、心を許していなければできない行動でしょう。
信頼できない相手にスリスリすると、何をされるか分からないからです。
人懐こい猫は野良猫であってもスリスリしてくれる事がありますが、人を怖い存在だとは思っていないのでしょう。
スリスリは自分の匂いを付けたり、相手に甘える時にする仕草だと言われ、フミフミも母猫を思い出している時や甘えたい時に見せてくる仕草だと言われています。
猫のほっぺとあごにはホルモンを分泌する腺があり、猫同士のにおいによるコミュニケーションに使われます。
猫にとってはお互いの匂いを共有するのは大切なことで、心を許した仲間に対してしかしない行動です。
匂いを付けることで自分の物と主張しているのですね。
ちなみに、外出から帰ってくると猫はよくこの行動をしますが、「ご主人から違うにおいがする」と感じて自分の匂いに戻そうとしているのです。
何ともいじらしくてかわいいですね。
のどをゴロゴロ鳴らすのは、猫の代表的な喜ぶ時の表現。
撫でられて嬉しい時などによくこの音を出します。
猫を飼っている人ならば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
もしビギナー飼い主さんの中で聞いたことがないという人がいれば、あご、耳の裏など猫が撫でられると喜ぶ場所を撫でてあげてみてください。
気持ちよくなってゴロゴロ言うはずです。
基本的には甘えている時や気持ちが良い時などに見られる行動なので、猫が喉をゴロゴロ鳴らして来た時は猫が心を許してくれている証拠だと思って間違いはないでしょう。
まれに怖がっている場合や体調が悪い場合にも、猫が自分を落ち着かせるために喉をゴロゴロ鳴らす場合があると言われていますが、基本的には甘えている、気持ちが良い時などに見せてくる仕草です。
猫は警戒心が強い生き物だということもあり、心を許していない相手の目の前や近くで、わざわざ一緒に寝るということはほぼありません。
飼い主さんの近くで寝たがる場合、猫が飼い主さんに心を許しているからだと言えます。
猫同士、仲睦まじく毛づくろいをしている光景は微笑ましいですよね?
猫は心を許した人にも、ベロンベロン毛づくろいしてくれます。
猫同士の仲良しサインとしてよく見られる”毛づくろい”ですが、実は猫が人間に対し毛づくろいのように、顔や指を舐めてくることもあります。
これも信頼されている証拠で、猫からの愛情表現の一つだと言われています。
でも人には猫のような被毛がないので全力でやられるととっても痛いです。
飼っている猫がピンとしっぽを立てて姿勢よく歩いている時を見たことありませんか?
そんな時は機嫌がいいサインです。
怒っているときもしっぽを立てることがありますが、優しい目の時、少しづつ近づいてきた場合、心を許しているサインの一つです。
気まぐれな猫とスキンシップをとるのは、こんなしっぽをピンと立てている時がいいかもしれません。
気がつくと猫が視界に入っていませんか?
素直に自分の気持ちを表す猫はペッタリ人にくっついて、すぐ側にいる事が多いです。
気付いてほしいという気持ちがある場合もあります。
また、パソコンを使っていたらキーボードにごろん、雑誌を読んでいたら、その上にごろん。
スマホを使おうと思ったら猫の下敷きになっていたなど、猫が心を許すと、いろいろと邪魔をしてきます。
猫はいたずらをしているのではありません。
大好きな人に振り向いてほしいのです。
「あたしとそれ、どっちが大事にゃの?」とでも言いたいのでしょう。
自分が1番じゃないと納得がいかない、猫らしい行動です。
猫にじ~っと観察されていたら、完全に心許された状態です。
でも、警戒に満ちた目で見られていたら、それはちょっと違います。
猫の方を振り返ると、ゆっくり瞬きしてくれたら、完璧です。
さらに、「撫でて」、「遊んで」、「ご飯頂戴」など要求がある時、上目使いで訴えるような目を向けてきます。
側にじっと座ったり、「にゃ~」と鳴いて訴える事もあるでしょう。
猫の温かい視線を感じる時、心を許してくれていると思って良いでしょう。
以上です。
猫に好かれたいと思っている人ほど、猫にはしつこくしてしまいがち。
マイペースで自由気ままな性格の猫は、”あまり構ってこないけど、近づけば優しくしてくれる”、そんな人を好みます。
猫に好かれて心を許してもらうには、ある程度の距離感を保ち、猫が寄ってきた時には思う存分構ってあげるという方法が1番です。
猫と信頼関係を築くには、短くても数か月必要だと言われており、長いと数年かかってしまう場合があります。
猫に信用してもらい、心を許してもらうには猫が嫌がることはしないようにし、猫のことを上手に褒め、猫が過ごしやすいと思う環境作りをしてあげましょう。