猫は犬に比べて気まぐれだと思いませんか?
まさにツンデレ。
そこが可愛いのですよね!
よく「猫は気まぐれ」などと言われることがありますが、それは、気分が瞬時に切り替わるせいで、そこに居合わせた人には気まぐれのように感じられるようです。
今回はなぜ、猫が気まぐれなのかについてお伝えします!
猫の感情モードとは?
野良猫は誰かの保護下にいないので、自分でえさを探し、外敵から身を守らなければなりません。
それに比べ、飼い猫は人間に保護されていることで、大人になっても子猫気分が抜けない猫が多いそうなんです。
これは、去勢や不妊手術も関係しているようです。
だから、本来、猫が持っている野生の本能や親猫(成猫)の本能に加え、母猫に甘える子猫の気分や飼い猫としての気分も存在しており、気分を、自分で切り替えているといわれています。
子猫モード
野生で暮らす猫は、母猫から離れて大人の猫になると、自然とこのようなしぐさを見せることがなくなります。
ところが、家の中で人間に飼われている猫は、いつまででも母猫代わりの飼い主に甘え続けることができることから、大人になった後も、子猫のころのように飼い主に対して甘えを見せることがあるのです。
甘えた声で鳴きながらすり寄ってきたり、1日中、家の中をくっついて回ったりするのは、本来、子猫が親猫に対してする行動なのだそうです。
尻尾を立てて甘えたり、「遊んで」とアピールしたりする行動は、子猫特有のものです。
野良猫は単独行動ができるようになると、親猫に甘えることはしなくなりますが、飼い猫の場合は、飼い主という甘えられる存在がいるので、いつでも子猫気分になれるのだそう。
飼い主に甘える猫はこの子猫モードな時間が長い猫だといえるでしょう。
親猫モード
出産経験や子育て経験がない猫も、成猫になると母性や父性を持ち、親猫モードな気分になることがあります。
それは子猫だけでなく、飼い主である人間に向けられることも。
皆さんの飼っている猫は、捕まえた小動物や虫などを持って帰ってきたことはありませんか?
これは、猫が飼い主に「こうやって狩りをするんだよ」と教えるためと言われています。
そう考えたら、猫が小動物や虫の死骸を持って来たときには、「ありがとう」と声をかけてあげるのが正解かもしれません。
野生モード
猫は、突然夜中に走り回ることがあります。
夜中に突然の大運動会を開催したり、小動物や虫を追いかけ回したりしているときは野生の本能に支配されているとき。
また、トイレの前後に走り回ることもありますが、このときも同様です。排泄中はどうしても無防備になりますから、警戒心から野生に戻ったときのような行動をとってしまうのです。
自分でえさを見つけなければいけなかった猫は、本来、狩りをすることは死活問題になるぐらい重要なことだったのです。
もちろん、小鳥などをじっと見つめて飛び掛かるタイミングを計っているようなときも、野生の気分といえるでしょう。
飼い猫になり、ご飯の心配をしなくてよくなったとしても、狩猟本能はなくなることはありません。
飼い猫モード
飼い猫は、家の中を十分に熟知していて、「ここは安全な場所である」という認識を持っています。
猫がお腹を上にして寝ている姿を見かけたことはありませんか?
この姿は外敵がいないリラックスした状態のときにしか見ることができないのだそう。
人間のように床におしりをつけて脚を前に出した「スコ座り」も同様です。
完全に警戒心がないときにしかしない行動なので、この姿を目撃したら「うちのコは心の底からくつろいでいるのだな」と喜んでいいでしょう。
それは飼い主に対しても同様で、近くに飼い主がいたとしても、すっかり安心しきって、おなかを見せて無防備に眠ったり、警戒心を解いてくつろいだりといった様子を見せてくれるのです。
そもそも猫が気まぐれなのは自分の命を守るため
以上のように、ネコちゃんは、それぞれのモードを切り替え、生き延びてきました。
野生動物の世界では、群れがあると、群れの命を守るためにそれぞれに役割が出来て、勝手な行動をすることは出来ません。
単独で生きていると、自分の命は自分で守らなければいけません。そのため自分の判断がとても大切です。
猫は、気まぐれではなく、一瞬一瞬に応じた自分の判断で、単独で行動していると言えます。
猫が気まぐれと言われるのは人に媚びないから
ネコちゃんの感情モード切替は、生き延びるための行動でもあります。
でも、私たち人間から見て、なんであんなに気まぐれなのかなあ、と思う時、私たちの方で勝手に判断してしまうことがあるのかもしれません。
本当は単なる気まぐれでもないのにね!
猫は犬のように、飼い主さんをご主人と思って忠実に尽くす、飼い主さんの言うことを聞く、ということが猫にはありません。
猫にとっては自分自身が主なので、気まぐれに自分がやりたいと思ったことはやり、したくないことはやらない、飽きたらやめる、などの行動は自然なことなのです。
猫が気まぐれと言われるのは自分の思う通りに行動しただけで、飼い主さんが思っているとおりに動かないことは、猫にとっては気まぐれではなく、自分の思う通りに行動しただけ、ということなのですね。
猫が気まぐれと感じるのは無表情だ、という理由も
さらに、猫が気まぐれだと人間が感じるのは、猫の無表情さにあるということも言われています。
猫は表情筋が少なく、人間や犬のように、感情が顔に現れることが少ない生き物です。
これは、単独で行動する猫が、家族や兄弟以外と顔を合わせて表情で何かを伝えたり読み取ったりする必要がほぼないためだとも言われています。
実際、人間でも無表情だと、何を考えているのかわかりませんよね。
無表情なままで怒ったり逃げたりするので、それまでに猫がストレスを感じた上で行動したことでも、飼い主さんにとっては急に怒ったり逃げたりして気まぐれだと感じられます。
そのため、猫は気まぐれだ、ということにも繋がるのでしょう。
その不思議さ、気品さに、虜になってしまうのかもしれませんね!
気まぐれも愛したい!
猫の気まぐれは女性の気持ちのように、気分次第でころころと行動や態度が変わるということが言われていますね。
猫と暮らしている飼い主さんは、猫がなぜこんな気まぐれな行動をするのか、日々疑問に思うことも多いことでしょう。
以下のような猫の気まぐれな行動を経験したことも多いのではないでしょうか。
・甘えていたのに、突然噛む
・甘えてきたのに触ろうとすると逃げる
・普段は呼んでも来ないのに、パソコンなどに集中していると邪魔しにくる
・膝に登ってきたので抱っこしようとすると逃げる
・紙袋などに何度も入ったり、全く入らなかったりする
・ベッドに入ってきたのに一緒に寝ようとすると出て行く
ほんとうに、もう!
そんな気持ちになったこともあるかもしれません。
でも、ネコちゃんは、すぐにモードを切り替えてしまうんですね。
そんなところも、魅力の一つかもしれませんね!
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