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ユニコーンって何?和製ユニコーンが、世界を変えるために必要なものとは?~野球とサッカーから考察する起業家育成~




「ユニコーン」って知っていますか?

そうです、一角獣ですね。

今、ベンチャーで「ユニコーン」なる企業が世界を席巻してきています。

今回は「ユニコーン企業」とは何か、また「和製」ユニコーン増やすためのヒントについてお伝えします!

ユニコーンとは?

ユニコーン。

ご存知でしょうか。

一角獣ではなく、ベンチャーのユニコーンです。

ユニコーンとは「創設10年以内、評価額10億米ドル以上、未上場、テクノロジー企業」といった4つの条件を兼ね備えた企業を指します。

この言葉は、ベンチャーキャピタリストのアイリーン・リーが2013年に発案したものです。

ユニコーン(Unicorn)は、額に一本の角が生えた伝説の生き物であり、ユニコーン企業は、ベンチャーキャピタルを始めとする投資家から、ユニコーンのようにまれで、巨額の利益をもたらす可能性のある企業として注目されています。

ユニコーン企業の上位クラスには、デカコーン企業とヘクトコーン企業があり、デカコーン企業は100億ドル以上のユニコーン企業に使用され、ヘクトコーン企業は1000億ドル以上のユニコーン企業に使用されています。

ちなみに、このヘクトコーンは、AppleやGoogle、Facebookなどの巨大企業と同等な企業を指しています。

現在上場しているフェイスブック社やツイッター社も、かつてはユニコーン企業でした。

現在、ユニコーン企業数としては、米調査会社のCBインサイツによると、世界で200社を超すまでに増えています。

2018年の報告では、世界にあるユニコーン企業は237社。

国別のユニコーン企業の数は、

第1位:米国118社
第2位:中国62社
第3位:イギリス13社
第4位:インド9社

となっています。

全体の内訳は米国が全体の49.8%、中国が26.2%で、二強が第3位以下を大きく引き離している状況といえるでしょう。

上位20社の顔ぶれを見ると、米国の企業が10社、中国7社、インド2社、スウェーデンが各1社。

【ユニコーン企業:上位20社】

1位: ウーバー/米国/680億ドル


2位: 滴滴出行/中国/500億ドル


3位: シャオミ/中国/460億ドル


4位: 美団大衆点評/中国/180億ドル


5位: エアビーアンドビー/米国/293億ドル


6位: スペースX/米国/212億ドル


7位: パランティアテクノロジー/米国/200億ドル


8位: WeWork/米国/200億ドル


9位: Lu.Com/中国/185億ドル


10位: ピンタレスト/米国/123億ドル


11位 Flipkart(フリップカート)/インド/116億ドル 


12位 Toutiao(今日頭条/トウティアオ)/中国/110億ドル 


13位 Dropbox(ドロップボックス)/米国/100億ドル 


13位 Infor(インフォア)/米国/100億ドル 


13位 DJI Innovations(大疆?新科技有限公司/DJIイノベーションズ)/中国/100億ドル 


16位 Lyft(リフト)/米国/96.2億ドル 


17位 Stripe(ストライプ)/米国/92.0億ドル 


18位 Spotify(スポティファイ)/スウェーデン/85.3億ドル 


19位 Snapdeal(スナップディール)/インド/70.0億ドル 


20位 Global Switch(グローバル・スウィッチ)/米国/60.2億ドル 

※出所:CBインサイツ、2017年11月データ

首位の米ウーバー(Uber)テクノロジーズはご存知、配車サービスを運営するウーバー(Uber)です。
ソフトバンクグループが傘下のビジョンファンドを通すことによって筆頭株主になっており、上場した場合の株式時価総額は1,200億ドル(およそ13兆円)に達すると予想されています。

2位の中国「シャオミ(小米科技)」はスマートフォンメーカーとして2010年に創業し、現在は総合家電メーカーとして白物家電、電動バイク、炊飯器などを扱っています。
なお、2018年7月に上場したため、厳密にいうと「元」ユニコーン企業ということになります。

3位中国「ディディチューシン(滴滴出行)」は、配車アプリを通じてライドシェアサービスを提供している企業です。

4位中国「ラッキンコーヒー(瑞幸珈琲)」は、スターバックスにとってかわるのではないかと噂されているコーヒーの振興チェーンです。
シンガポール政府投資公社(GIC)らから投資され、2018年1月に起業して一年もたたないうちにユニコーン企業の仲間入りをしました。オンライン注文や、安価な配達料金、大規模なチェーン展開によって、シェアを大きく伸ばしています。

5位米国「エアビー&ビー(Airbnb)」は、近く上場して「元」ユニコーン企業、元デカコーン企業になるのではないか、と噂されている企業です。
2008年に設立され、世界192カ国の3万3,000の都市で宿泊施設を提供、利用されています。

6位米国「SpaceX」は、ロケットや宇宙船の開発と打ち上げ事業をおこなう企業です。
ご存知、イーロン・マスクによって設立され、民間月旅行なども提案しています。
初の搭乗客がZOZOTOWNで知られるスタートトゥデイ、前澤友作社長であることも話題となりました。

ユニコーン!日本は?

一方、日本企業はどうでしょうか。

幻のユニコーンはいるのでしょうか。

世界220社のうち日本企業はフリマアプリのメルカリのみでした(評価額は10億米ドル)が、2018年6月に上場。

日本企業は現在、人工知能(AI)開発のプリファードネットワークス(東京・千代田)だけです。

200社以上ある中、1社のみ!なんですね。

「プリファード・ネットワークス(Preferred Netwaorks)」は、AIのディープラーニングによって制御技術の開発をおこなう企業です。

企業の評価額は2,326億円といわれ、トヨタ自動車、日立製作所、NTTといった国内のさまざまな大手企業と提携を結んでいます。

具体的には、自動運転やコネクテッドカーなどに関連する交通システム、物体認識や制御そして最適化技術の研究と開発、医療用画像の解析や早期診断技術の開発といった3本の事業を軸として、海外からも「次世代のソニー」などと称されるなど期待を寄せられています。

その他、日本のユニコーン予備軍

日本唯一のユニコーン、プリファード・ネットワークス。

その他、日本には本当にいないのでしょうか。

数少ない中、予備軍として名を連ねている企業はあります。

それが、大注目の以下2社。

まずは、フリー(Freee、東京・品川)。

クラウド会計処理をAIで効率化の事業を実施、評価価値は約394億円とされています。

クラウドを利用したテクノロジーであること、フリーランスや多様な働き方が一般的になりつつあり、確定申告やさまざまな会計処理が身近な存在になっていることを考えると、今後大きな成長が見込めるかもしれません。

もう一つは、クラウド型名刺管理「Sansan」(東京・渋谷)です。

社内の名刺を一括管理することで名刺を共有資産とするCRMソリューションを提供しており、企業評価額は約505億円と言われています。

何とも心細い状況ですが、上記3社の他、ユニコーン予備軍はこちら。

【日本国内ユニコーン予備軍】

エリーパワー(リチウムイオン電池)評価額404億円、設立2012年

ビズリーチ(転職サイト運営)評価額338億円、設立2016年

TBM(石灰石で新素材開発)評価額292億円、設立2017年

FiNC(健康サービス)評価額225億円、設立2017年

ラクスル(ネット印刷、物流)評価額219億円、設立2016年

ボナック(核酸医薬品開発)評価額217億円 設立2017年

ビットフライヤー(仮想通貨取引所の運営)評価額213億円 設立2017年

セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(全自動衣類折り畳み機)評価額174億円 設立2017年

ソラコム(IoT通信サービス)評価額173億円 設立2016年

C Channel(女性向け動画配信) 評価額163億円 設立2016年

GLM(電気自動車の開発) 評価額151億円 設立2016年

グライダーアソシエイツ(キュレーションサイト) 評価額149億円 設立2015年

お金のデザイン(スマホで投資運用)評価額132億円 設立2017年

フロムスクラッチ(データ管理サービス) 評価額127億円 設立2017年

ペジーコンピューティング(省エネスパコンの開発)120億円 設立2015年

Liquid(生体認証エンジン開発) 評価額105億円 設立2017年

スターフェスティバル(フードデリバリー)評価額101億円 設立2017年

デリー(レシピ動画サービス) 評価額100億円 設立2017年

マイクロ波化学(化学化合物の効率量産) 評価額98億円 設立2017年

リノべる(リノベーション)評価額90億円 設立2017年

ランサーズ(クラウドソーシング)評価額84億円 設立2014年

JTOWER(通信設備シェアリング) 評価額74億円 設立2016年

ワンタップバイ(証券業)評価額71億円 設立2017年

ウェルスナビ(資産運用サービス)評価額66億円 設立2016年

ユニコーン企業、重要キーワード

日本にもユニコーン企業の予備軍は出てきています。

ただ、まだまだ少ないし、アメリカと中国には全く太刀打ちできない状況ではないでしょうか。

では、日本はどうしたら良いのでしょう?

個人的には、最大のキーワード、それは「テクノロジー」であるように感じます。

ユニコーン企業の条件の中で一番のポイント、それがテクノロジー。

まずもって、理系・テクノロジーという前提があり、かつ、独創的・先進的テクノロジーがなければ、ユニコーン企業とはなり得ないのです。

日本の理系学習能力が世界的に地盤沈下しつつある日本において、この「テクノロジー」というキーワードをどれほど、意識し重視して教育制度が成り立っているのか、非常に重要な気がします。

このような意味でも、理系・エンジニア人員の質と量、2つの施策が必要かもしれません。

政府主導のユニコーン育成システム

ただ、日本政府もこの状況をただ眺めて黙っているというわけではありません。

ユニコーン企業を育成すべく、動き出しています。

それが、経済産業省のベンチャー支援プログラム「J-Startup」。

2018年6月15日に閣議決定された政府の「未来投資戦略2018」では、「企業価値又は時価総額が10 億ドル以上となる、未上場ベンチャー企業(ユニコーン)又は上場ベンチャー企業を2023年までに20 社創出」するという、新たな目標が設定されました。

「J-Startup」の目的は、「世界で戦い、勝てるスタートアップを生み出し、革新的な技術やビジネスモデルで世界に新しい価値を提供すること」です。

日本で活動するベンチャー企業(スタートアップ)約10,000社の中から、経済産業省・事務局が指名した委員が有望ベンチャーを推薦。

外部審査委員会の審査を経て選ばれた企業を「特待生(J-Startup企業)」として認定。

認定された特待生企業は、政府や民間サポーター企業の様々な支援を受けられる仕組みです。

いわゆる、優秀な企業に限定し、その限定した「特待生」を専門的にブラッシュアップする、質的アップの施策ですね。

優秀な企業を、より優秀にする仕組み。選抜型、特化型育成方法。

ただ、これだけでは、長期視点では、いずれ先細りとなってしまいそうな施策ではあります。

もう一つのユニコーン育成システム

日本政府は、ユニコーン企業育成における施策として、「質」だけの支援にとどめてはいません。

それが、「始動 Next Innovator(グローバル起業家等育成プログラム)」です。

イノベーションを起こす人材を育成するために、日本国内・米国シリコンバレーにて「知の融合」「知の振幅」「知の実践」機会を提供する目的で立ち上げました。

2015年からスタートし、2018年で第4期目。

3.5ヶ月間の国内プログラムを受講し、自ら構築した事業計画を持って、シリコンバレーへ渡り、投資家たちを前にピッチ、プレゼンテーションを行うプログラムです。

2017年の参加者は120名を超えています。

「J-Startup」という「質」の育成システムと、「始動 Next Innovator」という「量」の育成システム。

2つの施策で日本国内のユニコーン企業育成に取り組んでいます。

「量」の重要性

政府が繰り出す、「質」と「量」のユニコーン育成の仕組み。

どちらが重要なのでしょうか。

いずれも重要であることは、間違いのですが、個人的には、少し「量」への施策不足を感じます。

前述の「始動 Next Innovator」は、単なる国内研修と、シリコンバレー研修のような仕組みです。

果たして、120名のシリコンバレー研修で、本当にユニコーン企業創出の底上げができるのでしょうか。

多少疑問を感じてしまいます。

野球競技人口

そういえば、「量」という意味で思い出したことがあります。

昨今、子どもたちに人気のあるスポーツ知っていますか?

おおよそ感じていると思いますが、中学校軟式野球部員の減少が止まらないのです。

日本中学校体育連盟(東京)が加盟校を対象にした調査によると、軟式野球部の部員数(男子)は、2009年度「30万7,053人」から減少傾向で、2017年度は「17万4,343人」にまで減りました。

最も古い統計の2001年度は「32万1,629人」でしたので、約20年でほぼ半減。

更にここ数年の減少率は急速化しているそうです。

凄い変化ですね。

逆に言うと、それまでの野球人気の凄さ。

昭和時代、どれだけ野球に人気があったのか、驚かされます。

WBCによる日本野球の強さ

WBCって知っていますか。

そういです、野球の「ワールド・ベースボール・クラシック」(英語:World Baseball Classic、略称:WBC)ですね。

ご存知、第一回大会では、2006年、日本はなんと、世界一!

王監督、イチロー、福留選手や上原選手が大活躍しました。

続いて第二回大会、2009年。

ご存知、日本代表が、優勝2連覇!

原監督、イチローの大活躍で世界を驚かせました。

WBC第一回大会が「まぐれの優勝」ではなかったことを証明した大会だったと思います。

残念ながら、第三回大会2013年、第四回大会2017年はベスト4でした。

野球、世界一の強さ日本。

この強さは、何が理由なのでしょうか。

個人的には、この世界一の強さの理由、それが「競技人口」にあるような気がします。

子どもから大人が、高校野球やプロ野球に熱中する風土。

特に昭和には、その熱気が明らかだったように感じます。

TVではゴールデンタイムにプロ野球中継。

高視聴率を維持していました。

子どもたちの多くは野球部を志願。

100人を超える部員を抱える野球部も少なくありませんでした。

誰もが巨人の星を目指していたように思います。

これが、日本野球の強さにつながっていた、そう思っています。

ただ、野球競技人口の減少と、WBC日本代表成績結果、多少なりとも関係があるように感じるのは私だけでしょうか。

サッカーFIFAランキング、競技者人口比率

野球だけではありません。

サッカーにおいても同じ傾向があるように思います。

こちらの表をご覧ください。

FIFAランキング上位国の総人口をサッカー競技者人口(各国サッカー協会の加盟登録者人数)で割った、競技者人口比率です。

FIFAランキング上位のドイツは、競技者人口比率が20.21%。

つまりドイツ国民の5人に1人がサッカー協会に登録して、サッカーをプレーしている計算になります。

2位ブラジルも1300万人!

いずれの国も、ワールドカップ優勝、サッカー世界一として認知されているのではないでしょうか。

一方、日本はどうでしょうか。

日本の競技者人口比率は約3.8%。

人口1億2600万人に対して、480万人ほどが日常的にサッカーをプレーしている計算になります。

ドイツ、ブラジルと比べてもやはり見劣りしてしまいます。

日本のFIFAランキングを挙げるためにも、「草の根」でサッカーを楽しむ人たちを増やすことは、ある意味、有効な手立てかもしれません。

起業家数と、ユニコーン企業数

野球とサッカーの競技人口。

このような事例をみても、その分野で実施している「数」の多さは、その分野での世界的活躍を具現化する大きな「背景」と言えるのかもしれません。

そのような意味では、中国のユニコーン企業増加には、その背景が見られます。

2015年の「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター」の調査と各国人口統計からの推計によると、起業初期または準備中の起業家は中国において、なんと、約1億2,000万人!

日本人全員が起業家として動き出しても、ほぼ同数!

その他、インドは約8,700万人、インドネシアとブラジルは約2,800万人と、なんと、米国の2,300万人を大きく超えているのです。

世界全体でも起業家数は4億人ちょっと。

中国は世界起業家数の4分の1以上を占めている計算。

中国のユニコーン企業数、世界一という時代がやってくるかもしれません。

インドと、インドネシア、ブラジルもそうです。

アメリカ以上の起業家数。

今後、アメリカ以外の国が、ユニコーン企業創出として頭角を現してくると考えられます。

世界をけん引する「和製ユニコーン」を増やすためには!

もともと、日本は、世界的にもメーカーが強いこともあります。

このような意味では日本は、テクノロジー分野は強いはず。

多くの理系出身、技術分野出身者が、最先端の技術習得ができやすい環境であるはずです。

土壌があり、環境はあるのです。

では、日本国内でユニコーン企業数を増やすには、どうしたらよいのでしょうか。

何が足りないのでしょうか。

もちろん、規制緩和も大事です。

質的サポート強化「J-Startup」も重要です。

でも。

ユニコーン企業数を増やすために必要なもの。

それは、広い視野、高い視点を持った起業家の「数」を増やすこと、これがまずもって必要なのではないでしょうか。



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