人間の姿を借り、人間の生命エネルギー「ライフエナジー」を糧として生きるモンスター種族の一種。
13の魔族の頂点に立つと自負する種族。
いわゆる吸血鬼伝説の元となったとされる種族で、圧倒的力を持って他の魔族を淘汰してきた。
空中に2本の巨大な光の牙「吸命牙」を召喚し、それを人間の首筋に突き刺すことによってライフエナジーを一気に吸収する。
襲われた人間の体は命の色が失われ、ガラスのような無色透明の「モノ」と化し、最終的に砕け散る。
普段は人間に擬態し、一般社会に紛れて生活している。
怪人態になる時、もしくは上記のライフエナジー捕食の際には、目と下顎に派手なステンドグラス状の模様が浮かぶ。
各自が人間社会での名前や一族の勲章の他に、固有の詩的な真名を持つ。
だがファンガイア族の中にもそれぞれ分類が存在し、動物に似た姿をしていることから青空の会では通常は「(動物名)ファンガイア」と呼称されている。
昆虫に似るインセクトクラス、獣に似るビーストクラス、水棲生物に似るアクアクラス、爬虫類に似るリザードクラスの4つの形態クラスが存在しその形は多岐にわたる特徴を持つ。
ステンドグラスに似た外観の皮膚を備え、本来の姿ではその皮膚に人間体の顔が映り会話することができ、戦闘時には皮膚から専用の武器を召喚する。
中には人間体の顔を写さなくても会話できる物もいる。
また、同族であっても、チェックメイトフォーなど個体ごとに戦闘能力の差異がかなり激しい。
「人間を食料として見る」以外、思考・行動様式は人間とほとんど変わりがなく、多くがごく普通に人間社会に溶け込んで生活している。
ただファンガイアは人間と比較して圧倒的に長命、老化しにくい肉体のカモフラージュの為に時代ごとに様々な職業を転々としながら長い年月を過ごしている。
思考が人間とほぼ同等なため、時に餌であるはずの人間に惹かれ、恋愛関係に至るファンガイアもいるが、これはファンガイアにとって最大級の禁忌であり、人間と結ばれたファンガイアには「クイーン」により制裁が下される。
基本的にはこの禁忌に触れない限りは、チェックメイトフォーの管理下の元、各自が自由意志で生活をしている。
そのため、同族で争う者たちもいたり、チェックメイトフォーの座を狙う野心家もいるなど、行動は千差万別である。
死亡した場合は肉体がガラス体となって砕け散り、その残った1体分のガラス体に替わりのライフエナジーを用いることで、明確な意思を持たないリビングデッド的状態で再生させる技術が存在する。
欠片自体はいずれ消滅してしまうが、生前の意志を持つ完全な蘇生には通常捕食量の五倍以上のライフエナジーが必要になる。
ライフエナジーの蘇生はファンガイアの生命力に比例し、特にバットファンガイアなどの大きな生命力を有する個体の蘇生には天文学的な量のライフエナジーが必要になる。
なお、寿命以外の要因で死んだファンガイアからはライフエナジーのみがエネルギー球となって浮かび上がり、これ等はサバトの原料となる。
これらのファンガイア再生術は、一族の中でも位の高い貴族階級やチェックメイトフォーなど、ごく一部の高位のファンガイアのみが習得している。
数年ごとに候補者を見つけ選定された最強の戦闘能力を持ったファンガイアの「キング」「クイーン」「ビショップ」「ルーク」の4人で構成される。
チェスの駒に相当する役割を持つ。
各役割は「キング」はファンガイア族の支配者でありその命令は絶対的。
ファンガイアの鎧であるキバ・ダークキバ・サガを装着する資格を持つ。
「クイーン」は前述の通り、掟を破った同族の制裁やキングとの結婚や子孫の出産。
「ビショップ」はキング・クイーンの補佐役や同族の監視。
「ルーク」は護衛役だが最も気ままに行動することが多い。
彼らの道具を管理するチェックメイトフォーではない「ナイト」「ポーン」も存在するが劇中未登場。
「キング」は過去編のキング(バットファンガイア)と現代編の息子の登太牙(ファンガイア態不明)、「クイーン」は過去編の真夜(パールシェルファンガイア(真夜))、現代編の鈴木深央(パールシェルファンガイア(深央))、「ビショップ」は両時代共通のビショップ(スワローテイルファンガイア)、「ルーク」は両時代共通のルーク(ライオンファンガイア)のメンバー。
選定にはチェックメイトフォー自身を含む個々の意思ではなく、チェックメイトフォーの力そのものが候補者を選ぶ。
チェックメイトフォーのキングにして、すべてのファンガイアの頂点に君臨するファンガイア皇帝の怪人が、バットファンガイア。
その現代編の終盤において、チェックメイトフォーのビショップが再生ファンガイア軍団に集めさせたライフエナジーと自身のライフエナジーを捧げバットファンガイアを復活させた姿。
頭部の形状が変化しており、生前の理性を失い怪人態のまま暴れまわるだけとなっていた。
リビングデッド状態ながら生前を遥かに上回る戦闘力を有し、両腕から放つ赤い光弾と全身から放出する赤いエネルギー波を武器とし、パワーアップしたエンペラーフォームとダークキバを圧倒し、一度は変身解除に追い込む。
ビショップことスワローテイルファンガイアは、今まで登太牙に献身的に仕えてきたが、彼に良かれと考えて独断でクイーン=鈴木深央を抹殺したことが裏目に出て、太牙を激怒させてしまい、手酷い制裁を加えられる。
それを逆恨みしたビショップは、太牙を現在のキングの地位から引きずり下ろすため、及び彼と彼の異父兄弟である紅渡を抹殺するため大量のライフエナジーを与えて、バットファンガイアをこの新たな姿で現代に甦らせた。
しかし完全には復活できず、ライジングイクサの攻撃により致命傷を受けたビショップは、最後のライフエナジーを全てバットファンガイアに与えることでようやくこのリボーン(復活)は完成することとなった。
頭部の形が変わり、生前の理性は全く残っておらず、相手が息子であろうがダークキバであろうが全く顧みずに暴れ回るだけのリビングデッドと化しているが、その代償として核爆発をも上回るほどの凄まじい攻撃力を誇る。
先代キングとビショップ両名の怨念が乗り移ったかのごとく、仮面ライダーキバと太牙が新たに変身した仮面ライダーダークキバを追い詰めるが、最後は兄弟の連係プレーの前に再び敗れ、地獄へと送り返された。
真名は「暁が眠る、素晴らしき物語の果て」。