約800年の眠りから目覚めた怪人達。
七つの大罪の一つ「強欲」(greed)の名を冠し、個体ごとに9枚(3種×3枚)のコアメダルを核、大量のセルメダルを細胞として構成された、人間の「欲望」を糧に力を増大させる擬似生命体。
800年前に10枚(2種×3枚・1種×4枚)作られたコアから1枚を抜き取り、9という「欠けた」数字にした結果「足りないが故に満たしたい」という欲望が生まれ、その欲望が進化して自律意志を持ちメダルを肉体として誕生した。
800年前コアを求めた当時のオーズに敗北し、メダルへと還元された状態で石棺に封印されていたが、現代に甦り活動を再開した。
セルメダルを人間に入れることで、人間の欲望を糧にして成長する下級怪人『ヤミー』を作りだすことができる。
オーメダルと同様鳥系・昆虫系・猫系・重量系・水棲系など、各々はそれぞれの種族に属する複数の動物の特徴を備えている。
人間の欲望を感知して自分のセルと融合させることでヤミーを創り出し、セルを増やして己の糧とする。
ヤミーを遥かに超える戦闘力を持ち、自身の身体をメダルに戻しての神出鬼没な移動が可能。
また、彼らが現れる場所にはそれぞれのイメージカラーの布が垂れ下がる。
名の通り「欲望」が中心的な位置にある存在だが、逆に言うと欲望しか存在せず欲望を満たす事が出来ず、それを感じる肉体的ツール(味覚、聴覚、視覚等)や感情的ツール(愛情等)も人間に比べ退化している。
そのため、色はピンボケ写真のようにくすみ、音は濁り、けん玉と料理の味の区別すらつかない。
完全体になるとそれらのツールは完全となるものの欲望自体は満たされず人間を喰らい、それでも満たされない場合は世界自体を喰らい尽くす。
本来はコア自体は消滅することがない為「不滅」の存在であるが、意識を内包したコアが破壊された場合には人格ごと消滅、単なるメダルとなり二度と復活できなくなる。
核であるコアメダルが9枚未満であると、装甲が欠けて茶や紫の肌が露出した「セルメン」と呼ばれる不完全な状態となる。
なお、自分以外のコアを吸収してパワーアップすることも可能だが、何枚メダルがあろうと自分のメダル9枚が揃っていない限り完全復活には至らず、メダルの力を完全に制御することはできない。
上級怪人・グリードがセルメダルから生成する怪人。
グリードが自身を構成するセルメダルと人間の欲望によって造り出す、彼らの分身とも言える怪人。
人間の欲望を糧にしてセルメダルを増やし続けるための存在であり、自我は持つが親たるグリードの指示を忠実に実行する。
基本的には、グリードが目をつけた宿主にメダルの投入口を作り、そこにセルを投入することで誕生し、宿主の欲望に基づいた行動をとることによって体内のセルを数100枚単位で増殖させ、グリードにそれらを譲渡する。
ヤミーを誕生させる触媒となった宿主には、基本的に肉体的な損傷はないが、中にはヤミーを生み出した記憶や自覚がなく、さらには抑制力を失って禁断症状のようにその根本となる欲に依存する者もいる。
その肉体は大量のセルで構成されているため、攻撃を受けると傷口からメダルが溢れ出し、必殺技などで完全に滅せられると大量のメダルに戻る。
また、グリードにセルを譲渡する時も、自らの肉体をメダルに還元して消滅する。
一部のヤミーは、親となるグリードと同じ属性の自然要素を用いた攻撃を持つものもいる。
個体の名称は「(動物の和名)ヤミー」。
等身大の人間型と小型あるいは大型が多い非人間型の2種類が存在し、人間型は生物を怪人化し頭部の顔が(三w三)になった風貌、非人間型は物を掴む人の手を生物にしたような風貌をしている。
共通デザインとしてメダルのような円の模様がある。
紫のカラーリングにティラノサウルスの意匠を持つ頭部、プテラノドンの顔をあしらった肩鎧、胸部にあるトリケラトプスの顔、そして背中のマントが特徴。
ビルを瞬時に凍結させる物質凍結能力を有し、空中を飛行する能力に加え恐竜系コアメダルの力で他のコアメダルを破壊する事が出来る。
また、紫の波動による周囲へのカウンター、紫色の光弾での遠距離攻撃、他のグリードに強制的にコアメダルを取り込ませるなど、異質で圧倒的な力を持っている。
「ギル」の名前の由来の一つであろう「裏切る」の言葉通り鴻上会長を裏切り、伊達明も裏切り、そしてグリード達をも裏切って狂気の理想へと暴走。
最終決戦時には、今までに手に入れたほぼ全てのコアをウヴァに強制的にぶち込む事でメダルの器暴走形態を生み出し、世界の終末を引き起こす。
それを阻止しようと挑んできたオーズプトティラコンボの必殺技グランド・オブ・レイジを食らって爆散するが、メダルの器が発するエネルギーフィールドの力を受け復活し、プトティラコンボを退ける。
だが、タジャドルコンボの最後の必殺技ロストブレイズの直撃で大ダメージを食らい、直後に発生したブラックホールにバラバラになりながら飲み込まれて消滅した。
「善き終わりが訪れん事を…」