【東京都西東京市】東京大学の「農場博物館」と「田無演習林」、「いこいの森公園」~東京北多摩スポット・観光・イベント・公園・大学など~

西東京市に東京大学の「農場博物館」があるのはご存知でしょうか。

東大農学部の歴史や実績、伝統を感じさせてくれる博物館です。

隣接する「田無演習林」は春に桜、夏にヒマワリ、秋には紅葉、自然を感じられる貴重な場所です(^^)

 

西東京市「農場博物館」

西武新宿線の田無駅から街の喧騒を抜けて北へ徒歩8分ほどのところに、教育研究機関としての東大農場(22.2ha)と演習林(9.1ha)があります。

東京大学農学部の前身、駒場農学校の時代から教育研究に活用された農機具、実験機器、教材を展示しています。

 

足尾歴史館から寄贈されたトロッコや10年前まで実習に使われていた1950年代製の人力温州みかん階級選果機も見どころの一つです。

1934年に建築された旧乳牛舎だった建物を、ほぼ建築当時の佇まいを残して活用、シンボル的な建物となっています。

 

明治期の農学校時代から最先端のヨーロッパ製などの農具などがあり、一般の郷土資料館の農具とは一味違った展示物です。

 

 

「農場博物館」の歴史

 

1935(昭和10)年の東京帝国大学農学部と第一高等学校の敷地交換により、農場本場は駒場の地から現在の東京都西東京市へと移り、2010(平成22)年の組織改編によって附属生態調和農学機構の耕地および緑地フィールドへと名称変更しています。

駒場から田無へと移転した東京帝国大学農学部附属農場には、畜産の研究とそこから排出される糞尿・敷藁等を活用して堆肥や液肥を造って田畑に施用する「耕畜連携」のモデルとなる飼畜場が設けられ、乳牛舎などの家畜舎と堆肥舎などを結ぶ軌道が敷設されました。

「農場博物館」施設概要

西東京市緑町1丁目1-1

営業時間:火曜日・金曜日 10:15-14:45

料金 入場無料

駐車場 なし

 

 

「田無演習林」

東京都西東京市の「田無演習林」は、総面積9.1ヘクタールの広大な敷地に、赤松林や武蔵野の植物相が保存されており、約400種類の樹木には名札が付けられていますので、樹木の観察に絶好の場所となっています。

田無演習林は1929(昭和4)年に東京帝国大学農学部林学科田無苗圃(または多摩苗圃)として林学第二講座(造林学研究室)によって創設されました。

 

その淵源は1893(明治26)年に当時帝国大学農科大学にあった駒場に設置された、林学科附設の苗圃に遡ることができます。

1956(昭和31)年に至って管理運営が林学科から演習林に委嘱され、1963(昭和38)年には名称を田無試験地と改めて組織機構の拡充などがあり、次いで1982(昭和57)年には用地の全域が林学科より演習林に移管されました。

2000(平成12)年に農学部の大学院重点化に伴って大学院農学生命科学研究科の附属施設となりました。

2010(平成22)年からは大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の設置に伴って、試験地所属の教職員は機構を兼務しています。

 

2011(平成23)年には田無演習林と名称を変更しました。

武蔵野台地の武蔵野段丘(武蔵野面)上に位置し、海抜高約60m、地形は平坦です。地質は層厚6~8mの火山灰層(関東ローム層)の下に、砂礫層(武蔵野礫層)が続いています。

 

土壌はローム層の上に火山灰層を母材とする黒色土が50~60cmの厚さで分布しています。

武蔵野の森林は古来より人為が加わってきたために林相に原生的な自然要素は少ないものの、本演習林にはアカマツやコナラ、クヌギを主体として、イヌシデ、エゴノキ、ケヤキ、ミズキなどが混在しながら点在しています。

 

林内にはヌルデ、マユミ、タラノキ、ガマズミ、ツルウメモドキ、スイカズラなどの低木や蔓性植物が、また林床には草本類等が種類も豊富に保存されており、武蔵野の植物相を現出しています。

その他、各種の見本林(外国産マツやスギ品種、竹類など)、樹木園(約300種、針葉樹70種、広葉樹230種)、試験林(改良ポプラ、メタセコイア、シラカシなど)、採種・採穂園などを配し、これら総面積の2/3を占める樹林は今や都市林として極めて貴重な存在となっています。

お薦めは切り株広場。

武蔵野のおもかげを残すアカマツが10本ほどがあります。

 

さらに周囲には、ベニシダレ、イトザクラ、マメザクラ、ヤマザクラなど多種のサクラ。

秋はモミジ。イロハモミジ、ノムラカエデ、オオモミジなど、見事な赤に染め上げられます。

 

冬は定点観測すると、群れで来るカラ類が枝を飛び渡ります。

見学は、平日月~金曜の9時~16時30分(土・日除く)。

 

 

 

西東京市「いこいの森公園」

西東京いこいの森公園は、約4.4ヘクタールの西東京市内最大規模の市立公園です。

公園の南側には東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構(旧東大農場)、南西側には東大演習林が隣接しており、自然豊かな場所にあります。

原っぱ広場や遊戯広場、スケート広場、ボール広場などがあり、噴水では水遊びができます。

スケート広場ではスケーターたちが思いのままに駆け回っておりボール広場ではバスケットやフットサルで楽しめ、夏季はパークセンター前の噴水で子供たちが元気に水遊びをしてます。

深緑にかこまれたバーベキューエリアは原っぱゾーンに位置し、開放感いっぱいでBBQを行えます。

公園には、カワヅザクラやソメイヨシノなど21種類100本以上あり、1月下旬から様々なサクラを楽しめます。

また、めずらしいハンカチノキも5月ごろ見られます。