■バイデン大統領の来日「横田へ到着」の意味
J-CASTニュース 2022年05月23日 テレビ朝日 モーニングショー
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「アメリカのバイデン大統領が就任後、初めて日本を訪れています。きょう(2022年5月23日)、岸田総理との首脳会談が行われます」と司会の羽鳥慎一。
続けて、番組は大統領専用機「エアフォース・ワン」が横田基地に着陸した瞬間の映像を紹介した。
バイデン大統領は「マリーン・ワン」に乗り換え、東京都心へ。
日米首脳会談に続き、きょう夜に開催される総理主催の夕食会の場所は、東京・白金台の「八芳園」。
岸田総理が広島出身ということで、夕食会場の候補にはお好み焼き屋も浮上したそうだが、警備上の理由で消えたそうだ。
石原良純「(ウクライナ情勢を受けた)警備上の問題では?」
羽鳥「おもてなしはこれまでも話題になってきましたが、やっぱり首脳会談ですね」
石原良純(気象予報士、タレント)「半導体が今、世界的に不足していて、生産拠点が台湾だったりすると台湾有事の時にどうなるんだろうっていう。なかなか大事な会談です」
羽鳥「もちろん、ウクライナについても触れられるわけですが、大事なのは中国に対してどう対抗していくかということですね」
山口真由(信州大学特任教授)「日本がロシアの制裁のために石油、石炭の禁輸を宣言したというのは、日本も自国の経済成長を一定程度犠牲にしても安全保障のために資するという態度を示したということ。これから、対中国の関係ではもっと厳しい選択を迫られる局面があると思うのですが、IPEFを始めとして、日本は一定の選択をし始めているということを覚悟しておくべきです」
玉川徹(テレビ朝日)は、バイデン大統領が横田基地に降り立ったというところが引っかかったようだ。アメリカ大統領は従来、羽田空港から入国してきたようだが…。
玉川「ずっと踏襲されてきたものを、トランプ大統領が初来日の時に横田に来て、そこからヘリで六本木にあるアメリカ軍基地に移動した。アメリカ軍基地は簡単に言えば、占領の名残ですよ。トランプ大統領は変わった人だから違ったことがやりたかったのかなって思っていたけど、民主党のバイデン大統領もこうやって横田に来た。アメリカ側が何か変わったのか、日本側が『ちゃんと正面玄関から入ってください』ってことすら言えなくなったのか…」
石原「アメリカはウクライナ戦争を非常に受け止めていて、戦時体制みたいな、警備上の問題じゃないんですか?僕も意外に思いましたが」
玉川「占領地に占領国が入ってきているようなイメージをどうしても僕は持っちゃう」
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バイデン大統領の来日「横田へ到着」の意味 玉川徹の違和感の正体
J-CASTニュース 2022年05月23日
https://www.j-cast.com/tv/2022/05/23437793.html?p=all
■トランプ大統領はなぜ横田基地に来たのか
日米同盟に刻まれた「吉田茂のトラウマ」
JBpress 2017.11.10
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トランプ米大統領が来日したとき、大統領専用機「エアフォース・ワン」で米軍の横田基地に降り立ったことに違和感を覚えた人もいるだろう。
これまで日本を訪問した米大統領は、すべて羽田空港に降りている。
米軍基地に直接来て、しかも軍服を着て演説したのは異例だった。
もちろん一般人とは違うので、大統領が空港で入国審査を受ける必要はない。
警備も米軍基地のほうがはるかに楽だ。
しかしそこにはもっと重要なメッセージがあった。
米軍は在日米軍基地から自由に出撃できると北朝鮮に見せることだ。
「どんな独裁者も政権も国家も、米国の決意を甘く見るべきではない」と彼は横田基地で演説した。
・米軍基地の撤去を阻止した基地反対派
同じように基地に降り立ったアメリカの指導者がいる。
1945年8月30日に厚木飛行場に降りた、ダグラス・マッカーサー連合国軍最高司令官である。
当時まだ厚木は日本海軍の飛行場だったが、そこに将軍が降りたことは、改めて日本の敗戦を印象づけた。
それ以来、横田も厚木も米軍の指揮下に置かれている。
基地の中はもちろん、首都圏上空の「横田空域」は米軍の管制下にあるので、たとえば伊丹から羽田に飛ぶ飛行機は、房総半島に大きく迂回して南から着陸する。
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トランプ大統領はなぜ横田基地に来たのか
日米同盟に刻まれた「吉田茂のトラウマ」
JBpress 2017.11.10
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51583
■日米地位協定とは 米軍特権の基礎知識
毎日新聞 2021/12/21
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・日米地位協定
在日米軍が日本国内で円滑に活動できるようにするために特別な権利を定めた協定。
日本は第二次世界大戦の敗戦で失った主権を1952年のサンフランシスコ講和条約発効で回復したが、同時にアメリカと日米安全保障条約を結び、日本を占領していた米軍の駐留を引き続き認めた。
これに伴い、日米地位協定の前身となる日米行政協定が定められた。
しかし、安保条約は日本が領土を米軍に基地として提供するのに、米軍には日本を防衛する義務のない片務的なものだったため1960年に防衛義務を盛り込む形で改定されることになり、あわせて行政協定も現在の地位協定に改められた。
地位協定は28条で構成される。
2条で日本国内の基地使用を米側に認め、3条で基地内の管理・運営などのために米側が「必要なすべての措置を執ることができる」としている。
基地返還時に米軍が原状回復義務を負わない▽米軍の船舶・航空機・車両や米軍関係者とその家族が基地間の移動を自由にできる▽米軍人は出入国管理法の適用から除外され旅券や査証(ビザ)なしで日本に出入りできる▽米軍が日本に持ち込む品に関税を課さない▽米軍関係者による公務中の犯罪は米軍が裁判権をもつ――といった取り決めもある。
協定に実効性をもたせるため複数の特別法も制定されている。
こうした特権によって、米軍関係者が日本国内で事件や事故を起こしても日本側が十分に捜査できないなどさまざまな問題が生じている。
1995年に沖縄県で起きた米兵による少女暴行事件を契機に、米軍基地を抱える15都道府県でつくる渉外知事会が日米両政府に協定の見直しを要求。
全国知事会も2018年と2020年に協定の抜本的な見直しを日本政府に提言した。
日米両政府は、米軍基地内で自治体などに環境調査を認める環境補足協定や、米軍が裁判権をもつ「軍属」と呼ばれる米軍関係者の範囲を縮小する補足協定を結んだものの、自治体側の要求や提言には応じず、協定自体を改定したことは一度もない。
外務省はホームページで「日米地位協定は日本と極東の平和と安全に寄与するため、米軍が我が国に安定的に駐留するとともに円滑に活動できるようにするために定められている」としたうえで「外国軍隊の扱いに関する国際的慣行からみても均衡のとれたもの」と説明。協定が特権的であるとの見方を否定している。
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日米地位協定とは 米軍特権の基礎知識
毎日新聞 2021/12/21
https://mainichi.jp/articles/20211216/org/00m/040/015000c
■日米合同委員会 米軍特権の基礎知識
毎日新聞 2021/12/21
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・日米合同委員会
1952年調印の日米行政協定で設けられた協議機関。
1960年からは行政協定を引き継いだ日米地位協定に基づき設置されている。
東京都心でほぼ隔週で開かれており、日本の省庁幹部と在日米軍幹部が米軍や基地の具体的な運用の実務者協議を行っている。
代表者は日本側が外務省北米局長、米国側が在日米軍副司令官。
「刑事裁判管轄権」「出入国」「航空機騒音対策」「訓練移転」「在日米軍再編」など分野ごとの分科会や部会が30以上設けられており、本会議に当たる合同委員会で合意事項が決定される。
合意事項は日米双方に拘束力をもつが、協議は非公開で内容は日米双方の合意がなければ公表されず国会への報告義務もない。
このため、国民の知らない密約が数多く結ばれているとの指摘がある。
既に明らかになっているのが、米兵の公務外犯罪を巡る「裁判権放棄密約」だ。
1953年10月28日の日米合同委員会裁判権小委員会の議事録の中で日本側代表の津田実・法務省総務課長(当時)が「実質的に重要と考えられる事件以外では、第1次裁判権を行使する意図を通常有しない」と述べた秘密の了解を指す。
米公文書にこの記録が残るが、外務省は「予測を述べたものに過ぎず、何らかの約束を述べたものではない」として効力を否定している。
2018年の沖縄県議会で翁長雄志知事(当時)は「日米地位協定が憲法の上にあって、日米合同委員会が国会の上にある」と語っている。
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日米合同委員会 米軍特権の基礎知識
毎日新聞 2021/12/21
https://mainichi.jp/articles/20211216/org/00m/040/016000c
■なぜ日本が不利?「日米地位協定」知られてこなかった問題点と運用の根拠とは
Yahoo!ニュース 2022/06/23 山本章子
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・山本章子/琉球大学 准教授
1979年北海道生まれ。一橋大学法学部卒業、同大学院法学研究科修了課程修了。編集者を経て2015年に一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。2020年から現職。専攻は国際政治史。
・日本は常に”有事”? 駐留米軍の運用、他国との比較
地位協定は、他国軍の駐留を受け入れる場合に、その駐留についての法的な地位を定めるためのもので、米軍を受け入れてきた国には日本のほかドイツ、イタリア、韓国などがある。
だが、ドイツやイタリアでは、NATO(北大西洋条約機構)軍地位協定における、国別の補足協定の改定を実現している。
その結果、有事の際はNATO軍地位協定が優先されるが、平時においては、ドイツでは米軍の訓練にドイツ側の許可や承認を得ることが必要になり、イタリアでは同様にイタリアの司令官に事前通告と承認を得ることが必要になった。
また、米軍機の事故ではドイツ軍やイタリア軍が主体的に調査できるようになるなど改定された。
ドイツ・イタリアと比較して、日本は平時と有事の区別がなく、いかなるときも有事を想定した訓練に使える点が問題。
そのために、夜間でも有事を想定した戦闘機などの離発着訓練も可能になっているのです。
・なぜこうなった?
実は日米地位協定の条文には、あまり具体的なことは書かれていない。
長年明らかにされてこなかった「合意議事録」の存在が大きく、この文書のなかに書かれていた”密約”が、今まで起きてきた問題の大半を占めている。
Q.日米地位協定合意議事録とは?
日米地位協定合意議事録(以下、合意議事録)は、日米安保改定の際、日米両政府の担当者が日米地位協定とは別に作成し、2004年まで非公開でした。
合意議事録という形式は、交渉担当者が後任に引き継ぐ「備忘録」でしかありません。
にもかかわらず、地位協定本文よりも重視されてきました。
例えば、日米地位協定では刑事裁判権について、基地の外で起こった事件・事故の捜査は日本との取り決めに従う、とあります。
しかし合意議事録では、日本の警察が捜査できない内容となっており、こちらが重視されてきました。
国家の主権にかかわる問題が起きています。
Q.具体的に、何が問題なのか?
日米地位協定は民主主義的な決議を経ておらず、国会で議論せずに運用が決められています。
そもそも、日米行政協定の改定は占領期における米軍の地位の特権をなくすことが目的でした。
なのに、実際には合意議事録という形で特権が維持され、改定の趣旨を台無しにしていることも問題です。
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なぜ日本が不利?「日米地位協定」知られてこなかった問題点と運用の根拠とは
Yahoo!ニュース 2022/06/23
https://news.yahoo.co.jp/special/us-japan-sofa/
■コロナ対策で弊害浮き彫りの地位協定 米軍の特権的地位を認める日本、では他国は…
東京新聞 2022年1月15日
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東京都の横田基地など在日米軍基地で新型コロナウイルスの感染者が続出している問題は、日本の検疫や行動制限などが及ばない根拠となっている日米地位協定の弊害を改めて浮き彫りにした。
同様の取り決めは米軍が駐留、展開している他国にもあるが、国内法の適用を明記したり、受け入れ国側に幅広い関与を認めたりしている。
米軍の特権的な地位を認める日本との違いは大きい。(山口哲人)
・際立つ日米の不平等さ
日本政府が公表した13日午後時点の在日米軍関係者の感染者数は5340人(回復者を除く)で、初めて5000人を超えた。
昨年9月から3カ月以上、日本側に連絡せず日本入国前の検査を取りやめていたことが判明しており、ずさんな対応の背景として、日本の国内法の適用が幅広く免除される地位協定の問題がクローズアップされた。
他国と米国との取り決めを見ると、日米地位協定の不平等さは際立つ。
2018~20年に米軍が駐留、展開している6カ国の現地調査を行った沖縄県によると、オーストラリアは米国と結ぶ地位協定で、配備される米軍について「オーストラリアの検疫法を含む関連法令の規定を順守しなければならない」と定める。
・改定重ねたフィリピン、ドイツも国内法適用強化
フィリピンも米国との「訪問軍協定」で、米側は要請があれば検疫検査を実施し、対象疾患が存在しないことを証明するよう義務付ける。
フィリピンは1946年の米国からの独立にあわせ、協定を締結。
当初は米軍に約100年間の基地使用を認めるなど植民地時代の延長のような内容だったが、その後の交渉で改定を重ね、不平等さを是正した。
入国後の感染対策でも、他国は関与の度合いが大きい。
ドイツは北大西洋条約機構(NATO)軍地位協定の補足協定を93年に改定した際、「感染症の予防や駆除に関し、ドイツの法規や手続きが(駐留する)軍隊、軍属機関に適用される」と盛り込んだ。
同時に国内法の適用強化などの改定も実現した。
イタリアは米国との覚書に基づき、自国軍の司令官に、公衆衛生などに危険を生じさせる米国の行動を中断させるための「介入」権限を与える。
・官房長官、運用改善が「最も適切」
沖縄県の担当者は取材に「各国では、米軍にも自国の法令を適用するのが基本的な考え方だ」と説明。
全国知事会は日米地位協定の抜本改定を求めているが、政府は安全保障面で米国への依存度が高いこともあり、一貫して弱腰姿勢だ。
協定は60年の締結以降、一度も改定されていない。
松野博一官房長官は14日の記者会見で地位協定の見直しを否定した上で、日米合同委員会を通じた運用改善が「効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取り組みだ」と述べた。
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コロナ対策で弊害浮き彫りの地位協定 米軍の特権的地位を認める日本、では他国は…
東京新聞 2022年1月15日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/154289
■世界でも稀なる主権放棄の日米地位協定 沖縄県が独自調査をHPで公表
長周新聞 2018年6月12日
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日米地位協定の運用について全国的な論議を喚起するため沖縄県が6日、主な米軍駐留国と実態を比較した「ポータルサイト」をホームページに開設した。
沖縄県は米兵の犯罪や事件が戦後一貫して日本の法律も適用されず、野放しにされてきた現実を踏まえ、地位協定の抜本見直しを求めてきた。
ポータルサイトは、駐留米軍に受け入れ国の法律を適用しているドイツやイタリアを調査した「他国地位協定調査中間報告書」や韓国、フィリピンなどの協定も掲載し、「日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」と指摘している。
<沖縄県の地位協定ポータルサイト>
サイトで公表している「他国地位協定調査」では「昭和47年の本土復帰から平成29年12月末までに、米軍人等による刑法犯が5967件、航空機関連の事故が738件発生している」とのべ、最近も米軍属による強姦殺人事件、オスプレイ墜落や普天間第二小学校への窓落下等事件が絶えないことを指摘した。
また今年2月に三沢基地(青森県)のF16戦闘機が燃料タンクを投棄し、同基地近くの小川原湖でシジミやワカサギなどの全面禁漁に追い込まれたことにも言及し「日米地位協定の見直しについては、米軍基地が集中する沖縄という一地域だけの問題ではなく、我が国の外交・安全保障や国民の人権、環境保護、そして何よりも、日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」とした。
そして「日米地位協定や米軍基地が他国と比べてどうなのかという世界的な相場観を知る必要があるとの意見」が出るなか「日米地位協定の問題点をさらに明確化」するため調査をおこなう、とした。
沖縄県で米軍機の事故が多発していることを踏まえ、「米軍に対する受入国の国内法の適用」「基地の管理権」「訓練・演習に対する受け入れ国の関与」「航空機事故への対応」を中心項目とし、ドイツ、イタリアの二カ国を調査対象とし、日米地位協定、ボン補足協定(ドイツ)、米伊の了解覚書(モデル実務取極)の条文を比較している【比較表参照】。
その分析によると、ドイツとイタリアは両国とも米軍に国内法を適用し、基地内すべての区域に自治体や司令官が立ち入ると明記している。
米軍の訓練や演習もドイツやイタリアでは事前に通知し許可がなければ実施できない。
警察権についても、ドイツはドイツ警察、イタリアは同国軍司令官が権限を行使すると明記している。
ところが日本は「地位協定に日本の国内法を適用する条文がない」という理由で、在日米軍に日本の国内法は適用されない。
基地内への立ち入り権も明記しておらず、米軍の訓練や演習については規定がないため「規制する権限がない」となっている。
警察権については「施設・区域内のすべての者若しくは財産、施設・区域外の米軍の財産について、日本の当局は捜索、差押え又は検証を行う権利を行使しない」としている。
ドイツもイタリアも日本同様に第二次世界大戦の敗戦国であるが、日米地位協定と大きな違いがあることが浮き彫りになっている。
中間報告はドイツとイタリアの現地調査結果も明らかにしている。ドイツでは米空軍ラムシュタイン基地(在欧米空軍司令部がある欧州最大の空輸拠点)があるミューゼンバッハとヴァイラーバッハの二市長、2011年に米空軍シュパングダーレム基地の戦闘機が墜落したラウフェルトの町長、航空保安のための連邦監督局局長、ドイツ航空管制の管理者から聞きとりをしている。
ドイツでは市長や市職員は年間パスで基地内にはいつでも立ち入り可能で、米軍機墜落事故時はドイツ警察、ドイツ軍、米軍が駆け付け、ドイツ軍が現場の安全を保持したという。
事故調査はドイツ側が実施したが、調査費は米側が支払っている。
さらに航空保安のための連邦局が、米軍が管制する横田ラプコンについて「そのような空域はドイツには存在しない」と証言したことも紹介している。
イタリアではトリカリコ元NATO第五戦術空軍司令官、米軍の低空飛行訓練機が起こしたゴンドラ落下事故(1998年、20人死亡)当時外務大臣として対応にあたったディーニ元首相、米空軍アヴィアーノ基地所在地のアヴィアーノ副市長らから聞きとりをしている。
そこではトリカリコ元司令官が「米軍の活動にはイタリアの国会で作った法律をすべて適用させる。イタリアは米軍を監視しなければならない。外国の人間がその国に入れば、その国の法律に従う。それを合意という。それが個人であろうが国であろうが、合意がなければ法律は無秩序になる」と指摘し、ディーニ元首相が「イタリアの米軍基地にはイタリア軍の司令官がいて、米軍はすべての活動についてイタリア軍司令官の許可が必要だ。ここはイタリアだ。コソボに出動するのもイタリアの許可が必要だ」「米軍基地があるのは日本だけではないが、インターナショナルな見直しを進めていかないと、日米関係だけが奇異な関係になってしまう。米国のいうことを聞いているお友達は日本だけだ」とのべたことも報告している。
そして総括でドイツ、イタリアについて「自国の法律や規則を米軍にも適用させることで自国の主権を確立させ、米軍の活動をコントロールしている」とし、日本について「原則として国内法が適用されず、日米で合意した飛行制限等も守られない状況や地元自治体が地域の委員会設置を求めても対応されない状況であり、両国とは大きな違いがある」と指摘している。
今後はドイツやイタリア以外の地位協定の実情も調査し、国内外に情報発信するとした。
ポータルサイトには日米地位協定の全文や各種合意文書、韓国、フィリピン、イラク、アフガニスタンが米国と結んだ地位協定、NATO地位協定も掲載している。
・国内法の上に米軍特権 武力制圧の実態
問題になっている日米地位協定は「在日米軍に多様な特権を認める協定」にほかならない。
日本は独立した主権国家であり、表向きは国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基調とする日本国憲法が適用される法治国家である。
だがここに「日米地位協定」で「例外」を作り、米軍やその関係者はどんな犯罪を犯しても処罰されない特権を持たせてきた。
それは米兵が日本国内で引き起こした事件が日本側で裁判にかけて処罰することもできず、ことごとく無罪放免にされてきた過去の事例でも歴然としている。
現在、日本には128の米軍基地や米軍の訓練空・海域がある。
その存在根拠としたのが日米安保条約と日米地位協定である。
日米安保条約で戦後日本を占領した米軍が引き続き日本に米軍基地を置くことを認め、その地位は「別個の協定及び合意される他の取り決めにより規律される」とした。
この「別個の協定」が日米地位協定だった。
28条で構成する日米地位協定で認める特権の第一は、日本のどこにでも基地提供を求め設置できる特権(2条)である。
通常の安保条約は基地の名称や場所を記載しているが日米地位協定にはその規定もない。
それは沖縄だけにとどまらず日本全土をいつでも基地として使える規定である。
しかも基地・区域内は「(アメリカが)すべての管理権を行使する」特権(3条)があり、治外法権地帯となっている。
そのほか、外国軍隊である米軍の艦船や戦闘機が日本に自由に出入りし日本国内を移動できる特権(5条)、日本の公共サービスを優先利用できる特権(7条)、入国審査もなく米兵・軍属・家族が日本に出入国できる特権(9条)、関税・税関が免除される特権(11条)、課税が免除される特権(13条)もある。
米兵が刑事事件を起こしても、「公務執行中」となればアメリカが優先的に裁判権をもつ特権(17条)があり、損害補償も多様な免除特権(18条)がある。
さらに日米地位協定はあいまいかつ難解な条文で構成され、その解釈や運用の詳細は「日米合同委員会」(アメリカ側代表=在日米軍司令部の副司令官、日本側代表=外務省北米局長)で決める(25条)、としている。
そしてこの日米合同委員会(傘下に日本の官僚などで作る部会がある)での合意事項や協議内容は「日米双方の合意がない限り非公表」で一切開示しない。
それは日米安保体制に基づく米軍の占領支配システムが続く限り、日本の国民主権を蹂躙した恣意的な運用も変わらないことを示している。
・途上国でも撤退相次ぐ タイ、比、イラク
各国の対米地位協定や運用をみると、日本政府の異常さは際立っている。
韓国では2012年に韓米地位協定(SOFA)を改定させ、フィリピン、タイ、イラクなどは自国の主権と独立を守るたたかいで米軍基地を撤去に追い込んでいる。
韓国はかつて米兵が事件を起こしたとき、起訴前に身柄を確保し捜査することはできなかった。
「米兵は現行犯逮捕されないかぎり、起訴以降にしか身柄を拘束できない」とし、現行犯逮捕でも「24時間以内に起訴できなければ釈放しなければならない」と韓米地位協定で規定していた。
起訴の裏付け捜査を24時間以内で終えることは不可能で、犯罪米兵は常に米軍側に守られる状態だった。
しかし2000年に起きた米兵による韓国人ホステス殴打殺人事件を機に基地撤去世論が噴出し、2001年の改定で12種の凶悪犯罪(殺人、強姦、強盗、誘拐、放火など)は起訴段階での身柄引き渡しを米側に認めさせた。
2005年には住民のたたかいで梅香里(メヒャンニ)にあった米空軍射爆場を閉鎖に追い込んだ。
そして2011年にまたも米兵が女子大生と女子高生を強姦する事件を引き起こし、韓国国民の怒りが爆発した。
韓国政府は運用ルール見直しをアメリカに要求し、2012年に「24時間以内起訴ルール」も削除させた。
現在は12種の凶悪犯罪は起訴前の身柄引き渡しが事実上可能になっている。
それは起訴前の身柄引き渡しについて米側が殺人と強姦に限って「好意的な考慮を払う」とした日米地位協定とは大きな差がある。
フィリピンでは1965年から86年まで21年間、アメリカの全面支援を受けて独裁政治を強行したマルコス政府打倒・追放の民衆蜂起が米軍基地撤去の契機となった。
新政府のもとで作られた新憲法は「外国軍基地の原則禁止」を条文に盛り込み、米比基地協定が1991年9月に期限切れを迎えた後は「新条約を結ばなければ外国軍基地をフィリピン国内に置くことはできない」と定めた。
新条約承認には「上院議員3分の2以上の同意」「議会が要求する場合は国民投票」が必要と規定した。
1991年に上院が新基地条約の批准を採決すると、上院議員24人中、賛成11、反対12(欠席1)となった。
この結果、92年11月までにすべての米軍基地がフィリピンから撤退せざるを得なくなった。
フィリピンではアメリカが引き起こした米比戦争(1899~1913年)で100万人近いフィリピン人が米軍に虐殺された経緯がある。
そうした経験に根ざした独立を求めるたたかいが基地撤去を実現させている。
ベトナム戦争時、米軍の最大出撃拠点となったタイも米軍基地を撤去させた経緯がある。
タイではベトナムから米軍が撤退した1973年の政変で軍事独裁政府を倒し、1975年の選挙でククリット政府が誕生した。同政府は中立外交を掲げ「1年以内の米軍撤退」を表明した。
アメリカは「タイ軍の訓練のため」と主張し、4000人規模の米軍が残留することを求めたが、タイ側は「残留米兵に特権は認めず、タイの法律に従わせる」との条件を突きつけた。
アメリカは「(米兵の)刑事裁判権をタイ政府が握るなら、米軍を同国から完全撤退させる以外ない」とし、1976年に約5万人いたタイ駐留米兵を撤退させた。
基地もすべて返還した。こうして第2次大戦前、欧米列強の植民地支配で苦難を強いられたASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国(タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジア)には外国軍基地は存在していない。
イラクも米軍を2011年に完全撤退させている。
アメリカは2008年に地位協定を締結したが、そのときイラク側はアメリカ側の協定案に対し110カ所の修正を突きつけた。
その中心は、①協定に米軍撤退を明記、②2011年を過ぎても米軍がイラクに駐留可能と受けとれるあいまいな表現は削除、③米兵がイラクで犯した罪はイラク人が裁く、④米軍がイラク国内から他国を攻撃することを禁止する条項を追加する、⑤米艦船の捜査権はイラク側が持つ、⑥米軍基地からイラクに入国する米軍人・軍属の名簿を点検・確認する権利をイラク側が持つ、などだった。
その結果、協定の名称は「イラクからの米軍の撤退と米軍の一時的駐留期間の活動に関する協定」となり、第24条には「すべての米軍はイラクの領土から2011年12月31日までに撤退する」と明記した。
圧倒的な軍事力で国が叩きつぶされたイラクだが、それでも日本の支配層のようにすべていいなりにはならなかった。
アメリカは2012年以後も「イラク軍を訓練する」との名目で1万人規模の米兵を駐留させるため、政府高官や米軍幹部を送り込み執拗に圧力をかけたが、イラク側は米軍が駐留の絶対条件とする米兵への刑事免責特権は拒否し続けた。
その結果、交渉は決裂しアメリカは4万人超のイラク駐留米軍を2011年末までに完全撤退することになった。
米軍基地を抱える国国では長期駐留の現実から、どの国でも「国防のため」「安全保障のため」と称して居座ってきた米軍の正体が暴露されている。
いまだに朝鮮半島有事に対応する「朝鮮国連軍地位協定」を国連軍に参加する11カ国(アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダ、フランス、イタリア、トルコ、ニュージーランド、フィリピン、タイ、南アフリカ)と結び、横田基地へ朝鮮国連軍後方司令部を置いているが、これも朝鮮戦争終結となれば存在根拠を失うことになる。
そもそも独立国のなかに外国の軍隊が無法状態で居座り続けること自体が異常であり、世界各国で米軍の受け入れを歓迎する国は減り、米国外に駐留する米軍は居場所を失いつつある。
世界各国では不平等な地位協定の抜本改定にとどまらず、米軍基地を撤去させ、国の独立を守り国の主権回復と平和を目指す流れが勢いを増している。
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世界でも稀なる主権放棄の日米地位協定 沖縄県が独自調査をHPで公表
長周新聞 2018年6月12日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/8338
■「米軍特権」と「密約」の温床、日米合同委員会という闇
ハーバー・ビジネス・オンライン 2019.07.23
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・日本に不都合な密約を強いる日米合同委員会
戦後70年以上経った現在もなお、日本の空は米軍によって支配されている。
東京、神奈川など1都9県にまたがる広大な「横田空域」は、米軍横田基地の航空管制下に置かれているのだ。
しかし、横田空域を規定する条文は日米地位協定のどこにも書かれていない。
それを規定しているのは、日米合同委員会(以下、合同委員会)における合意なのである。
日本が主権を回復した直後の1952年6月25日、合同委員会本会議で「航空交通管制に関する合意」が承認され、「日本側が航空管制業務を安全に実施できると日米両国によって認められるまでの間は、日本国内の航空管制業務は在日米軍に委任して運用される」と決められた。
その後、日本は航空管制業務を実施する能力を備えた。
ところが、米軍は管制権を手放そうとはしなかったのである。
1959年5月の合同委員会本会議で承認された合意により、米軍基地とその周辺における管制業務は米軍が引き続き行うことが決められ、「横田空域」はその後も米軍の管制下に置かれてきたのである。
合同委員会は、現在も毎月2回開催されている。
1回は、東京都港区南麻布にある「ニューサンノー米軍センター」(通称「ニュー山王ホテル」)で、もう1回は外務省が設定した場所で開催されている。
驚くのは、その構成メンバーだ。日本側が外務省北米局長を代表とし、法務省、農水省、防衛省、財務省などの高級官僚が参加しているのに対して、アメリカ側は在日米大使館員一人を除きすべて在日米軍の高級軍人で構成されている。
まさに、米軍の意向を直接日本にぶつける場なのである。
「米軍の軍事的要請が全てに優先される」という日米関係の本質的構図を象徴するものだ。
この歪な構図は、米国務省の関係者からも批判を受けてきた。
例えば、駐日公使を務めた国務省のリチャード・リー・スナイダーは、以下のように記している。
「日米合同委員会のメカニズムに存在する、米軍司令官と日本政府の関係は、きわめて異常なものです」「日本では、アメリカ大使館がまだ存在しない占領中にできあがった、米軍と日本の官僚とのあいだの異常な直接的関係が、いまだにつづいている」(末浪靖司『機密解禁文書にみる日米同盟』)
しかも、会議の内容は厚い秘密のベールに包まれ、ほとんど公表されることがない。
吉田敏浩氏は〈日米合同委員会は…日本占領管理下での米軍の特権を、占領終結後も外観を変えて「合法化」し、維持するための法的構造をつくりだす、一種の「政治的装置」として誕生した〉と書いている(『「日米合同委員会」の研究』)。
・「『征服された東洋人』に裁判権は認めない」
米軍の軍事的要請は、地位協定の前身である行政協定締結過程においても、決定的なファクターだった。
行政協定締結交渉において、日本側は「アメリカ側の裁判権は、米軍関係者が米軍基地内で犯罪を起こした場合や基地外でも公務中だった場合に限る」ことを協定に盛り込むことを要望していた。
しかし、講和条約調印直前の1951年8月8日に統合参謀本部は、「米兵・軍属とその家族に関する日本の裁判権は一切認めない」とする立場を示したのである。
しかも、その理由として、朝鮮戦争中であることとともに、日本人が「征服された東洋人」であることを挙げていたのである(山本章子『日米地位協定』)。
これに対して国務省は、占領時代と何一つ変わらない特権を求める統合参謀本部の考えに反発し、NATO軍地位協定と同等の裁判管轄権を日本に認める方針を示していた。
トルーマン大統領もその方針に同意していた。
しかし、1952年4月28日に発効した行政協定では、1953年にNATO軍地位協定が発効するまでの間は、米軍関係者の犯罪に関する刑事裁判権は日本側に一切許されなかった。
そこで日本は、1953年4月に裁判管轄権を定めた行政協定17条修正を求めて再交渉することをアメリカに申し入れた。
しかし、これより先、1953年1月にはトルーマンに代わりアイゼンハワーが大統領に就任していた。
その直後、統合参謀本部は、「NATO加盟国以外と締結する地位協定では、アメリカだけが米軍関係者に対する裁判権を持つようにすべきだ」と国防長官に要請したのである。
トルーマン大統領の決断を覆そうとする要請である。
その結果、アメリカは日本に対して、NATO軍地位協定から逸脱した行政協定修正案を示してきた。
そこには、①「アメリカ側が一次裁判権を持つ公務中の米兵・軍属の犯罪について、公務中か否かの判断は米軍が下すこと」、②「米兵・軍属の家族による犯罪に対してもアメリカが裁判権を持つこと」が盛り込まれていたのである。
結局、日米の交渉の末、①については「米軍が提出する公務中の証明書を日本側が証拠として採用する」ことで合意し、②は撤回させることができた。
こうして、地位協定には、「日本国の当局は、合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族に対し、日本国の領域内で犯す罪で日本国の法令によつて罰することができるものについて、裁判権を有する」と書き込まれた。
しかし、この地位協定通りには日本は裁判権を行使できない。
そのカラクリこそ、日米合同委員会なのである。
1953年10月に開かれた日米合同委員会で、「日本にとっていちじるしく重要な事件以外は裁判権を行使しない」との密約が結ばれていたのである。
・「日米地位協定合意議事録」を廃棄せよ
一方、米軍機は日本の空をわが物顔で自由勝手に飛び回っている。
本土とその周辺の8カ所、沖縄県とその周辺の20カ所が、米軍の訓練空域として提供されている。
さらに、臨時に設定される訓練空域(アルトラブ)が日本全国に設定されている。
ところが日本政府は、米軍機がいつ、どこを飛んでいるのかさえ明らかにしない。
今年2月には、滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野演習場で日米共同訓練が行われ、オスプレイが参加した。
高島市は事前にその飛行ルートの公表を求めたが、拒否されたのである。
これもまた、日米合同委員会の密約で日本がアメリカに認めた特権なのだ。
1975年4月30日の合同委員会で、「米軍の飛行計画やアルトラブなどを非公表とする」ことが合意されたのである。
この密約は今年2月に、日本共産党の穀田恵二議員が衆院予算委員会で暴露した。
このように、合同委員会で様々な密約が交わされ、日本の主権が踏みにじられてきた。
吉田敏浩氏は「ごく限られた高級官僚たちが在日米軍高官らと密室で取り決めた秘密の合意(密約)が、日本の国内法(憲法体系)を侵食し、日本の主権を侵害しているのです。合意がいったいいくつあるのかさえわかりません。日米合同委員会の文書・記録として処理すれば、すべては闇の中に封印できる仕掛けになっているのです」と書いている。
合同委員会は、密約製造マシーンとさえ呼ばれている。
ただし、多くの合同委員会合意のもととなっている、もう一つの密約が存在する。
その姿を炙り出したのが、琉球大学専任講師の山本章子氏である。
山本氏が指摘したのが、1960年の安保改定時に作成された「日米地位協定合意議事録」である。
安保改定に合わせて、行政協定が地位協定に変わる際、日本の要望がかなり取り入れられたとされてきた。
確かに表面的な規定は改善されている。
ところが、合意議事録によって、地位協定で日本が新たに獲得した権利は形骸化しているのである。
この合意議事録は2000年代に入るまで公表さえされなかった。
例えば、地位協定第3条には、米軍は基地内については管理権を持つが、基地外では日本政府と協議したうえで日本の国内法令に基づいて行動すると定められている。
しかし、合意議事録は、基地の周辺でも「施設及び区域の能率的な運営及び安全のため軍事上必要とされる」のであれば、独自の判断で行動できると明記しているのである。
これを根拠に、米軍機が日本国内の民用地で緊急離着陸を行うことがまかり通っているのである。
また、地位協定第17条は、基地外での米軍事故や犯罪の捜査の際、米軍は日本当局との取り決めに従って無断で行動しないと定めている。
しかし、合意議事録では、「所在地のいかんを問わず合衆国軍隊の財産について、捜索、差押え又は検証を行なう権利を行使しない」と取り決めているのだ。
2004年の沖縄国際大学ヘリ墜落事件の際、米軍が一方的に大学構内を占拠したのも、この合意議事録を根拠としている。
つまり、我々は日本の主権を侵害している地位協定の抜本改定を求めるとともに、地位協定の規定に反して米軍の特権を温存させている合同委員会の廃止、そして「日米地位協定合意議事録」の廃棄を要求しなければならないのだ。
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「米軍特権」と「密約」の温床、日米合同委員会という闇
ハーバー・ビジネス・オンライン 2019.07.23
https://hbol.jp/pc/197638/
■『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』
著者:矢部宏治
出版社:講談社
発売日:2017年08月17日頃
みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が米軍に支配されていることをご存じですか?
あるいは、米軍に与えられた治外法権が日本の国土全体に及んでいることを知っていますか?
「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらは公文書によって裏付けられた疑いようのない事実なのです。
じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めています。
そうした「ウラの掟」のほとんどは、アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、米軍と日本の官僚とのあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。
■『「日米合同委員会」の研究:謎の権力構造の正体に迫る 「戦後再発見」』
著者:吉田敏浩
出版社:創元社
発売日:2017年09月08日
第60回日本ジャーナリスト会議賞受賞
日本の超エリート官僚と在日米軍の軍人たちが毎月2度行う秘密の会議「日米合同委員会」。
そこで合意された取り決めは日本の法律・憲法よりも、強い効力をもっている。
しかし、軍事、外交、司法のさまざまな側面で、日本の主権を侵害し続けるその協議の内容は厚い秘密のベールに包まれ、ほとんど公表されることがない。
■『主権なき平和国家 地位協定の国際比較からみる日本の姿』
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出版社:集英社クリエイティブ
発売日: 2017年10月26日頃
ドイツ、イタリア、韓国、フィリピン、アフガニスタン、イラクの駐留米軍と日本における米軍の地位を徹底比較。
他国はアメリカとの地位協定改定を実現し、主権を回復してきた。
なぜ日米地位協定は1960年の締結以来一度も改定されてこなかったのか。
自国のことを自国で決められない日本。
地位協定を改定して主権を回復しなければ、憲法改正の議論をしても仕方がない!
■『日米戦争同盟 従米構造の真実と「日米合同委員会」』
著者:吉田 敏浩
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発売日:2019年07月25日頃
アメリカ優位の密約制定機関「日米合同委員会」の正体とは?
歪んだ日米関係が形成する戦争体制を、軍事的、経済的、制度的にあばき、その非人間性を「いのちの視点」から告発する画期的ドキュメント。
■『検証地位協定 日米不平等の源流』
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発売日:2004年12月
日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞大賞、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞受賞。
外務省機密文書をもとに、日本における米軍の行動、基地使用、米兵犯罪の取り扱い…等の実態を検証、米軍側に身を寄せて地位協定の拡大解釈で対応する外務省の、「対米従属」の源流を突き止めた問題作!
■『追跡!謎の日米合同委員会 別のかたちで継続された「占領政策」』
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日本の従来構造を支え続けてきた「日米合同委員会」。
日本の高級官僚と米軍高官からなるこの謎の組織の実態とは何か?
戦後の闇をめぐる松本清張の先駆的洞察を辿りつつ、俊英ジャーナリストが米国による支配の核心を暴く。
■特集 日米地位協定
在日米軍に対する特別待遇を定め、さまざまな問題を生む元凶ともされる日米地位協定。
見直しを求める声が広がっています。
毎日新聞
https://mainichi.jp/SOFA/
■在日米軍の「特権」を定めた日米地位協定の60年越しの問題(上)
東京の一等地にある赤坂プレスセンターとは? 北海道の空を縦横に飛ぶオスプレイ
論座(朝日新聞)2020年03月14日 山本章子 琉球大学准教授
■沖縄・女性殺害事件が浮き彫りにする「理不尽」?日米地位協定を考える
Yahoo!ニュース 2016/08/18
■支配・従属関係の根源、日米地位協定を考える。
「米兵とか、その家族の場合は、入国審査も何も受けない」
ライブドアニュース(2021年2月17日)週プレNEWS
https://news.livedoor.com/article/detail/19708775/
■未だ米軍占領下。自民党が「日米地位協定」を見直そうともせぬ深刻な現実
まぐまぐニュース
2022/01/21
https://www.mag2.com/p/news/525433
■外務省が日米地位協定のウソ説明をコッソリ修正! 改憲を叫ぶ一方、日米地位協定を放置する安倍政権の欺瞞
exciteニュース 2019年1月17日
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_4494/
■米から日本への脅迫状「年次改革要望書」を丸呑みする自公政権の“売国度”
まぐまぐニュース 2023.05.11
https://www.mag2.com/p/news/575530
■年次改革要望書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%94%B9%E9%9D%A9%E8%A6%81%E6%9C%9B%E6%9B%B8
■年次改革要望書…アーミテージレポート… 属国は何を押しつけられてきたか
長周新聞 2018年10月15日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/9571
■『知ってはいけない──隠された日本支配の構造』矢部宏治著
講談社BOOK倶楽部
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo/
■米軍幹部と日本の官僚が進路決める「日米合同委員会」の存在
SAPIO 2015.03.16 NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20150316_307594.html?DETAIL
■裁判に負けてでも外務省がどうしても隠したかったこと
日米地位協定の運用方法を協議する秘密会議「日米合同委員会」
Video News 三木由希子
https://www.videonews.com/news-commentary/180303-01
■民主党離党議員の悔恨の告白、小泉俊明衆議院議員インタビュー
民主党は、年次改革要望書廃止に反発したアメリカに潰された!?
Business Journal 2012.10.26
https://biz-journal.jp/2012/10/post_907.html
■トランプ大統領が4倍増額要求…増え続ける「思いやり予算」
女性自身:2019/12/06
https://jisin.jp/domestic/1806496/
■辺野古へ移設しても普天間は返還されない~”2.5兆”の辺野古も米軍に無償提供~
PRESIDENT Online 2019/02/22 古木杜恵
https://president.jp/articles/-/27750
■沖縄米軍基地の周りにシングルマザーが多いワケ
LINE NEWS 2019年4月14日 弁護士ドットコム
https://news.line.me/issue/oa-bengo4com/e968737f644b
■右翼が米軍基地を批判しないのは、なぜ?
右翼と愛国──若き活動家の主張「アメリカの正義を疑う」
~38歳、女性右翼活動家がアメリカと断固闘い続ける理由~
週刊現代(講談社)2018.7.14
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56511
■自衛官の「命の値段」は、米軍用犬以下なのか
実戦の備えがないため派兵どころではない
東洋経済 2015/03/19 清谷 信一 : 軍事ジャーナリスト
https://toyokeizai.net/articles/-/63496
■独立国のはずの「日本」に、アメリカが突然要求してきた「ヤバすぎる内容」
『日米同盟・最後のリスク』
週刊現代 2023.03.26
https://gendai.media/articles/-/107250
■日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる
「ディズニー、トランプ、GAFA」に熱狂するDNA
東洋経済オンライン 2019/01/18 塩野 誠
https://toyokeizai.net/articles/-/260849
■『知ってはいけない』なぜアメリカ軍は「日本人」だけ軽視するのか…その「衝撃的な理由」
週刊現代 2023.02.22
https://gendai.media/articles/-/105795
■米、対中ミサイル網計画 配備先、日本は「最有力候補」
「米国は配備先として第1列島線の延長線で中国に近接している日本国内を最有力候補地と考えており、実際に配備となれば日本は米中対立の最前線として軍事的緊張を強いられることになる」
朝日新聞 2021年7月8日
https://www.asahi.com/articles/ASP7776F4P50UHBI03L.html
■知らなきゃよかった…日本の空は「実はアメリカのもの」だった
エリート官僚も見て見ぬふりの真実
週刊現代(講談社)2017.09.05
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52721?imp=0
■日本が囚われ続ける「米国占領下の戦争協力体制」の正体
日刊ゲンダイ:2017/11/20
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/185415
■憲法よりも国会よりも強い、日米「秘密会議」の危ない実態~これが日本の現実だった~
「自衛隊基地が米軍のものになる」
「すべての自衛隊基地を米軍と自衛隊が一緒に使って、米軍の指揮の下で共同演習をやる」
週刊現代(講談社)2017.10.24(田原総一朗×矢部宏治)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53252?page=5
■「日本はまだ米軍の占領下」は真実だった
「私はずっと自衛隊は日本を防衛するための組織だと思ってきたのだが、そうではない。自衛隊は、米軍支援のための部隊だったのだ」
日刊ゲンダイ(講談社)2016/07/1
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/185415
■なぜ日本はこれほど歪んだのか…ぜったいに「米軍」にさからえない「日本の悲劇」
『知ってはいけない』
週刊現代 2023.02.21
https://gendai.media/articles/-/105627
■【日本民主化計画の裏の理由】
「アメリカがほしい工業製品を作らせ、アメリカで余った食糧を買わせるなどすれば、かなり利用価値の高い植民地にできる」
蔭山克秀:ダイヤモンドオンライン 2015.7.31
「日本はこうしてつくられた!今読み直す、米軍占領下のシナリオ」
https://diamond.jp/articles/-/75746
■対米従属から脱却するために、いま日本がやるべき「3つのこと」
これができない政治家は退場せよ!
週刊現代 2019.05.19
https://gendai.media/articles/-/64558
■植草一秀 日本の対米隷属を固定化する安倍政権
月刊日本 2013/6/1
http://gekkan-nippon.com/?p=5065
■なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?
・知ってはいけないウラの掟
「日本の空は、すべてアメリカに支配されている」
「自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」
週刊現代(講談社)2017.08.05
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466
■集団的自衛権、黒幕の米国が考えていること
日米安保体制はますます米国の思うまま
東洋経済オンライン 2014/07/01 高橋 浩祐
https://toyokeizai.net/articles/-/41323
■現実味を帯びてきた、日本が米中「代理戦争」に利用される日
まぐまぐニュース 2016.04.21
https://www.mag2.com/p/news/178858
■「台湾有事の時、メインで戦うのは日本」アーミテージ発言で露見した米国の“本当の計画”
2022.07.05
https://tocana.jp/2022/07/post_237799_entry.html
■「アメリカによる支配」はなぜつづくのか?
原因は、安倍元首相祖父の岸信介がアメリカと結んだ3つの密約にあった!
PR TIMES 2018年12月26日 株式会社旭屋書店 矢部宏治
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000013301.html
■安倍晋三首相が愛してやまない祖父、岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!
「岸がアメリカから言われた最大のミッション」「アメリカの資金でつくられた首相」
exciteニュース 2015年8月17日 野尻民夫
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_1400/
■安倍首相の危険な最終目標
徴兵制復活、上世代に雇用奪われた若年層を戦地へ派兵の懸念
Business Journal 2014.12.13
https://biz-journal.jp/2014/12/post_8272.html
■「3S政策」の生みの親、日本に原爆投下を命令したトルーマン米大統領の恐ろしさ!「猿(日本人)をバカに変えて我々が飼い続ける」
https://yuruneto.com/truman/
◆ドイツ「アメリカ人、帰れ!」ライプツィヒの米国領事館前には、ドイツからの米軍撤退を求める反米集会が開かれ、多くの人々が集まった。
■地位協定60年 米国人、日本「保護領」の意識
「米軍が空域を管理するのは日本に基地があるからだが、日本を守るためにあると思うのは幸せな誤解だ」
毎日新聞(日本総合研究所会長・寺島実郎)
■日米合同委員会
元自衛隊幹部石濱哲信氏
■『日米合同委員会』/ 元自衛官 竹原信一氏
日本なんて国は、無い
ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40590866
■日本がアメリカの植民地ー日米地位協定
2022/11/21
■【日米合同委員会の深い闇】西部邁
2019/06/10 TOKYO MXテレビ 西部ゼミナール
■西洋の植民地にされるとこうなる
2012/03/02
1985年日航機墜落事故!日本…
【えっ!「同一労働同一賃金」っ…
【「悪魔の雇用システム」現代の…
【東芝はハゲタカのオモチャにさ…