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【食料自給率38%で大丈夫?】冨永愛さんが「危機感を感じる」と訴えた食料自給率とは?~商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場~

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■冨永愛さんが「危機感を感じる」と訴えた食料自給率とは?「かなりやばい」と指摘されたその割合は…

Yahoo!ニュース 2022/5/14 ハフポスト

Yahoo!ニュース
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モデルの冨永愛さんが自身のTwitterで、日本の食料自給率(カロリーベース)について「かなりやばいと思う」と危機感を示したことが話題になっている。

冨永さんは5月11日、「日本が自給できているのは唯一お米のみ。それも完全に、ではない」と指摘。

「農業や畜産に関わる人たちへもっと手厚い補助や、若い世代の人たちが関われるような大きなアクションが必要だ」と主張した。

冨永さんの投稿には、13日午後5時の時点で4万5000件を超える「いいね」が付き、「世界情勢からしても、もっと日本は食料自給率を上げるべきだ」「カロリーベースだけで考えるのは不十分」といったコメントが寄せられている。

さらに、冨永さんは13日にも「カロリー、生産額、どちらにせよ、携わる人たちの高齢化や減少は問題」と指摘。

「自然災害や戦争、人口爆発などで輸入出来なくなる想定に備えなければ、これからさらに問題になる」とつづった。

食料自給率は、国内で消費する食料のうち国産でどのくらい賄えているかを示す指標。

農林水産省によると、2020年度のカロリーベースの食料自給率は過去最低の37%。

品目別では、例えばコメが98%であるのに対し、小麦は15%で多くを輸入に頼っている。

一方で、生産額ベースの自給率は67%だった。

政府は食料自給率について、30年度にカロリーベースで45%、生産額ベースで75%へと引き上げる目標を掲げているが、達成に向けて課題が多いのが現状だ。

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冨永愛さんが「危機感を感じる」と訴えた食料自給率とは?「かなりやばい」と指摘されたその割合は…
Yahoo!ニュース 2022/5/14 ハフポスト
https://news.yahoo.co.jp/articles/1306d1173a37cac44d6e941f5b161c164d1ab24c

 

 

 

本日は3つの記事をご紹介いたします。

2つ目の記事はこちらです。

 

 

 

 

■食料自給率 38%で大丈夫?

NHK 2020/8/24 サクサク経済学Q&A 経済部岡谷宏基記者

エラー|NHK NEWS WEB

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私たちが食べるコメや肉などがどの程度、国産でまかなわれているかを示す「食料自給率」。

最新のデータがこのほど公表され、昨年度はカロリーベースで38%という結果でした。

日本は食料自給率が低いイメージがあるけど、38%ってやっぱり低いの?どうして?経済部の岡谷宏基記者、教えてください。

 

—食料自給率が38%ということは、食べているものの6割は輸入に頼っているということですよね。日本の食料自給率はどういう状況なんですか?

 

岡谷記者:

日本の食料自給率は、低下傾向が続いています。

ピークだった1965年度は73%でしたが、2000年度以降は、40%前後で低迷しています。

昨年度の38%というのは、過去最低だった前の年度からは1ポイント回復しましたが、過去2番目の低い水準でした。

政府は、ことし、10年後の2030年度に食料自給率を45%まで引き上げるという目標を掲げましたが、達成には程遠い状況です。

 

—コメなどは、ほとんどが国産ですよね。なぜ自給率が低いままなのでしょうか。

 

岡谷記者:

品目によって、自給率が大きく異なるからです。

コメをはじめ野菜や魚は、比較的自給できている一方で、畜産物やパンに使われる小麦などの自給率が低いために全体を押し下げているんです。

 

—スーパーに行くと国産の牛肉や鶏肉などをよく見かけます。それでも畜産物の自給率はこんなに低いんですか?

 

岡谷記者:

国内で育てられた牛や鶏でも食べるエサが海外から輸入したものであれば、その分は自給したとは見なされないからです。

例えば、鶏の卵は96%が国産ですが、鶏のエサとなるトウモロコシなどは海外に依存しているため、自給率は12%まで下がってしまいます。

牛肉や豚肉なども同じ理由です。

食生活の多様化によりこうした畜産物などの消費が伸びる一方で、コメなどの自給率の高い品目の消費が減っているため、どうしても全体の自給率が低くなってしまうんです。

 

—海外からの輸入でまかなえているんですよね?

 

岡谷記者:

ただ、いつでも安定的に食料が輸入できるわけではありません。

実際、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内の供給を安定させるためだとして、ロシアが小麦の輸出を一時、規制するなどの動きもありました。

海外で何か起きた場合でも食生活をある程度、維持できるようにしておく必要があります。

 

—もしも今、海外からの輸入がすべて止まった場合、どうなってしまうんでしょうか?

 

岡谷記者:

あくまでも想定ですが、こんな試算があります。

農林水産省によると、カロリーの高い「いも中心」に、農地を最大限活用して作付けすれば、国内の生産だけで必要なカロリーはまかなえると試算しているんです。

そのメニューがこちら。

朝食:パン、サラダ、焼きいも、リンゴひと切れ。

昼食:焼きいも、野菜炒め、粉ふきいも、煮豆。

夕食:ごはん、浅漬け、粉ふきいも、焼き魚ひと切れ。

牛乳は5日に1杯、焼き肉は13日に1皿、卵は36日に1個しか食べられません。

 

—毎食「いも」ですか…。

 

岡谷記者:

そうならないためにも食料自給率を高めていくことが必要です。

ただ、海外からの輸入自体が悪いことではありません。

さまざまな国の食材がいつでも身近にあるということは、私たちの暮らしを豊かにしますよね。

経済力がある国で食料の輸入が多くなるのは、当然のこととも言えます。

アメリカを見ても自給率が130%と100%を超えていますが、食料品の輸入額も1300億ドルを超え、世界トップクラスです。

大切なのは、豊かさを享受しながらも国内の食を安定的に維持できるよう基盤を整えておくこと、そのバランスだといえそうです。

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食料自給率 38%で大丈夫?
NHK 2020/8/24 サクサク経済学Q&A 経済部岡谷宏基記者
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/articles/20200824.html

 

 

最後、3つ目の記事はこちらです。

 

 

 

■商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も

NEWSポストセブン 2022.01.01

商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も
日本は70年以上も戦争と関わらずにきたはずだった。しかしその日本がいま、世界で激しい「食料戦争」の渦中にある。俳人で著作家の日野百草氏が、「国の通貨が安いまま戦うのは厳しい」と焦…

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日本は70年以上も戦争と関わらずにきたはずだった。しかしその日本がいま、世界で激しい「食料戦争」の渦中にある。

俳人で著作家の日野百草氏が、「国の通貨が安いまま戦うのは厳しい」と焦る商社マンに、牛肉を中心とした日本の「買い負け」事情を聞いた。

「どこより高い金を出せば買えますよ、ただ買い負けているだけです」

食品専門商社のA氏(40代)に話を伺う。

以前、彼がこの国の食料問題に対する危機感を訴えた『憂国の商社マンが明かす「日本、買い負け」の現実 肉も魚も油も豆も中国に流れる』は思わぬ反響を呼んだ。

筆者もそこまでとは思っていなかったのだが、現実に食肉や魚介類に次々と値上げ、不足のニュースが続いている。

ただ一人の話だが、その一人の肌感は現に日本の危機を象徴している。

多くの他国と「戦う」企業戦士も同様だろう。

「それと船ですね。こちらは取り負け、日本に寄ってもらえない」

その食料を運ぶコンテナ船もコンテナそのものも不足している。

食料争奪戦が「戦争」だとしたら、いまはまさに「戦時下」だ。

「値上げはさらに続くでしょう。いつ相場(食肉、穀物)が落ち着くかわからない」

個別の値上げを見れば、魚介類でいえばウニ、イクラ、タラバガニ、ズワイガニ、数の子など、いずれも最高値かそれに近い値上がりを記録している。

大手鮮魚専門店のスタッフいわく「あるだけマシ」とのことで、値段は高くても手に入れば御の字だという。

「魚介は高くてよければ国内産でリカバリーできます。でも肉や穀物は厳しい」

日本の食料自給率(カロリーベース)は本当に低い。

コロナ前の2018年の農水省データでアメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%に対して日本は37%。

1980年代までは50%以上を維持してきたのに30年間ずっと低水準、30年間変わらない日本の平均賃金と同じ様相だ。

「フランスは自給率を上げるために努力してきましたからね。食料を掴まれるのは命を握られるのと同じって連中はわかっているのでしょう。私も同じ考えです」

 

(中略)

 

・日本の買い負けは悪しき円安のせい

 

「でもね、それもこれも日本の買い負けは円安のせいだと思ってます。強い円の力で引っ叩いて買い勝って言うこと聞かせてたのに、いまの日本で通貨が安いって怖いことですよ。通貨の安さにも良し悪しありますから」

日銀の黒田東彦総裁は2021年12月23日、経団連の会合で「円安はメリットが大きい」と語った。

どうだろうか、かつては円安のメリットがあったかもしれないが、輸出企業だって結局のところ燃料や原材料、部品の多くは海外から調達しなければ製品を作り輸出できない。

そもそも非製造業の大半にとって円安はデメリットのほうが大きい。

日本はかつての輸出一辺倒の国ではない。

しかし日銀はいまだに円安容認。

じつは本稿、この件でA氏が怒って連絡してきたことに端を発している。

「いまの円安は悪い円安だと思います。もちろん強い国が自国通貨を操作、調整することはあります。人民元なんてまさにそれです。日本だってかつてはそうでした。でも現在の円安は日本の国力そのままの評価だと思っています」

現場で、現地で買いつけている彼にすれば後ろ盾となる通貨が安いことは不利。

多くの日本の一般国民も物価高、まだ一部とはいえ報道される品薄に不安を感じていることだろう。

 

(中略)

 

・食料の奪い合いも戦争、その戦争の感覚がないのが日本

 

先に紹介したフランスは、この食料戦争を見越して自給率を高めるために徹底して農家を保護、改革を繰り返し自給率100%維持し続けている。

すでに40年前からこの政策に取り組んできた同国はさすがとしか言いようがないが、取り組んでこなかった日本は日々の食い扶持を他国に委ねたほうが安いからと自給率を下げ続け、旧態依然の政策ままに農家の生活を追い詰め、あらゆる種子や精子を海外に流出させた。

「南米では自分たちの食べる牛が無くなって政府があわてて規制しましたが、それでも国内より高く買ってくれるならと中国に売り続けています。日本もそうなりますよ」

日本政府は農林水産物・食品の輸出額を年間1兆円に伸ばす目標を掲げてきたが、2021年12月3日公表の「農林水産物輸出入情報」にれば達成の見通しが立ったという。

喜ばしい話だが日本人ではなく他国民を食わせるための輸出というのは国策として正しいのか。

「カナダやオーストラリアみたいに売るほど食うものがある国なら農業輸出国もありでしょうが、日本みたいな小規模農業国では危ういと思います。一時的に農家は助かるでしょうが根本的な解決にはならないし、アルゼンチンみたいになったらどうするんですかね」

アルゼンチンは主食の牛肉を中国向けに輸出していたが2021年、中国の牛肉需要の急増により自国で消費する牛肉が高騰、地域によっては出回らなくなる異常事態が起きた。

アルゼンチン政府は慌てて牛肉の輸出を30日間停止したが農業関連団体や生産者が反発、それは当然でアルゼンチンの中国向け牛肉輸出は全体の75%にまでおよぶ。

金のない自国民より中国に売ったほうが金になるからだ。

そうして自国民の主食が不足してしまった。

日本も将来的にそうならない保証はない。

牛肉に限った話ではなく、まっすぐなキュウリ、形の均一なトマト、まったく傷のない果物、ちょっと見てくれが悪いだけの魚を排除してきた売り手とそれをエスカレートさせた潔癖な日本の消費者に、生産者が、農家が愛想を尽かしても仕方がない。

まして激安まで求める。

もやし1円で売ったスーパーが独禁法違反で公正取引委員会から警告を受けたが、その1円にまで下げたコストは誰かが損を被っている。

1円もやしに群がる消費者によって被らされている。

安売りは構わないが過剰な激安は社会悪だ。

「コロナも収束するどころか世界でまた拡大ですからね、困ったことにアメリカと中国で広がり始めてます。私もまた仕事がしづらくなりました。ざまあみろと鬱憤晴らすのも結構ですが、この二大国がコロナまみれで地獄を見るのは日本ですよ」

アメリカと中国はいっそうの食料確保と自国中心主義を貫くだろう。

それに追随する資源国や食料輸出国は金のある二大国との取り引きを加速させる。

定期コンテナ船のルートは米中に集中し、日本は食料を買い負け、コンテナを取り負け、国内の物価は上がり続ける。

30年間平均賃金の上がらない国でこれは確かに地獄だ。

数少ない国内農家すら海外輸出に舵を切り出した。

1兆円達成の次は5兆円だと農水省も鼻息荒いが、先のアルゼンチンのように国民の食べる分まで回されかねない。

食料の確保と輸送もまた戦争であり、安全保障の要である。

軍事では「兵站」だが、日本はかつてこの兵站を軽視して敗北した。

優秀な兵器も燃料がなければ鉄の塊、勇敢な兵士も食料がなければポテンシャルを発揮できない。

また同じ鐵を踏むのか。

「買い負けは戦場で負けたのと同じです。でも国の通貨が安いままで戦え、買い勝て、なんて無理ですよ」

市場は戦場、食料争奪は戦争のたとえは大げさではない。

こうした商社マンをはじめとする多くの現場で奮闘する日の丸企業戦士が戦場で負け、その繰り返しの先に待ち受けるのは日本の「第二の敗戦」だ。

買い負けを繰り返す中、再びコロナが世界で猛威をふるい始めた2022年、それは将来的な日本の食料危機の端緒となりかねない。

 

【プロフィール】日野百草(ひの・ひゃくそう)/本名:上崎洋一。1972年千葉県野田市生まれ。日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経てフリーランス。全国俳誌協会賞、日本詩歌句随筆評論協会賞奨励賞(評論部門)受賞。『誰も書けなかったパチンコ20兆円の闇』(宝島社・共著)『評伝 赤城さかえ 楸邨、波郷、兜太から愛された魂の俳人』(コールサック社)他。

 

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商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も
NEWSポストセブン 2022.01.01
https://www.news-postseven.com/archives/20220101_1717680.html?DETAIL

 

 

 

 

私たちが毎日食べている食料品。

スーパーに行けば、食品はいつでも買える、食べられる。

そう信じているのではないでしょうか。

 

ただ。

本当にそうでしょうか。

 

東日本大震災を経験し、コロナ渦も経験。

ロシアとウクライナ問題も発生し、いつどのような事態になるか、わからない昨今の世界状況。

日本人は危機感を抱かずに、本当に、今のままの生活が続いていくのでしょうか。

 

日本は飢えと食糧難の時代もありました。

戦後、日本の先人たちが築き上げてくれた日本の豊かな生活。

 

戦中・戦後の日本の先人たちは、その苦しみを後世の日本人に味わせてはいけない、そう願い、奮闘したのが、戦後の日本の繁栄だったのかもしれません。

 

日本の高度経済成長。

日本の繁栄に嫉妬した諸外国は日本人を「エコノミックアニマル」と揶揄した時期もありました。

 

しかしながら、今の日本。

政治の劣化からスタートした、日本経済の弱体化。

 

中曽根政権の「プラザ合意」で本質的経済崩壊への道を歩み、その後もTPPなどの諸外国の圧力に屈した日本は、食料の分野でも「外圧」に屈してきました。

 

アメリカをはじめとした諸外国は、日本に食料品・穀物・農水産物等の輸入拡大を要求。

結果、日本の農業や酪農は弱体化への道を歩んできました。

 

日本の農業の弱体化は、日本の農家数減少に拍車をかけていきます。

農家が減れば国産農産物が減少し、さらなる輸入食料品・農産物拡大の必要性が増していきます。

 

この輸入食料品・農産物依存は、日本人の健康と命にも関わる問題にもなりかねません。

まさに、「食料安全保障」と言われる所以ではないでしょうか。

 

自国で食料を生産できなくなった国は、その食料輸出国のいいなりになってしまうというリスクも否めません。

 

そればかりではありません。

輸入食料品拡大は、貿易赤字にもつながっていきます。

 

ただでさえ、日本経済の弱体状態。

食品を他国から買い続けることは、日本の富が海外に流出し続けるというリスクも併せ持っています。

 

さらに。

その貿易赤字増額に拍車をかけているのが、今の円安です。

 

円が安くなれば、食料品・農産物購入により多くの金額が必要となります。

 

例えば。

1トンの小麦を輸入した場合。

 

仮に10%円安となれば、0.9トンしか買えません。

逆に、10%円高となれば、1.1トン買えることとなります。

 

食料品・農水産物を輸入する場合、円安は大きなデメリットとなってしまいます。

つまり、円安は、貿易赤字額拡大に直結しているとも言えます。

 

さらに、さらに。

円安のデメリットは、単なる金額だけの話だけではありません。

 

国家間の購買力の相対的パワーも影響してきます。

石油やレアアース、半導体や各種部品、各種素材関連等々・・・。

 

あらゆる購買力が低下していきます。

もちろん、食料品もそうです。

 

食料品・農水産物輸入で他国と競合した場合、円安日本が輸入合戦で敗北するという事態も生じてきます。

つまり、円安は、今まで問題なく輸入できていたものが、ある日突然輸入できなくなる、というリスクに直結していきます。

 

円が安いということは、商取引において「弱者」。

その意味では円安は「貧しい国・日本」という象徴でもある、と言えるのかもしれません。

 

少し話がズレましたが。

いずれにしても。

 

低い日本の食料自給率。

解決するべき大きな政治的イシューではないでしょうか。

 

他国では、強い政治リーダーシップで食料自給率を改善させています。

特に欧州などではコロナなどの世界情勢の悪化が判明した直後に、あらゆる施策を駆使し、軒並み食料自給率を上げています。

 

フランスも100%以上の自給率を達成し、イギリスも食料自給率を上げています。

 

有事の際、食料品輸入停止リスク等も否めません。

紛争が多かった欧州の歴史では、食料自給率が、その国の存亡にも関わることを十分に理解しているからかもしれません。

 

では。

日本はどうしたらよいのでしょうか。

 

どのような施策が、日本の食料自給率アップできるのでしょうか。

 

私たち日本人すべての方々が、真剣に考え、本気で改善する時期にきているのかもしれません。

日本人の存亡にも関わっています。

 

それには、まず。

国際政治的観点においては、先ず以て、食料品・農水産物輸入の外圧に対してきっぱり「NO」を言うことではないでしょうか。

 

日本の純粋な食料需要ニーズで購入する場合は問題ありませんが、国際外交上、政治的に食料・農水産物輸入を強く要望される場合もあります。

 

国際政治で輸入決定された食料品・農水産物は、公的機関を通じた学校給食や政治的関係が強い大手食品加工企業への納入となって、私たちの胃袋に入っていきます。

 

ある意味、純粋な民間需要ニーズとは異なる食料流通方法かもしれません。

知らぬ間に、国際政治で決められた農水産物を口にしている、という可能性は少なくありません。

 

そうならないためにも。

まずは、国際政治上で他国の強い要望の丸飲みではなく、しっかりと「日本の本当の国益」を見定めた交渉能力が日本の政治に求められているのかもしれません。

 

海外輸入食品が減少すれば、日本国内の農産物の需要は回復していくはずです。

 

日本の農家の農産物需要が高まれば、経済原理で農家増加という結果に結びついていく可能性は高まります。

 

大事なのは国際政治、そして国際政治によって流通させられる、学校給食や大手加工食品会社の「入口」部分かもしれません。

 

さらに。

悪い円安の改善も、食料安全保障に欠かせません。

 

前述の如く、円安では輸入価格が上がり、購買力も下がってしまいます。

必要な食料品・農産物調達には相対的な円高による購買力向上が不可欠です。

 

そして、円高は、日本国内の食料品値上げ問題の解決にもつながっていきます。

 

悪い円安。

そして、国際政治。

 

食料問題は、政治と密接につながっています。

政治に無関心であるということは、食の安全にも大きなリスクがあるとも言えるのではないでしょうか。

 

私たちが毎日口にしている水もそうです。

水道民営化でフランスの会社ヴェオリアが日本の水道マネジメント分野でも外資の進出を果たしています。

 

食と水。

私たちは政治で決められた「食と水」を、どこまで信じていいのでしょうか。

 

与党が進めてきた日本の外交、その延長戦上に、私たちの健康といのちが脅かされている、という可能性はないのでしょうか。

 

もちろん、日本が良くなっているなら、今まで通り、与党でもいいかもしれません。

 

ただ。

もし、日本が悪くなっているとしたら。

 

私たちは、新たな方向へ舵を切る必要があるのかもしれません。

 

7月10日に国政選挙・参議院議員選挙があります。

 

この先、3年、5年と日本を決定付ける選挙とも言えます。

 

日本の子どもたちの未来を決めるのは、今、現在の有権者である「私たち」ではないでしょうか。

 

 

 

 

 

【参考】

 

 

■【農林水産省】世界の食料自給率

・諸外国、地域の食料自給率等

「我が国の食料自給率は、諸外国と比較すると、カロリーベース、生産額ベースともに低い水準にあります」

世界の食料自給率:農林水産省

 

 

 

■日本人は低い食料自給率のヤバさをわかってない~6割以上を海外に頼る状況を放置していいのか~

東京経済 2021/10/30 岩崎博充:経済ジャーナリスト

日本人は低い食料自給率のヤバさをわかってない
10月31日に投開票を控える衆院選を前に、選挙戦では、どの政党からも「経済安全保障」というフレーズが飛び交っている。岸田政権は、経済安全保障政策として今年5月に閣議決定された「中間取りまとめ」であげられ…

 

 

 

 

■安倍政権、あまりに能天気な農業政策…輸入“超自由化”の一方、食料自給率急増の目標設定

Business Journal  2020.04.30

安倍政権、あまりに能天気な農業政策…輸入“超自由化”の一方、食料自給率急増の目標設定
新型コロナウイルスのパンデミックの下、日本に食糧危機が迫ってきている。各国において大規模な移動制限と物流混乱が起こり、食料輸出国において自国の食料確保を優先する...

 

 

 

 

■日本農業を売り渡す安倍政権

2016年12月31日【植草一秀(政治経済学者)】

日本農業を売り渡す安倍政権
JAcom農業協同組合新聞は昭和23年創刊。全国のJ&...

 

 

 

 

 

 

 

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