日本は労働生産性が低いと言われています。
一部データでは日本はアメリカに比べて約60%ほどの生産性だと言われています。
つまり、アメリカ人に比べて、日本人は約40%も非効率なんですね。
働き方だけではありません。
ベンチャー企業における事業成長も、考え方次第で何倍も成果が変わってきます。
今回は現状の10倍の成果を実現する思考法、そしてその実現するために必要なことについてお伝えします!
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IT業界のみならず、世界経済にも大きな影響力を有するまでに成長したGoogle。
Googleには「1億人のためになるサービスでないとスタートしない」という考え方があるそうです。
もともとユーザーを拡大しやすいネット業界サービスでもあるため、拡大しないと意味がないという考え方も背景にあると思います。
そのグーグルが新入社員に期待する内容に「10x」という考え方があります。
「10x」とは「現場で10倍の成果が出るように考える」方法です。
以下、「10x」です。
(1)先を予見する
(「チャンスと脅威」「サイクル、トレンド、パターン」「短期、中期、長期」など)
(2)相手の立場になる
(3)見解を明らかにする
(4)空気を読んで空気を壊す
(5)自分から責任を問う
(6)参加する
(7)ハートに耳を傾ける
(8)常識を破る
(9)前向きに失敗する
(10)問いかけを続ける
(11)視点を変える
(「全体をズームアウト」「裏面」「顧客の視点」など)
いかがでしょうか。
すでに「IT企業」という枠すら突き抜けたGoogleならではの発想ではないでしょうか。
私たちの日常のビジネスの中でも大いに学ぶべき視点ではないでしょうか。
10xに近い考え方に「10倍思考」と言われる思考法があります。
10倍思考とは、「無駄な回り道をせず、最も結果の出やすい方法で努力しよう」という考え方で、受験や資格取得、ビジネスや働き方などにおいて、爆発的な結果を出す思考方法です。
「逆算思考」とも呼ばれています。
ポイントは「明確な目標設定」です。
数値化または達成すべき基準を明文化した目標を設定し、その目標達成のために最大限の効率化を図る方法です。
わかりやすくするために、大学受験で志望校に受かるための方法でご説明いたします。
例えば、志望校合格のために受験勉強するAさんとBさん(同じ学力)がいたと仮定します。
Aさんは
・思考せず片っ端から参考書を1から順番にコツコツ積み上げる
・一般的に優秀な家庭教師をつける
という努力をするとします。
対してBさんは
・志望の大学の赤本を分析して最も頻度が高い設問から勉強する
・志望校受験を知り尽くした優秀な家庭教師をつける
という努力をするとします。
同じ勉強量でAさんとBさんとでは「志望校合格」という明確な目標において、どちらが効率的に結果を出すでしょうか?
ご理解いただけると思います。
このように「明確な目標」を設定し、目標から逆算してイメージを広げ、そこに向かって最も効果的な方法を選んで努力することが、10倍思考の考え方なのです。
10倍思考は、プロセスよりも成果重視の思考法なので、どうなりたいか、どうありたいか、自身の願望を明確にすればするほど、目標達成のための手段、方法、スケジュールが最大限に効率化されます。
10倍思考法は受験勉強以外にも、例えばビジネスにおいても有効な思考法です。
例:「残業が少ない職場にする」
→ 4か月以内に、1ヶ月の残業時間を全社員20時間以内にする。
例:「若い人材を増やす」
→ 6か月以内に、25歳以下の人財を3人採用する。
例:「冬のイベントの集客を頑張る」
→ 100日後のクリスマスイベントに1,000人を集客する。
などです。
10倍思考法は「目標を数値で表現」すること、そして「期限を決める」ことが重要となります。
それでは、数値化した目標・期限に対し、何をどのように実現すればよいのでしょうか。
10倍思考法を身につけるヒントとして、以下3つご紹介します。
目標だけに集中します。
いわゆる選択と集中です。
何を削るのか、何を捨てるのか、目標達成のみ、フォーカスします。
一人でできる成果と、複数人の成果では大きく違います。
ましてや、その分野のプロフェッショナルの力を借りることでレバレッジも効きます。
社員やビジネスパートナーとの協力体制は不可欠かもしれません。
いわゆるPDCAサイクルです。
「計画」(Plan)、「実行」(Do)、「点検」(Check)、「改善」(Act)を繰り返し、効率化を最大限にします。
仮説と検証を繰り返し、常に試行錯誤と軌道修正をすることで、成長、成功は加速します。
しかし、目標を数値化したまでは良いですが、そのあと、「目標を達成しましょう!」では、なかなか実現しにくいのも実ビジネスには多いのではないでしょうか。
10倍思考法を実現するために「期限までの長さを数値で表現」することも非常に有効です。
実践方法で有効なのは「カウントダウン思考」です。
それが「目標」+「目標までの不足分」+「期限までの日数」を表現する方法です。
以下、一例です。
集客目標まで、あと875人。あと83日です。
このようなカウントダウンを定期的に表現していきます。
集客目標1,000人まで、あと753人。あと71日です。
集客目標1,000人まで、あと562人。あと53日です。
期限が近づいてきたら、毎日のように表現します。
集客目標1,000人まで、あと102人。あと20日です。
集客目標1,000人まで、あと96人。あと19日です。
集客目標1,000人まで、あと82人。あと18日です。
…
このような方法で、実現をより確実にします。
「絵にかいた餅」にしないためにも「カウントダウン思考」も一つではないでしょうか。
河野玄斗という方、知っていますか?
東大医学部に一発合格し、司法試験にも合格した人です。
TVなどにも出演していたのでご存知の方も多いかもしれません。
現在、医師と弁護士の二つの免許を持っている人は日本に数十人しかいないと言われています。
その両方を取得できる立ち位置にいる方です。
その勉強法についてのインタビューが以下です。
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Q,医学部の勉強と司法試験の勉強の両立は相当大変だと思います。どのように工夫していましたか?
A,効率を最優先にしていました。医学部の勉強は最小限に止め、ギリギリで単位を取得。優先順位を考えると、医学部の試験で全部「優」を狙うよりも、全部「可」にして、今年中に予備試験受かった方が人生の最大幸福を得られると判断したんです。心がけていたことは、ゴールから逆算する事です。試験から逆算して、今何をすべきかを常に意識していました。
Q,勉強のコツはなんですか?
A,言えるのは「人に説明できるようにやる」ことです。自分が家庭教師になった気分で人に説明できるようになればその問題は完璧なので。全体像を見ることもすべての科目に共通して大事です。たとえば日本史なら、何もわからない状態で単語をただやるのではなく、本で流れを読んで大まかな全体像を掴んでから細かい知識を入れる。マップがない状態で目的地までさまよっていたら、目的地までどのくらいあるかわからなくて怖いし、着いても来た道は思い出せません。でも地図であらかじめ確認してからいけば、自分がいまどの地点にいるのかがわかるし、後で道のりを聞かれても、マップを思い出しながら説明できますよね。全体像のマップを獲得しておくことは大事です。
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「ゴールから逆算する事」は当然として、今何をやっているのか、人に説明できることの重要性を説いています。
今、全体マップ上のどこに位置しているのかという「俯瞰的視点」と、他人に説明できるだけの「プロセス根拠」を持っているかどうか、ではないでしょうか。
神童のコメントには、「10倍思考」を実現するための多くの学びがあると言えるのかもしれません。
「10倍思考」の他、ビジネスにおいて、もう一つ重要な考え方があります。
それが「10年思考」。
10年思考とは、成し遂げたいことを長期的な目で捉え、継続的に粘り強く行おうとする考え方のことをいいます。
特にビジネスにおいて、短期的に減収になったり、不利な条件で仕事を受けたりすることもあります。
よくいわれることですが、株式公開(上場)した会社は、株主の為に1年単位でしっかり、実績・利益をあげないといけません。
ところが、10年後の成長のためには、今設備投資して、社員教育して、今年赤字になる、ということがあります。
そのようなとき、単年度でも赤字であれば、株主からの評価は「無能な社長」「ダメ社長」というレッテルを貼られてしまいます。
しかしながら、10年後は、その設備投資や社員教育が、その会社の本当の「財産」となり、着実な成長を遂げることも珍しくありません。
単発の成果や単年度の成果、目先の利益に左右されずに、10年、20年といった長期視点で物事を考える、非常に重要な考え方ではないでしょうか。
「10倍思考」と「10年思考」。
どちらが優れているのか、どちらを選択すべきか、ではないと思っています。
どちらも重要で、実際に成功している人はいずれの思考も手に入れている人だと思っています。
「うさぎ」、そして「かめ」も両方重要なのです。
企業の事業でいえば、蓄積し、積み上げる事業を基盤として、レバレッジのある事業を生み出し続ける組織。
両方持ち合わせている企業が真に強い企業である、そう考えています。
つまり、「10倍思考」×「10年思考」=「100倍思考」となるのかもしれません。
しかし、そう簡単に「100倍思考」は実現しません。
様々ベンチャー企業を見てきて実感するのは「10年思考」を実現する難しさ。
IPOだけを目標にしたベンチャー企業が上場後、業績が減退することも多いのが実際ではないでしょうか。
いわゆる「一発屋」。
「10倍思考」はあくまで「目標」の一点に対するレバレッジです。
一方、「10年思考」は、農業で言えば、しっかり土を耕し、種を撒き、肥料をあげて収穫を迎え、春夏秋冬の巡りがあってその時期に適した方策をとります。
だから1~2年で結果がでないことを嘆きません。
とにかく愚直に忍耐強く、コツコツと努力を積み上げていく。
「継続は力なり」。
10倍思考が「点」であるならば、10年思考が「線」なのかもしれません。
IPOも通過点、東証一部昇格でさえ、通過点。
「継続成長」し続ける、本当の意味で強いベンチャー企業とは、このような企業なのかもしれません。
企業だけではありません。
私たち個人においても同じではないでしょうか。
「10年思考」を実現し続ける、その「継続力」。
やり続けること、それが、とんでもないところへ行くただひとつの道なのかもしれません。
継続するための元気をもらえる名言を贈ります。
才能とは何かと問われれば、「続けることだ」と私は答えます。続けることなど誰にでもできると思うでしょうが、実はこれが最も難しいのです
羽生善治
あきらめないこと。どんな事態に直面してもあきらめないこと。結局、私のしたことは、それだけのことだったのかもしれない。
植村直己
一人前になるには50年はかかるんだ。功を焦るな。悲観するな。もっと根を深く張るんだ。根を深く張れ。
升田幸三
天才とは努力する凡才のことである。
アインシュタイン
十年偉大なり 二十年畏るべし 三十年歴史なる
鍵山秀三郎
いまこの1秒の集積が1日となり、その1日の積み重ねが1週間、1ヵ月、1年となって、気がついたら、あれほど高く、手の届かないように見えた山頂に立っていたというのが私たちの人生のありようなのです。
稲盛和夫
夢や目標を達成することには一つしか方法がない。小さなことを積み重ねること。小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。
イチロー
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