私たちは日々、忙しい毎日を送っています。
あれも、これも。
気が付けば、身の回りには不必要なものが溢れていませんでしょうか。
それだけではありません。
余計なものに気を取られることで、私たちの最も重要な「思考」にも大きな影響を与えてしまいます。
今回は、ハイパフォーマンスな人が意識している「捨てる技術」についてお伝えします!
Contents
身の回りの整理整頓できてますでしょうか?
どこに何があるのか、整理できていると、何をするにもスムーズですし、とっても効率的ですよね?
一般的に、職場において、資料を探す時間は、1人1日平均1時間弱ほど使っているそうです。
会社組織が100人と仮定、1人時給1,000円と仮定した場合、1日10万円が消えている!
時給2,000円計算とした場合は、1日20万円!
1ヶ月20日勤務と仮定した場合、400万円!!
探す時間だけで1ヶ月400万円の損が出ている・・・。
単なる金額だけの話ではないと思います。
探すという、何も価値を生み出さない時間は、大事なビジネスチャンスも、そして貴重なプライベートな時間までも奪ってしまうものではないでしょうか。
机を整理する、事務所を整理する、そしてパソコンフォルダを整理する、とても大事なこと。
無駄なものは捨て、シンプルにしておくことって重要かもしれません。
そういえば、以前、私は空手を習っていた時期があります。
もともと、空手の「型」とは、基本の動きをもとに実戦を想定して、足の運び、身体の動かし方、技のタイミングや呼吸を学ぶものとも言えます。
中でも、呼吸法は空手のなかでも非常に重要な練習の一つ。
空手の呼吸法で「息吹き」(いぶき)というものがあります。
息吹きのやり方は、肺の中の空気を全て吐き切るようにイメージして、勢いよく「ハーッ」としぼりだすように息を吐きます。
そして吐ききれず肺に残ったものをさらに「ハッ」と2回に分けて全て吐き出します。
つまり、「肺の中の空気を吐ききる」のです。
なぜ、吐き切るのでしょうか?
それは、空気をしっかりと吸い込むためでもあるのです。
吸うために吐く?
不思議かもしれませんが、しっかりと新鮮な空気を吸うためには、しっかりと吐き切ることが重要だと教わりました。
そうか、吸うために、吐くのか。
新しい発見でした。
そういえば、パソコンも、スマホも、本体データが一杯になってしまうと、動作が遅くまりますよね。
常にハイパフォーマンスを維持するためにも、吐く、消去する、捨てる、deleteということは重要な意味を持つのですね。
そういえば、ビジネスの世界でも、仕事のパフォーマンスに優れている人は、常に机も、パソコン画面も常にシンプルだったりします。
「捨てる」ことは、一つの能力かもしれません。
しかし、そう簡単に「捨てる」といっても、何をどのように捨てればいいのでしょうか。
そもそも捨てるとは、どういうことでしょうか。
もちろん、全部大切なものだから、身の回りにあるのではないでしょうか。
難しいですよね。
日々、生活、仕事を全力で過ごすことで、ついつい無駄なもの、あまり必要ではないものが身の回りに蓄積しまいがちです。
そういえば、以前、私がコンサルティング会社に在籍していた際、先輩から聞いた言葉が印象的でした。
それが「クリスタライズ(結晶化)」という言葉。
通常、戦略コンサルティングファームはクライアントから数千万円の経営コンサルティングフィーをいただきます。
当然ですが、超大手と呼ばれる企業の名だたる幹部に対し、その金額以上の「価値」を提供し、納得いただけることが求められます。
相当のプレッシャーです。
数千万円のプレゼンテーションの大一番、そこで必要なもの。
それが、「クリスタライズ(結晶化)」されたキラーフレーズ。
100ページ以上の資料に書かれているものを、ワンセンテンスで表現することです。
シンプル、かつその内容をカバーした、印象に残る言葉。
まさに、数千万円に値するワンセンテンスです。
戦略コンサルティング会社には、こういった、「クリスタライズ(結晶化)」する能力が非常に重要です。
以前、私がベンチャーキャピタリストとして、多くのベンチャー企業経営者とお会いさせていただいていた時のことです。
ベンチャー企業経営者から多くの資料、そしてプレゼンを拝見、拝聴しました。
その時の経験では、事業の数を「あれもこれも」という詰め込みすぎの経営者は、結果成功していないことが多かったように思います。
ただでさえ、リソースの少ないベンチャー企業が、「あれもこれも」同時並行では、多くの場合失敗するからです。
事業の数だけの話ではありません。
一つの事業だとしても、その一つの事業を成功させるために、どこを最重要に成長させていくのか、非常に重要なポイントでした。
事業の最重要な部分。
それが「ヘッドピン」。
ある事業が成功するかどうか、それはボーリングにたとえれば、ストライクを取ることではないでしょうか。
ストライクを取るためには、ヘッドピン、つまり一番真ん中のピンを外してはなりません。
ヘッドピンに当たらない限り、ストライクは取れないのです。
同じように、事業も「ヘッドピン」を外してはなりません。
ニッチな新興市場の場合、ヘッドピンを外さなければ、かなりの高確率で成功します。
問題は、それを見極めているかどうかではないでしょうか。
時代の背景、市場環境、自社の強み、顧客ターゲットなど、様々な要因をすべて理解したうえで、一番何に注力すべきか、その1点に絞るのです。
時間、資金、人など、リソースは限られています。
ヘッドピンに対し、的確なスローイングをできるかどうか。
「ヘッドピン」を外してはならないのです。
私たちのビジネス、そして生活全般に至るまで、多くの無駄なものが溢れています。
1日は24時間。
誰一人として、26時間、27時間を持っている人はいません。
時は金なり。
大切なことを大切にするためには「捨てる」ことは大きな意味を持ちます。
仕事、生活、すべての面において、シンプルに「ヘッドピン」を狙ってスローイングしているのかどうか。
隅っこのピンを倒していませんか?
人生もそう、「一番大切なことは、一番大切なことを、一番大切にすること」ではないでしょうか。
最後に名言を贈ります。
ビジネスはシンプル。顧客に喜ばれ、社員に喜ばれ、世の中の役に立つ。これができたら、ビジネスは必ず成功する。
田中仁(JINS創業者)
「何を取らないか」という作用があるからモノが見える。捨てることが情報を取るということになっています。
池上高志/東京大学大学院准教授
最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ。
スティーブ・ジョブズ
たった一着だけでもいい。自分に合った居心地のいい服があれば、それを着てあらゆる場面に自信を持って臨むことができる。
コシノジュンコ
トップクラスの選手は、シンプルにプレーするものであり、それが一番美しい。
イビチャ・オシム
一番大切なことは、一番大切なことを、一番大切にすることである。
スティーブン・リチャーズ・コヴィー Stephen Richards Covey
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