ネコちゃん、本当は夜行性じゃない?!~猫の薄明薄暮性について~

ネコちゃん



 

 

昼下がりのお昼寝って、気持ちいいですよね。

でも、猫にとってはこれも重要な任務なのです!

 

闇夜にキラーン!と光る猫の瞳。

夜目がきく猫は、暗闇の中でも目が爛々としていて、いかにも夜の方が活発そうです。

 

猫の睡眠時間は平均で12~16時間程度。

日中にたっぷり睡眠をとった分、夜中に活発に活動するのが猫の習性と考える人も多いと思いますが、猫は本当の意味での夜行性ではないようです。

 

実際、一般的に「猫は夜行性」と信じられているようです。

では、なぜ猫は夜行性と言われるようになったのでしょうか。

 

今回は夜行性だと言われている猫ちゃん、本当にそうなの?についてお伝えします!

 

昼下がりのうたた寝にはワケがある!

 

 

猫の語源は「寝子」(ねこ)であるという説がありますが、実際、猫はよく寝る動物です。

1日の行動の半分近くにも睡眠に費やしています。

 

猫は昼間には眠っていて、夜になると活発になるイメージがあるので、夜行性だと思ってしまいますが、「猫は夜行性ではない」というのは本当のようです。

実験施設で飼育されている猫の行動に関する調査では、日中12時間は電気をつけた状態で、夜間の12時間は電気を消した状態に置かれ、規則正しい時間に餌をもらっている猫は、日中の方が夜間よりも1.4倍も活動性が高いことがわかっているのです。

 

じつは猫がもっとも活動的なのは夕暮れと、明け方です。

日が沈むころはネズミなどの小動物が動き出し、日が昇るころは鳥が活動し始めます。

 

つまり、どちらも猫にとって狩りをする時間帯なのです。

猫は「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)」です。

 

薄明薄暮性とは、主に薄明(=明け方)と薄暮(=夕暮れ)の時間帯に活発に行動するようになる性質のことです。

そのため、猫は明け方になると運動会をしたり、早朝から起こしに来たり、また夕方で薄暗くなってくると活発になって部屋の中を走り回ったりします。

 

人間にとっては、眠っている時に猫が活発に動き出すことが多いので、夜行性だという認識になってしまうのでしょう。

完全室内飼いの猫はともかく、外へも自由に行き来できる猫が夕方どこかへ出かけ、一旦戻ったとしても、再び明け方に家を抜け出し、飼い主が目覚めるころに帰ってくれば、夜中に活動していたと思われても仕方ありません。

 

そうした誤解が、猫=夜行性というイメージを定着させていったと考えられます。

 

猫が明け方から夕方にかけて行動が活発になる理由

 

 

猫が明け方から夕方にかけて行動が活発になる理由としては、猫の獲物の行動が関係します。

猫の獲物である鳥は薄暗くなると目が見えにくく捕まえやすくなり、ネズミは夜行性ですが日没直後と明け方直前に活発に動き出すので、捕まえやすくなります。

 

鳥などの生き物は、鳥目と言って薄暗い時間から目が見えづらくなることから、動き回ることをやめます。更に猫にとっては、薄暗い夕方や早朝は、闇に紛れ身を隠しやすく、狩りに最適な時間なのです。

つまり、猫は獲物の行動する時間に合わせて猫も行動するといった理由で、薄明薄暮性になっていると考えられます。

 

また、猫はわずかな光でも対象物がよく見えるため、暗くても獲物を捕まえることができます。

猫にとってはまわりが暗くても関係なく、普段のように行動できるということですね。

 

暗闇でも目が見える理由とは?

 

 

薄明薄暮性の猫が暗闇でも目が見える理由は、以下のようなものがあります。

 

①タペタム層のため

 

猫の目には、目に入って来た光を反射する器官があり、「タペタム層」と呼ばれます。

このタペタム層が眼球内で増幅させることで、暗い中でも対象物を鮮明に見せる働きをしているのです。

 

この構造は、猫を始め、夜間の光が少ない時間帯に獲物を捕まえる夜行性の肉食動物や、深海にいる魚や生物、さらに原猿類などが持っている構造です。

猫のタペタム層は、一般的な動物よりも厚めになっています。

 

この理由で、人間が対象物を見ることができる光量の6分の1ほどの光でも、猫は対象物が見えるとのことです。

 

②瞳孔を大きく変化させられるため

 

 

さらに、猫はカメラの絞りに当たる瞳孔部分を大きく変化させることができます。

普通は丸い状態で瞳孔が開閉しますが、猫の場合は縦長の状態で開閉します。

 

この猫の縦長の瞳孔は、丸いものよりもすばやく開閉でき、大きく開けられるということです。

明るい時には瞳孔が絞られて、縦長に細く、線のようになります。

 

一方暗い時には大きく開いて、光を取り入れます。

猫の瞳孔の幅は、最小1mmから最大14mmほどと変化するのですが、眼球に対して変化する割合が、人間よりもずっと大きいと言えます。

 

面積で言うと、縮んでいる時の135倍から300倍の大きさになることもあるとのことです。

この瞳孔の働きで、暗闇にも素早く対応できる理由になっていると考えられます。

 

猫が夜中に起こしに来る時の対策は?

 

 

猫が夜中に飼い主さんを起こしに来る時には、どのような対策をしたら良いでしょうか?

 

猫が夜中に起こしに来る理由

 

対策を取るには、その理由を見つけることが肝心です。

猫が夜中に起こしに来る理由として考えられるのは、次のことが考えられます。

 

・お腹が空いている
・トイレを掃除してほしい
・遊び足りない
・昼間にたっぷり眠った
・寂しい、甘えたい
・発情期

など

 

【対策】猫の生活スタイルを知る

 

 

夜中に飼い主を起しに来るネコちゃんは、何かしらの理由があります。

猫が遊び足りなくて、起こしに来ることもあります。

 

また、飼い主さんが眠って相手をしてくれなくなるので、起こしに来ると言う理由もあります。

日中にはよく寝ている猫ですが、起きている時に遊んで相手をしてあげることで、夜中に暴れないようにしましょう。

 

夜も飼い主さんが寝るまでに、よく遊んであげたり、相手をしてあげたりするといった対策が良いでしょう。

エネルギーを発散する方法はやはり、遊んであげることでしょう。

 

猫じゃらしや、不規則に動くボールなど、猫の狩猟本能をくすぐるような、おもちゃで一緒に遊んであげると喜びます。

満足した猫は、夜中もぐっすりと寝てくれるようになります。

 

また、去勢手術などで発情期対策するのも一つです。

 

夜の集会や運動会、それは飼い主さんの腕にかかっているのかもしれません。

大事なのはネコちゃんを知ることかもしれませんね!

 



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