日本全国の猫寺・猫神社をまとめてみました。
かわいい猫ちゃんスポット、一度は行ってみたいものですね!
宮城県石巻市の田代島には、たくさんの猫が島民と一緒に暮らしています。
海外のからの観光客も多く、猫と触れ合う島としても賑わっています。
島には猫神社があり、御神体の猫神様を「美與利大明神」として祀っています。
田代島では時代が進むに連れ、養蚕業から漁業で生計を立てていきました。
養蚕で守り神だった猫たちは、今度は漁業の守り神になります。
猫の行動で漁の良し悪しを判断していたと言われています。
網元が飼い猫を手厚く葬った後、大漁が続いたという逸話が、猫神社には残されています。
ある日、漁で使う網をつないでおくための岩を削っていたところ、崩していた岩が1匹の猫にあたり死んでしまったのです。
かわいそうに、と思った総元締めが、猫をねんごろと名付け葬ったのが今の猫神社といわれています。
漁の良し悪しいがいにも他の地域と同じく、蚕のネズミ除けとしても猫が大事に飼われており、魚を多く扱っていた事から自然と猫が多く集まってきたともいわれています。
『猫神社』は、平成21年4月、国土交通省『島の宝100景』に選定されました。
宮城県石巻市「美與利大明神」
住所:宮城県石巻市田代浜
山形県米沢市の北にあるのどかな町です。
高畠町にある「猫の宮」は、大蛇から主人を救ったといわれる猫を祀る社です。
この大蛇は三毛犬と四毛犬によって殺された狸の怨念の姿で、猫は観音様の化身で庄屋夫婦を守っていたそうです。
村人は庄屋を救った猫のため、観音堂を建て供養、それが現在の『猫の宮』となっているそうです。
犬好きの方には「犬の宮」が近くにあり、蚤の神として信仰されています。
現在ではペットの健康祈願や供養のために多くの人が訪れており、愛猫の供養と健康祈願で、写真や首輪を奉納する参拝者が多いそうです。
猫の宮の拝殿には、亡くなった猫の写真が供養にとたくさん貼り付けられ、猫好きの間では有名なスポットです。
山形県高畠町「猫の宮」
山形県東置賜郡高畠町高安277
新潟県長岡市森上、栃尾の南部神社は、別名「猫又権現(ねこまたごんげん)」とも呼ばれています。
狛犬と並んで立つ猫の石像が有名な猫神社です。
年老いた猫が化けて妖怪になったのが猫又ですが、ここ猫又権現もまた、全国の養蚕信仰と一緒で、蚕をかじるネズミ除けの神様として祀られています。
境内の狛犬の手前にある狛猫の石像は、猫又というちょっと怖いイメージの凛々しい眼差し、そして猫好きがたまらない丸いお尻の後ろ姿が大変プリティです。
新潟県長岡市「南部神社」
新潟県長岡市森上1062
新潟県南魚沼市の八海山尊神社は、いつでも猫の絵柄の入った護符をもらう事ができる神社です。
昔の人々からネズミ除けとして崇められていた猫の護符ですが、時代が変わるにつれ出番はなくなっていました。
しかし、最近はペットとしての猫の地位が確立され、今では日本中の愛猫家がネズミ除けの護符を求めてこの神社に来るようになりました。
絵柄は黒ぶちの猫や黒猫が多く雰囲気が異なるため、護符集めをする人もいます。
新潟県南魚沼市「八海山尊神社」
新潟県南魚沼市大崎3746
縁結びや開運招福で有名な東京都台東区「今戸神社」。
今戸神社は、招き猫で有名な猫神社です。
招き猫発祥の地はいくつかありますが、こちらの神社もそのひとつ。
また、縁結びや開運招福でも有名な猫神社でもあります。
この猫神社の開運招福の由来は、江戸時代の末期に近所に住んでいた老婆と飼い猫の話からきています。
老婆は暮らしぶりが厳しく、ついに愛猫を手放すことになってしまいました。
ある日老婆の夢枕に、手放した猫が現れ「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と伝えます。
そして、猫の姿の人形を今戸焼の焼き物にして売ったところ、巷でたちまち評判になり、困窮していた老婆の暮らしが良くなったという話が伝わっています。
東京都台東区「今戸神社」
東京都台東区今戸1-5-22
老舗和菓子屋とらやの隣にある、小さな稲荷。
ビルに食い込むような形でひっそりとあるのが美喜井稲荷です。
狛猫や二匹の猫の彫刻が印象的です。
美喜井稲荷は、猫のおかげで命拾いした人が、火事で命を落とした猫を祀ったことが始まりと言われる猫神社です。
面白いことに、美喜井稲荷に願い事をする人は「蛸」を食べてはいけないという禁忌があると有名。
猫と蛸がどういう理由でそうなったのかは様々憶測されていますが、公式には「不明」です。
はっきりとした理由などは分かりませんが、猫にとってタコは消化が良くない食べ物なので、それが関係しているのかもしれません。
東京都港区赤坂の猫神社「美喜井稲荷」
東京都港区赤坂4-9−19
猫寺として知られている自性院は、猫地蔵が祀られています。
同院は別名「猫寺」と呼ばれていまするが、これは室町時代の文明9年(1477年)、江古田・沼袋原の戦いにて道に迷い苦しんでいた太田道灌の前に一匹の黒猫が現れ、同院に招き入れ危機を救ったとする伝承に由来するそうです。
道灌はこの事に感謝し、この猫の死後に地蔵像を作り奉納したと言われ、これが「猫地蔵」と呼ばれています。
江戸時代には猫のお面の地蔵が奉納されたそうです。
地蔵堂には秘仏の猫地蔵が祀られており、2月3日の節分会に開帳されます。
また毎年2月には猫地蔵まつりが開催されます。
東京都新宿区西落合「自性院」
東京都新宿区西落合一丁目11番23号
参拝すると家出したヌコを返してくれる、東京都立川市にある「阿豆佐味(あずさみ)天神社」。
猫神社の蚕影神社があるのは、立川市の阿豆佐味天神社の境内です。
阿豆佐味天神社は「立川水天宮」とも呼ばれ、1629年立川市砂川が新田開発された時期に、村の鎮守の神として創建された神社。
境内社には9つの神社があり、その中の蚕影神社が「猫返し神社」といわれ、養蚕の神を祀っています。
ジャズピアニスト・山下洋輔さんの愛猫が行方不明になった際に、この神社で猫返しを祈願すると17日間見つからなかった猫が翌日に帰ってきたそうです。
その後、山下洋輔さんは「越天楽」を録音し、奉納しました。
東京都立川市「阿豆佐味天神社」
東京都立川市砂川町4-1-1
お参りすると迷い猫が帰ってくるという、通称「猫稲荷」と呼ばれていて、猫探しのご利益があります。
三光稲荷神社は、江戸時代、歌舞伎役者の関三十郎さんの屋敷内にあったそうです。
なんと、関三十郎さんは、境町中村座で演技中、場内に霊光のごとき閃きがあり、観客は彼の芸体に放光が見えたということで、賞賛され名声を不動のものとしたとのことです。
関三十郎さんの屋敷に、稲荷神社があったので、これは神明の加護によるものと考え、自分の名前の三と、光の2文字を使い、三光稲荷と名づけたそうです。
また、当神社は、猫族守護神の神社としても崇められていて、猫を探している時に祈願すればご利益があるとされ、かつてはネズミ除けのお札も出していたそうです。
失せ猫のご利益についてはこのようなお話があります。
東大教授であり、日本十大発明家の一人である三島徳七と二三子ご夫妻が、愛猫が見つかるよう当神社に祈願したところ、三ヶ月後に無事に帰ってきました。
当神社の参道入口には「三光稲荷神社参道」と彫られた石碑がありますが、これは、愛猫が無事に帰ってきた御礼として三島ご夫妻が建立したものだそうです。
東京都中央区日本橋「三光稲荷神社」
東京都中央区日本橋堀留町2-1-13
青梅市住江町の住吉神社参道に祭ってある招福招き猫「猫祖神」が猫好きの方々には有名なスポットです。
総本山である大阪の住吉大社には商売繁盛を願う「初辰参り」という習慣があり、ここで授与される「初辰猫」という招き猫の人形がご利益があると有名です。
住吉神社の参道入口の鳥居脇には、猫の神様「阿於芽猫祖神」が祭られています。さらに参道を進むと階段下の両脇にもカラフルな「大黒天猫」と「恵比寿猫」が参道を挟んで向かい合うように鎮座しています。
東京都青梅市「住吉神社」
東京都青梅市住江町12
東京都世田谷区にある豪徳寺。
江戸藩邸に暮らしていた井伊直孝がある日、鷹狩りの帰りにこの付近を通りがかった時のこと。
その時、見かけたのが一匹のネコ。
ネコが自分を招いているように感じた井伊直孝が門内に入ると、急に天候が雷雨に!
ネコのおかげで、雷雨を避けることができ、和尚さんのありがたい法話も聞くこともできて喜んた直孝。
彼とネコとの偶然の出会いが「招きネコ」伝説のはじまりのようです。
豪徳寺では招きネコのことを「招福猫児(まねぎねこ)」と呼んでいます。
願い事を書いて掛ける絵馬にも、観世音菩薩や干支とともに猫が描かれています。
招き猫は寺務所で販売されています。
東京都世田谷区「豪徳寺」
東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
信州で唯一の猫寺として知られる上水内郡小川村瀬戸川の霊験山曹洞宗法蔵寺です。
小川村には、和尚さんの代わりに動物たちに説教をしていた猫のお話が残っています。
天神様の庭いっぱい集った動物の前で、猫は和尚の法衣をつけて説教をはじめ、それは和尚が日頃やっている説教そのものだったそうです。
和尚さんが褒めるとその猫は失踪。
3年後、りっばな侍になった猫が和尚さんを訪ね、不思議な力で種家を集めて寺を繁栄させたという逸話が残っています。
猫が着たという衣も保管されています。
長野県上水内郡小川村「法蔵寺」
長野県上水内郡小川村瀬戸川19280
福井県越前市にある曹洞宗の寺院。
のどかな田園の中にある曹洞宗の修行道場「御誕生寺」は、猫好きの間では有名な”猫寺”。
あるとき、置き去りにされていた猫を住職が保護したのがきっかけで、現在は30匹ほどが暮らしています。
すべての猫に名前をつけて修行僧がお世話。
大切にされているせいかどの猫も人なつこくて穏やかで、「癒やされる」と評判です。
福井県越前市「御誕生寺」
福井県越前市庄田町32-1-1
京都府京都市左京区法林寺門前町36
姿を消した愛猫は数日後、和尚の夢枕に立ち、「明日、寺を訪れる武士を丁重にもてなせば寺は再び隆盛する」と告げました。
翌朝その通りに松平家の武士が訪れ、亡くなった姫がこの寺に葬ってくれるよう遺言したと伝え、以後松平家と復縁した寺は以前にも増して栄えました。
京都市上京区寺之内通浄福寺西入上る西熊町275
猫は全国各地、特に養蚕の盛んだった地域では、なくてはならない大切な存在でした。
京都の丹後地域は、丹後ちりめん発祥の地として有名。
養蚕の大敵は「ネズミ」です。ネズミは、マユや蚕などを食い荒らし、農家に大損害をもたらします。
ネコは、養蚕になくてはならない大切な存在でした。
今も丹後峰山のでは「機織養蚕の守護神」として祀られています。
現在でも伝統を守り受け継がれ、丹後ちりめんの守り神として猫が大事にされています。
猫神社といわれる神社でも狛猫が2体いるのは数少なく、木島神社の狛猫はその中の貴重なひとつ。
パワースッポットとしても有名で、大変珍しい三柱鳥居があります。
京都府京丹後市「金刀比羅神社」
京都府京丹後市峰山町泉1165-2
徳島県徳島市八万町の文化の森総合公園内に鎮座する王子神社。
徳島では「猫神様」や「猫神さん」と呼ばれ、合格祈願で有名な受験の神さまです。
招き猫&リアル猫だらけのとてもかわいらしい神社で、もちろん御朱印も猫デザイン。
今から数百年前、庄屋の娘・お松は身に覚えのない罪で捕らえられ、なんと処刑されることに…。
飼い主の無念を背負った猫のお玉が、お松に罪をかぶせた人々に祟ったため、これを鎮めるべく、長谷川奉行はお松とお玉の霊を祭ります。
社殿裏手に鎮座する「お松大明神」「お玉大明神」は、お松大権現と同様に猫神様をお祀りしています。
徳島県八万町「王子神社」
徳島県徳島市八万町 文化の森総合公園内
お松大権現は、通称「猫神さま」として親しまれており、境内には約1万体の招き猫が奉納されている神社です。
勝負事・願い事の神様として知られ、受験シーズンは合格祈願の参詣者で賑わいます。
江戸時代、奉行の不当な裁きを不服として直訴処刑された「お松」という女性の愛猫が妖怪変化となり、奉行の家を代々崇り続け仇を討ったとの伝説が残されています。
飼い主の敵を討った正義の猫としてお祀りされているそうです。
徳島県阿南市「お松大権現」
徳島県阿南市加茂町不ケ63
「雲林寺(うんりんじ)」は、江戸時代の萩藩(はぎはん)の開祖である毛利輝元とその夫人ゆかりのお寺です。
寺内には大小さまざまな猫の置物、猫のお守り、おみくじ、猫絵馬などがあり、「猫寺」と呼ばれるほど、猫愛にあふれています。
撮影スポットがたくさんある、SNS映えするお寺です。
萩藩の開祖である毛利輝元の忠臣・長井元房は、輝元公が逝去した際、自刃しました。
元房がかわいがっていたいたネコは、天樹院にある元房の墓前から離れようとせず、49日目に自ら舌をかんで、主の後を追ったそうです。
山門にはネコの像があり、玄関の入口に鐘つき堂や境内にも、数え切れないほどの木彫りのネコたちが、生きているかのようにたたずんでいます。
ネコのお堂があり、絵馬もネコ。
ここには約500体ものネコの置物があるそうです。
山口県萩市「雲林禅寺」
山口県萩市大字吉部上2489
昔、商売熱心のあまり対立騒動が起き そこから生まれた言葉が「あかねこ」です。
「赤猫」と呼ばれた中心人物は大塚幸兵衛と言う臼杵商人。
幸兵衛は経済の達人と呼ばれ、地元の繁栄を常に心掛け、災害時などには私財を投じて救済にあたったと伝えられ人物でした。
幸兵衛さんが信仰していたお稲荷様が「赤猫社」と呼ばれるようになりました。
今ではこの赤猫は商売繁盛や家内安全にご利益があり、福を運んでくれる招福の招き猫として地元の人々に親しまれています。
社の隣には「福猫たまりの井戸」があり、石に猫の絵が描かれた赤い招き猫が飾られています。
絵馬はもちろん、おみくじからおまもりまで猫づくしの神社です。
大分県臼杵市 福良天満宮内「福良赤猫社」
大分県臼杵市福良211
水上村の生善院(しょうぜんいん)は、普段は「猫寺」と呼ばれ、狛犬ならぬこま猫が山門の両脇に建ち、訪れる人を見守っています。
盛誉の母玖月善女は、その息子の死を恨み相良氏を呪いその愛猫「玉垂」とともに、茂間ヶ崎淵に身を投じた。
その後、この猫が相良氏のもとに化けて出たため、この猫の供養も兼ねて生善院が建てられたそうです。
「こま猫」の他、観音堂のしゅみ壇に猫の彫刻もあります。
熊本県人吉市「生善院」
熊本県球磨郡水上村大字岩野3542
鹿児島市磯の仙巌園(せんがんえん)は、かつての薩摩藩主島津氏の別邸跡。
その広大な敷地の奥まった閑静な一角に、猫好きにとってはたまらない場所が『猫神神社』です。
17代島津義弘が文禄・慶長の役の戦いで、正確な時間を測るため朝鮮半島に7匹の猫を連れて行ったという逸話があります。
光の多さで猫の瞳孔の開き方が変わるので、瞳孔の開き方で時間を予測していたようです。
連れて行った7匹のうち、5匹は死んでしまい、日本に連れ帰ってこれた2匹の猫の魂を時の神様として祀ったのが猫神神社です。
6月10日の記念日には例祭が行われ、猫の長寿祈願や供養祭などが行われており、愛猫のために参拝し、猫の絵馬に愛猫の長寿や健康などの願い事を書いていく人が多いようです。
近くには猫屋という名前の猫グッズを扱うお土産屋さんもあります。
鹿児島県鹿児島市 仙巌園内「猫神神社」
鹿児島県鹿児島市吉野町9700−1