猫ちゃんの好きな音と聞いて、どのような音を想像しますか?
猫は聴力がとてもよく、ヒトよりも音に対しては敏感です。
猫ちゃんは犬の4倍、人間の10倍耳がいいと言われています。
そのため人間では聞き取れないような遠くの音や小さい音も聞き取ることができます。
そのためヒトよりも音楽の影響を受けやすい可能性があります。
また音楽によってもたらされる効果とはどんなものでしょう?
猫ちゃんが好きな音を知っていれば愛猫のストレス解消や癒してあげたい時、遊んであげたいときに活用することができます。
猫は人間よりも断然聴覚が発達している生き物ですので、大きな音や低い音は苦手なんですね。
そのことからうるさい環境にはなじめず、大きな音には怯えます。
逆に小さく高い音は猫にとって耳に心地いい響きを与えてくれます。
猫ちゃんは男性のような低い声は好まず、女性の少し高めの声が好きです。
さらに大きな声ではなくすこし小さい声を好む傾向があります。
つまり男性でも低い声でしゃべりかけるより、気持ち少し高めな声で優しく静かに話しかけてあげると猫ちゃんとも仲良くなりやすいということです。
たまに猫もサイレントニャーを発してコミュニケーションを図りますが、それは猫には聞こえているトーンであるためサイレントでは無い説もあります。
それほど高い音は猫にとって聴きやすい音なんですね。
スーパーの袋やナイロンの「カサカサ」という音を好む猫ちゃんは非常に多いです。
理由としてはネズミや小動物が動く音に似ているから、このカサカサという独特な音に闘争本能がくすぐられるからだといいます。
カサカサ・・やパタパタ・・など野生の鳥や茂みに潜む野性動物のような音を聴かせると途端に目を輝かせて狩りモード全開になります。
猫じゃらしや高い猫ちゃん用のおもちゃに興味を示してくれない、飽きて遊んでくれない!とお悩みの方はスーパーのビニール袋を畳んで投げてみていかがでしょう?
コツは機会的にねこじゃらしを動かすのではなく、あくまで自然の生き物を意識して動物が出す不規則性を演出することで猫のテンションマックスになります。
時には激しく、時には静かに・・と猫との遊びがもっと楽しくなりますよ。
猫が好きな音として有名なのが「ギターの音」です。
ギターを弾いていると猫が寄ってくるという話は猫好きの間でも有名なのでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ギターが好きな理由は諸説あり「ギターの穴が好き」「ギターケースが好き」「飼い主様の手の動きが好き」など、さまざまです。
そんな中さまざまな説がある猫がギターを好きな理由の中でも、特に有力だといわれているのがギターの音自体が好きだということです。
特にクラシックギターの独特な低めの音が落ち着くと感じている猫が多いようです。
もちろん個人差はあるでしょうが、ギターの静かな音でリラックスする猫も多いようなので試してみてはいかがでしょうか?
猫はテンポの速いロック音楽が好きだという説もあります。
これにはちゃんと理由があり、猫の心拍数とロックのビートはテンポがとても似ているためだと言われています。
ちなみに猫の心拍数は150~180回と、ヒトに比べて少々早くなっています。
猫の中にはロックをかけた瞬間にスヤスヤと眠る子もいるようです。
ちなみにヒトの心拍数はクラシックのテンポに似ているそうです。
だからヒトはクラシックを聴くとリラックスできると言われているのかもしれませんね。
ヒト用のヒーリング音楽は川のせせらぎや海の波の音など、自然の音が入った音楽が多く発売されていますよね。
そんな自然の音のヒーリング音楽は猫にも効果があると考えられています。
やはり動物ですから自然の音が癒されるのでしょうか?
ただ、こちらも大変好みが分かれるようで中には全く興味を示さない猫もいるようです。
ピアノの音が癒されると感じる猫もいます。
ピアノの音はヒトでもうっとりとしてしまうので、大変レベルの高いピアノの音を聞くと思わずリラックスしてしまうのでしょうか?
ピアノでどんな音楽を奏でるかにもよって好みは分かれるでしょうが、ゆったりとした音楽ならばそのまま寝てしまうかもしれませんね。
クラシックを聴くと心が落ち着くというヒトは多いでしょうが、猫もクラシックを聴くとリラックスできるという話があります。
猫は騒がしくて大きな音は苦手で、静かに暮らす方がいいと言われていますので、もしかしたらクラシックのゆったりとした美しい音色で癒されているのかもしれませんね。
一方、猫の嫌がる音もあります。
嫌がられる音の特徴が男性の声のトーンと類似しているため、猫が嫌がる音の特徴としては
・低い音
・うなるような音
があります。
本能的に攻撃されていると感じる音は不快感を覚えるようです。
余談ですが、人間も黒板を引っかく「キー!」という音が苦手という人も多いと思います。
これは猿の威嚇する声に近い音域であると言われており、こちらも本能的に嫌悪感を抱くため苦手な人が多いと言われているからです。
猫に音楽を聞かせてあげることでどのような効果が得られるのか?とっても気になりますよね。
・リラックス効果
・安眠効果
・落ち着く
ある研究結果によると、猫が好む音楽を聴くと一定のリラックス効果や安眠効果が得られたのと同時に、落ち着いて音楽に聞き入り癒されているような姿が見られたとのことです。
ただ、猫によってはどんな音楽でもストレスに感じてしまう子もいるようです。
また、他の猫では癒し効果をえられた音楽でも、その猫にとっては不快な音楽と感じてしまう場合もあるようです。
どのような音楽が愛猫にとって癒し効果になるか、リラックス効果をもたらしてくれるのか?実際に音楽を聞かせるときは、愛猫の様子を見ながら聞かせてあげるようにしましょう。
2015年、ウィスコンシン大学マディソン校、メリーランド大学の研究者たちは、猫が音楽にどんな反応を示すかを検証。
研究チームは、猫のための音楽を47匹の飼い猫に聴かせてみて、人間のクラシック音楽、バッハの『G線上のアリア』とフォーレの『エレジー』の2曲を聴かせたときと比べて、反応になにか違いがあるかどうかを観察しました。
猫の音楽では、猫がゴロゴロ喉を鳴らすテンポや、子猫が乳を吸うテンポを製作、人間の声よりも1オクターブもしくはそれより高い音を中心にしています。
結果、猫は人間の音楽にはとくになんの反応も示さなかったが、猫の音楽を聴かせると、そわそわして、スピーカーに近づいてきて、自分のにおいの分泌腺をこすりつけたりしたそうです。
聴いた猫の77%が好意的な反応を示したという、猫の音楽。
それが『ねこのための音楽 ? Music For Cats』。
この猫の音楽を制作したのは、20年以上にわたってワシントン・ナショナル交響楽団でチェロ奏者を務め、メタリカとも共演したこともあるという指揮者/作曲家のデヴィッド・タイ(David Teie)。
人間向けではない音楽がメジャーレコード会社から世界初発売としても話題になり、イギリスでは全英チャート33位という、非人間向け音楽として史上最高位を記録したそうです。
人間も好む音楽が違うように、すべての猫がこの音楽を好むとは限りませんが、少なくとも癒される猫はいるようです。
音の感覚は人間の場合、子宮にいるときから母親の心臓の鼓動に基づいて発達し始めますが、猫は生まれてから音の感覚を身につけると考えられるようで、鳥の鳴き声や、母親の猫が喉を鳴らすゴロゴロ音、母乳からミルクを飲んでいる時の吸引音などに興味を持つと言われています。
すごいですね!
世の中にはそんな研究をしている人もいるのですね。