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安岡正篤:人物をみる8つの観察方法

人物をみる8つの観察方法

 

安岡正篤

 

通ずればその礼するところを観る

(すらすら上手く行き出したときに、どういうものを尊重するかを観る)

 

貴(たか)ければその進むるところを観る

(地位が上がるにつれ、その登用する人間を見て人物がわかる)

 

富めばその養うところを観る

(金ができたときに何を養いだすかを観る)

 

聴けばその行うところを観る

(善いことを聞いたらそれを実行するかどうかを観る)

 

習えばその言うところを観る

(習熟すればその人間の言うところを観る)

 

止(いた)ればその好むところを観る

(「止」は板につくという意味。一人前に仕事ができるようになると、何を好むか観る)

 

窮すればその受けざるところを観る

(貧乏したときに何を受けないかを観る)

 

賤(せん)なればその為さざるところを観る

(落ちぶれたときに何をしないかを観る)

 

安岡正篤

 


 

安岡正篤とは?

 

安岡 正篤(やすおか まさひろ、1898年(明治31年)2月13日 – 1983年(昭和58年)12月13日)は大阪府大阪市出身の陽明学者・思想家。

東京帝国大学法学部政治学科卒。

卒業時に出版した『王陽明研究』が反響を呼ぶ。

大学卒業後、文部省に入省するも半年で退官し東洋思想研究所を設立。

大正デモクラシー期に伝統的日本主義を説いた。

 

多くの政治家や財界人の精神的指導者や御意見番として知られる人物。

「日本の黒幕」とも呼ばれた人物であるが、本人は「自分はただの教育者にすぎない」と黒幕と呼ばれるのも嫌がっていたとのこと。

昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から、中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務め、さらには三菱グループ、東京電力、住友グループ、近鉄グループ等々、昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた。

安岡正篤師は昭和20年8月15日、昭和天皇によるいわゆる「玉音放送」で発せられた「終戦の詔勅」の草案作成にもかかわり、また「平成」の元号の考案者。

 

 

厳選!安岡正篤の珠玉名言

 

 

・本当の自分を知り、本当の自分をつくれる人であって、初めて人を知ることができる、人をつくることができる。国を知り、国をつくることもできる。世界を知り、世界をつくることもできる。

 

・大抵の人は、お辞儀というのは「相手に敬意を表する」ことと思っているが、それは第二義である。第一義は相手を敬するということではなくて、「自らを敬す」ということである。お辞儀をするということは「自分が相手に敬意を表すと同時に、相手を通じて自分が自分に対して敬意を表する」ことである。

 

・人に嫌われぬための5か条
一、初対面に無心で接すること。有能な人間ほど、とかく慢心や偏見があり、どうしても有心で接する、これはいけない。
一、批判癖を直し、悪口屋にならぬこと。
一、努めて、人の美点・良所を見ること。
一、世の中に隠れて案外善いことが行われているのに平生注意すること。
一、好悪を問わず、人に誠を尽くすこと。

 

・私はものごとを、とくに難しい問題を考えるときには、いつも3つの原則に依(よ)るように努めている。第一は、目先にとらわれないで、できるだけ長い目で見ること。第二はものごとの一面にとらわれないで、できるだけ多面的に、でき得れば全面的に見ること。第三に何事にもよらず枝葉末節にとらわれず、根本的に考えるということである。

 

・ものを評するは己を告白することだ。深い人は何でもないことを深く解釈し、つまらぬ人間は深いことを浅く解釈する。心暗ければ世暗し、心明るければ世明るし、心深ければ世深し、心浅ければ世浅し。

 

・「さいわい」にも幸と福と二字ある。学問的にいうと、「幸」というのは幸いの原因が自分の中にない、偶然的な、他より与えられたに過ぎない幸いを幸という。たまたまいい家庭に生まれたとか、思いがけなく上手い巡り合わせにぶつかったとかいう、これは幸。そうではなくて原因を自己の中に有する、すなわち、自分の苦心、自分の努力によって勝ち得たる幸いを「福」という。福の示偏は神さまのことだ。旁(つくり)は「収穫を積み重ねた」という文字だ。農家でいうならば俵を積み上げるという文字。神の前に蓄積されたるものが「福」である。

 

・人間が浅はかで無力であると、いわゆる「宿命」になる。人間が本当に磨かれてくると「運命」になる。すなわち、自分で自分の「命」を創造することができるようになる。

 

 

安岡正篤の書籍

 

 

主な著作・書籍に「安岡正篤一日一言 心を養い、生を養う」「安岡正篤活学一日一言 己を修め、人を治める」「「人間」としての生き方 現代語訳『東洋倫理概論』を読む」「活眼活学」「論語に学ぶ」「十八史略 激動に生きる強さの活学」「先哲が説く指導者の条件 『水雲問答』『熊沢蕃山語録』に学ぶ」「人物を修める 東洋思想十講」「いかに生くべきか 東洋倫理概論」「安岡正篤活学百言」などがある。

 

 

 

厳選!安岡正篤関連動画

 

 

1、安岡正篤先生に学ぶ人間形成(音声のみ)

 

2、安岡正篤動画


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