犬派ですか(^^)
猫派ですか(^^)
もちろん両方好き!という方もいるでしょう。
犬と猫がじゃれ合っている様子を見て、自分の家でも同居させてみようかなと考える方もいるでしょう。
しかし、犬と猫の同居は決して単純なことではありません。
犬と猫は、いずれも日本人にとっては馴染みの深いペットですが、習性が大きく異なるので、一緒に飼育するときは注意が必要です。
よく検討してから同居させないと、双方にストレスを感じさせてしまいます。
犬と猫の両方が仲良く過ごすためのポイントをご紹介します。
犬と猫が仲良く暮らすためには、飼い主がそれぞれの習性を理解しておく必要があります。
群れをなして暮らす犬は、多頭飼育に向いています。
群れで行動し、飼い主に従順で、昼に活動して夜は眠る犬。
犬の場合は、群れで行動することに慣れており、群れの中でもランクを付けて順番を決めます。
飼い主でも「自分より格下の存在だ」と愛犬が見なせば、言うことを聞かなくなるなど、順番の意識が態度に表れます。
また、群れの縄張りを守ろうとする意識が高かったり、構ってもらうのが好きだったり、昼間に行動したりといった特徴があります。
一方猫は、集団よりも単独行動を好む生き物。
単独での行動を好み、マイペースで、昼はほとんど寝ている夜行性の猫。
誰かに従うことが苦手で、常にマイペースな子が多いです。
自分の縄張りを守る意識は強く、自尊心が高いことも猫の特徴です。
基本的に夜行性のため、昼間は寝て、夜に行動が活発化します。
このように、犬と猫の習性は対照的です。
犬と猫の行動や生活ペースは、大きく異なります。
活動のスタンスや活動時間が異なる上に、それぞれの縄張りを守る意識が強いため、一見相容れないようにも見えます。
しかし、それぞれの個体の性格は違うため、意外と仲良くできることも。一緒に暮らすには、お互いの相性を見ることも忘れないでください。
犬は雑食動物で、猫は肉食動物です。
そのため、両者は必要な栄養素が異なります。
特に猫に必要なタウリンは、犬は自身の体内で生成することができるためドッグフードに配合されていないことが多いです。
ドッグフードを日常的に猫に与えると、タウリン欠乏症に陥ることもあるため、食性の違いを理解しておく必要があります。
また、餌を与えるときは、時間や場所をずらすなど、お互いの餌を食べ合わないよう、気をつけてください。
餌を与えるときは、それぞれ時間をずらしたり、場所を離しておきましょう。
餌の混食防止だけでなく、食事中に他の動物がそばにいることで余計なストレスを与えてしまう可能性があります。
犬が猫の餌に興味を持つ場合は、犬が届かない高い場所を餌場にしても良いでしょう。
一緒に住むからといって、寝る場所も部屋も全部同じにしてしまうと、お互いにストレスを抱える原因になってしまいます。
同居しているうちに犬と猫が仲良くなっても、寝床は別々に作ってあげましょう。
ワンルームなどの、逃げ場が無く同じ空間にずっといるようなつくりの家は同居に向きません。
性格が合わなかった時に隔離できるような部屋数は、必ず必要です。
一人でいられる空間があるだけで安心感が違います。
人間同士の同居でも、プライベートスペースを持ち、一人になる時間が無いと失敗するといわれています。
これは動物の多頭飼いも同じで、逃げ場が必ず必要です。
くつろぐハウスのスペースや、各々に邪魔されないトイレ空間、食事スペースなどは必ず確保するようにしましょう。
特にトイレ空間には細心の注意を配らないと、下部尿路疾患などの病気を引き起こす可能性もあります。
単独行動が好きな猫のために、犬に邪魔されない寝床を作ってあげると良いかもしれません。
犬も猫も、自分のテリトリーを大切にします。
お互いにテリトリーを侵略し合わないように、高いところを好む猫のためにキャットタワーや棚の上にクッションを置くなどして犬がやって来れないスペースを作ったり、静かで狭い場所を好む犬のために階段下や廊下の隅にケージを置いたりして、それぞれに「専用のスペース」を用意しましょう。
そうすれば、犬と猫が喧嘩をしたときも、自分のテリトリーでクールダウンすることができます。
犬と猫でそれぞれ用意するものも異なります。
犬にはケージや小屋、寝床となるクッションやベッド、トイレ、ご飯用の食器などが必要です。
猫には寝床用のクッションやベッド、トイレ、ご飯用の食器、爪とぎなどが最低限必要です。
さらに、猫は高い場所を好むため、キャットタワーがあると喜んで遊びます。
犬が登れないキャットタワーなど「専用の場所」を用意しましょう。
犬にも犬用のおもちゃを与えて、一緒に遊んであげてください。
また、犬と猫のトイレは少々仕様が異なります。
犬にはトイレシーツを敷いたもの、猫には猫砂を入れたトイレを用意しましょう。
特に気をつけなければいけないのは、猫のストレスです。
猫は単独行動を好むので、テリトリーに他の動物が入ってくるのを好まないため、猫同士の多頭飼育でも喧嘩をしたり、トラブルになることがあります。
犬は運動量が多く、散歩で体力発散や社会性を身につけます。
猟犬や牧羊犬などで使役してきた歴史を持つ犬は、運動不足はストレスの原因にもなるため、散歩でストレス発散することは大切なケアの一つです。
対して猫は、散歩を必要としません。
そのため、生涯室内だけで飼育することも可能です。
習性の違う犬と猫が仲良く暮らすには、お互いの居場所を確保するほかに、じつは飼う順番が非常に重要です。
飼い犬、飼い猫の相性が良いことも仲良くなる条件ではありますが、飼う順番に気を付けるだけで、同居がうまくいく可能性はうんと高くなります。
そこでおすすめしたいのが、犬を先に、猫を後にという順番で飼うこと。
その理由は、犬には集団行動が得意という習性があるからです。
集団の中に後から入ってきたものは後輩となり、犬は自分を先輩と考え、後輩の面倒を見ようとします。
飼い犬がメスであれば母性本能も働いて、より面倒を見る傾向が強くなるでしょう。
こういった関係を築くことができれば、犬と猫は仲良く暮らしてくれるはず。
うまく同居できている家庭では、飼う順番を守ったことが成功の要因なのかもしれませんね。
初めから両方とも飼うことが決まっていれば、同時に迎え入れるという方法もあります。
子犬と子猫を同時に育てるのは大変ですが、犬も猫も生後2~3ヵ月の「社会化期」と呼ばれる時期に一緒に飼い始めると、お互いを遊び相手として認識するため、仲良くなりやすい傾向があります。
犬が先、猫を後にという順番でなくても、仔犬と仔猫の組み合わせならば、同時に飼うこともおすすめできます。
まだ成長し切っていないため、最初から一緒に住まわせてしまえば、お互いを仲間と思う意識が強くなります。
大きくなってしまうとそれぞれの自我がぶつかり合って、相手を受け入れることが難しくなってしまいます。
また、成犬がいる家庭に子猫が来る場合も、比較的スムーズです。
群れを大切にする犬は、新入りの子猫を自分よりも順位が下だとみなし、世話をしてくれることがあります。
成猫がいる家庭に子犬や成犬が来る場合は、しばらくのあいだ注意が必要です。
最初のうちは犬と猫の部屋を分けて飼育し、徐々にケージ越しなどで2匹の距離を近づけながら、慣れさせていきましょう。
飼い主としては、犬も猫もケンカせずに穏やかに暮らしてくれるのが理想ですよね。
しかし、人間同士でも交友関係がうまくいかないことがあるように、動物の世界でも仲良くなれないものはいます。
飼い主さんが無理に仲良くさせようとすると、互いの関係が悪化する可能性もあります。
これは相性の問題で、性格的に合わない以上、仲良くさせるのは至難の業です。
そういう時は、無理やり同じ空間で二匹を生活させるのではなく、程よく距離を取って、そっとしておいてあげるのがベスト。
共通して言えることは、「先住ペット」のケアを十分にすること。
後からやってきた動物は、自分のテリトリーを侵略したり、飼い主さんの愛情を奪う存在です。
帰宅したら先住ペットを先に抱っこしたり、餌を先にあげたりして、優先しているという姿勢を飼い主さんが示すことで、後から来た「新入り」への嫉妬心や敵対心を少なくすることができます。
また、初対面の際には、お互いにどういう存在なのかが分かっていないので、ケンカを始めるおそれがあります。
その時は、すぐに二匹を引き離して様子をうかがいましょう。
初めての段階なので、ここで「相性が合わない」と決めつけるのはまだ早いです。
毎日少しずつ二匹を対面させて慣れさせていくと、徐々に仲良くなる可能性があります。
ただし、それでも仲良くなれないケースがあることを頭の中に入れておいてください。
犬と猫を一緒に飼うことは、多少大変なこともありますが、決して無理なことではありません。
お互いの様子を見て、焦らずじっくり仲良くなれるように目を配りながら、どちらにも愛情をたっぷり注いで育てる。
そうして、犬も猫も飼い主さんも、それぞれのペースでストレス無く生活することができると良いですね。
犬と猫を同居させることは想像以上に大変で、最初はきっと苦労の連続でしょう。
決して飼い主のエゴだけで飼ってはならず、優先すべきは犬と猫の気持ちです。
先住の子がいれば、その子のことも考えた上で検討してみてください。
同居を成功させるには、犬の性格が重要になります。
性格は持ってうまれた個体の性質もありますが、犬種特有の気質も関係しています。
同居させやすい犬種の性格は、友好的で社交的、温厚で神経質ではないものです。
具体的な犬種は以下の通りです。
・ラブラドールレトリバー
・ゴールデンレトリバー
・キャバリアキングチャールズ・スパニエル
・マルチーズ
・ポメラニアン
などです。
もちろん、その子たちそれぞれの性格にも大きく左右されます。
必ず仲良く過ごせるというわけではありませんが、比較的ネコちゃんと良好な関係が築けるかもしれません。
犬と猫を同居させるときには、各々の性格や年齢、先住しているのが犬なのか猫なのか、などをしっかり考慮する必要があります。
勢いだけで同居させた場合、同居を失敗してしまい、病気を抱えたり、ストレスで精神状態が不安定になってしまう犬や猫も多いです。
犬も猫も寿命は10~20年と長い生き物です。
長い間、家族として過ごすのですから、慎重に同居に取り組む必要があります。
お互いがお互いを気にせず、ストレスを抱かずに生活できる理想の状態になったら、犬と猫の両方から癒される生活が待っているかもしれませんね!