「ねこ」が登場する絵本。
どうしてこんなにも個性的で、心を惹きつけるのでしょうか。
きっと作家さん達の猫ちゃんへの溢れる愛情が作品からにじみ出ているのでしょう。
長年愛されている、猫の絵本は子どもたちだけではなく、大人も魅了するものではないでしょうか。
猫のイラストもとってもかわいいですが、そのふか~い内容にも感動しっぱなしです。
「ねこ」が大好きな方はもちろん、好きだけど飼えないという方、その魅力を知りたいという方のために、人気のオススメ「ねこ絵本」20冊をご紹介いたします!
馬場のぼるさんの大人気シリーズ「11ぴきのねこ」。
昔からたくさんの人に親しまれている11ぴきのねこシリーズの第1作目で、第15回サンケイ児童出版文化賞を受賞しています。
このお話はかわいい猫たちが力を合わせて巨大な怪魚を捕まえるお話です。
迫力のあるイラストと、猫たちの活躍から目が離せない一冊で読み聞かせにもピッタリです。
力を合わせることの素晴らしさを伝えることができますよ。
とらねこ大将と10ぴきの仲間の愉快な冒険物語「11ぴきのねこ」シリーズ。
「11ぴきのねことあほうどり」「11ぴきのねことへんなねこ」「11ぴきのねこふくろのなか」などシリーズをお楽しみください。
いつもおなかがぺこぺこの11ぴきののらねこ。
湖にやってきて大格闘したすえに、やっと怪物のような大きな魚を生け捕ります。
ところが…?あっと驚くどんでん返しが魅力!
言わずと知れた名作です。
猫が登場する絵本と聞いたら未読読了に関わらず、100万回生きたねこを挙げる人も多いのではないでしょうか。
猫の絵本としても、大人も泣ける絵本としても有名な佐野洋子さんの代表作。
大きな口をあけて泣くシーンだけ見ても泣けてくる、この絵本はやはり外せません。
100万回も死んで、100万回も生きたねこがいました。
王様、船乗り、手品使い、どろぼう、おばあさん、女の子・・・
100万人の人がそのねこをかわいがり、100万人の人がそのねこが死んだときに泣きました。
あるときねこは誰のねこでもない、のらねこになりました。
自分が大好きなねこは、めすねこたちにちやほやされて有頂天になりますが、一匹の白く美しいねこに魅せられます。
やがて子どもが生まれ、自分よりも大切な家族を持つことに。
そして・・・。
100万回死んでも悲しくなかったねこは、はじめて愛することを知り、愛する者を失って涙を流すのです。
やんちゃな小さな子猫の物語です。
絵本に慣れていない小さな子供でもお話の中に入り込むことができます。
作者はくまのプーさんを翻訳した石井桃子氏です。
小さな猫の目線で描かれた、小さな冒険。
息子も、固唾をのんで物語の行方を見守ります。
きっと、心の中で一緒に冒険しているのでしょう。
親子で楽しめる、冒険ストーリーです。
お母さんねこが見ていない間に外へ飛び出した小さなこねこ。
外には、危険なものがいろいろ待ちうけています。
外では子どもにつかまったり、車にひかれそうになったり。
とうとう大きな犬にとおせんぼされて?
広い世界へ、新しい世界へと向かう冒険心は子どもたちの姿とかさなります。
ドキドキワクワク、でも最後はちゃんと安心できる展開は、幼い子の気持ちに寄り添った内容です。
ストーリーのある絵本への入り口にぴったりです。
登場するのはいたずら好きの子猫とカメと池だけのシンプルな絵本です。
シンプルなお話ながら子猫の様子やカメの様子が細やかに描かれ、動物好きの人はとても共感ができる一冊です。
好奇心旺盛なこねこの描写が巧みに描かれているバランスが絶妙です!
はじめてカメを見た子猫はポンとカメを叩きます。
すると頭が引っ込み子猫はびっくりしてしまいます。
小心者なのについついちょっかいを出してしまう子猫に大人もほっこりしてしまいます。
けれど、少しずつ慣れてきたこねこはカメとの距離を縮めていきます。
こねことかめの関係にハラハラしたり、喜んだり。
子どもたちが夢中になる絵本です。
人気者のかわいい子猫ピッチが主人公の絵本です。
イラストの美しさ、ピッチのかわいらしさが魅力で読み聞かせにピッタリな大型絵本として登場しました。
1954年に出版されたベストセラー絵本。
ハンス・フィッシャーさんの絵は大人になってみると改めて良さを感じさせてくれます。
ぬいぐるみや雑貨などのグッズも意外とたくさんあるんですよ。
リゼットおばあさんの家にすんでいるこねこのぴっち。
他の兄弟とはちがうことをして遊ぼうとしますが…!?
好奇心いっぱいのぴっちは新しい世界をのぞくのが大好き。
いろんな動物の真似をして楽しく過ごしていますがある日怖い出来事に遭遇してしまって…。
優しさやあたたかさに触れられます。
表紙の絵でちぎった人形を持って不敵な笑みを浮かべる悪そうな赤い大きな猫、それがラルフ。
セイラの猫です。
ジャック・ガントスさんが飼い猫を参考にして描いたこちらの絵本は、1976年に出版されて以来、アメリカで人気のシリーズです。
セイラが飼っている猫はとんでもないあくたれ猫。
どんなに愛情を注いでもセイラをからかい、お母さんを悲しませ、お父さんを悩ませます。
けれどもみんなラルフのことが好きでした。
ある日、ラルフがサーカスで度をこえたあくたれをしてしまったことで、ラルフはサーカスに置き去りにされてしまいます。
最後にはホッと愛情があふれる一冊ですいたずらっ子がいるお家におすすめの一冊です。
「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社)の竹下文子さんと、『ネコヅメのよる』(WAVE出版)の町田尚子さんがタッグを組んだネコ絵本。
表紙にはこちらをじっと見上げるキジトラ模様のネコ。
靴屋のネコは「レオ」、本屋のネコは「げんた」、八百屋のネコは「チビ」。
町のネコにはみんな名前がついているのに、このネコには名前がありません。
名前を探して町中をさまようネコの姿を見ていると、「名前のないネコ」が一匹でもいなくなり、どのネコにも名前がつき、あたたかな家庭に迎えられるよう、作者お二人の願いが込められているようにも感じます。
絵本に登場する動物たちにはどれもモデルがいるそうで、見返しに全員大集合しています。
どのネコがどのページに登場したか、探してみるのもオススメです。
八百屋や書店、パン屋、蕎麦屋、喫茶店、町の飼い猫たちが、みんな持っている「名前」。
お寺のネコ「じゅげむ」に「じぶんで つければ いいじゃない。じぶんの すきな なまえをさ」と言われて、町を歩きながら自分に合う名前を探しはじめます。
ひとりぼっちの猫は、そんな「名前」に憧れて、探してあるくのですが…。
「かんばん」「やじるし」「くるま」「のらねこ」「へんなねこ」「あっちいけ!」なかなか名前は見つかりません。
ベンチの下、空を見上げて、雨が止むのを待つネコ。
その心の中まで、雨音が響き渡ってきます。
すると「ねえ。おなか すいているの?」とネコに訪ねる優しい声。
その声を聴いて、ネコは自分が本当に求めていたことに気づきます。
物語も、登場人物も、風景も、全てが驚くほど幻想的。
本当にありそうな、でもやっぱり絵本だからこその美しい世界。
そして、優しい言葉の一つ一つがえびおやおじいちゃん、そして家族のキャラクターを浮かびあがらせていきます。
これぞ、子どもから大人まで楽しめる絵本。
詩人の蜂飼耳さんと画家の牧野千穂さんの出会いから生まれた物語、幸せな作品ですね。
こねこの名前はえびお。
子猫のえびおはお誕生日におじいちゃんからうきわを貰います。
うきわと一緒に送られてきたのは「次の満月の夜を楽しみにしていてください」と書かれたお手紙でした。
おしいちゃんからのお手紙通り満月の夜をじっと待つえびお。
手には大きなうきわが握られています。
そして待ちに待った満月の夜、忘れられない出来事が起こります。
「こねこのハリー」シリーズ、アメリカで出版。
表紙の優しい青の色と、やさしいタッチで描かれている白黒の絵。
その場その場の情景が、とっても生き生きと映し出されています。
物語の主人公は子猫のハリー。
お母さんと散歩に出かけていたハリーはお母さんが目を離したすきに大きな家の屋根に登ります。
ですが子猫のハリーは自分で降りることができなくなってしまうのでした。
そんなハリーを助けてくれたのは消防士さん。
別れ際、何度も手を振るハリーに消防士さんも応えてくれます。
愛らしい猫と優しい心が描かれた一冊です。
ユーモアたっぷり、なぜか癒される絵本です。
どうしようもない猫なのにいつの間にか目が離せなくてとっても愛おしい一冊。
さむがりなくせに、ぶかぶかでぼろぼろで、大きな穴がふたつもあいたセーターを着ているねこ。
猫の仕事はどんぐりに帽子をかぶせること。
でもそれもすぐに飽きてさぼってしまいます。
そんなねこの一日のお話です。
怖い絵本として有名になった「いるのいないの」の作者・町田尚子氏の絵本です。
町田尚子氏は愛猫家として有名でファンにとっては待望の猫絵本となりました。
「猫たちの秘密、教えます。」というキャッチコピーと表紙のミステリアスな猫を見たら読まずにはいられない絵本です。
猫好きの心を満たしてくれる絵本です。
ある日、猫は気付きます。
「あれ? もしかしてそろそろ…」
その夜。
「まちがいない、今夜だ」
猫は家をそうっと抜け出し出かけていきます。
読み終わってからすべて理解できるのもおもしろいです。
タイトル通りいろんな猫がこれでもかと描かれた絵本です。
どのページをめくっても猫、猫、猫…その数なんと400匹以上!
アメリカンショートヘアやイリオモテヤマネコが出てきたかと思えば浴衣を着た猫も登場します。
フラメンコ猫に狛猫、こんな猫見たことない!と思わず声に出してしまうはずです。
お気に入りの猫を見つけてみてください。
ページをめくると、ロシアンブルーやペルシャ、アメリカンショートヘアなど、人気なネコたちが親子ですまし顔。
子ネコはやっぱり可愛いね~と思ってみていると、すっくと後ろ足で仁王立ち。
それから、世界各地のネコたちが民族衣装でごあいさつ。ネコリンピックのはじまりです。
さらにページをめくっていくと、日本のネコのページに。そこでは、「にんじゃねこ」や「セーラーふくねこ」、「ゆうれいねこ」まで登場して、ネコ記念日を祝います。
とにかく、ページの頭からしっぽまで、ぜーんぶがネコで埋め尽くされた絵本です。
海にスイカ、長い1日。夏らしいモチーフいっぱいのユーモラスなストーリーに、スパイスを効かせているのが、作者、庄野ナホコさんの画風。
庄野さんの描く、真夏の白昼夢のような独特の風景と、猫たちの媚びない表情にぐっとひきこまれます。
読み終わると、ルッキオとフリフリ、この妙に口の悪い愛嬌たっぷりの2匹の次のお話が、早くも楽しみになってしまっているはず。
猫が好きな大人の方へのプレゼントにも喜ばれそうな一冊です。
2匹とスイカの行く末やいかに。予想外の展開と、のんきな結末を、のんびりと楽しんでくださいね。
猫のでこぼこコンビがおくる、ゆかいなお話。
猫のルッキオとフリフリが、大きなスイカをお客さんに売ろうとするのですが、うまくいきません。
二人はお刺身をたべられるのかしら?
こねこの出会うさまざまなできごとを、簡潔で、テンポの早い語り口でユーモラスに物語ります。
幼児のためのお話としてすでに古典の地位を獲得した作品。
子どもも大人も、こんな気楽なこねこの考え方に学ぶところは多いのではないでしょうか。
時代を超えて愛される名作。
昔、青い目の元気なこねこがいました。
あるとき、こねこはねずみのくにをみつけにでかけました。
ねずみのくにを見つけたら、もうおなかをすかすことはありません。
青い目のこねこは行く先々で困難にあいますが、飄々と先に進んでいくのでした。
同じくねずみのくにを探す黄色い目の5匹のねこたちに出会い、青い目をばかにされながらも一緒に暮らすようになります。
ある日、5匹のねこたちが犬に襲われているところを、たまたま青い目のこねこが助けます。
そして犬の背に乗ってついたところは・・・?
作者の山西さん、物心ついた時から周りにねこがいて、兄弟のように育ってきたのだそう。
沢山のいろんな面白い柄のねこ達をじっくり見ているうちに、一体この模様はだれが決めたんだろう?と考えるようになったのだとか。
それがこの絵本が生まれるきっかけになったのですね。
ケンタくんのおじいちゃんは死んでしまってから長い長い階段を上ってやっとの思いで天国にたどり着きました。
しかしそこは人間の天国ではなく「猫の天国」だったのです。
間違って猫の天国にたどり着いてしまったおしいちゃんは猫の天国で過ごすことにしました。
しかし、大事な仕事を任されることになり…。
これから生まれるねこたちにとって、とても大切なチャームポイントを作ってあげるそのお仕事とは?
とても迫力がある絵に、ぴったりのお話。
第19回ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞作、第4回絵本にっぽん賞受賞。
捨てられて行き先のない子ねこを拾ってくれた、ばあさとじいさ。
捨て猫だったみけは、自分を拾ってくれたばあさとじいさに恩返しをするために、ねずみから蚕を守ろうとしますが、あっけなく負けてしまいます。
そこで、みけは「八方にらみの術」を習得するため、修行をして・・・。
2012年に出版された絵本作家・工藤ノリコさんの代表作です。
MOE絵本屋さん大賞2013、第4位受賞作品です。
大人も子供も笑えるかわいくておバカなノラネコぐんだんのお話です。
基本的には猫たちがやりたい放題やって、軽快なテンポでお話が進む、そんな猫たちのキャラクターがおすすめの理由のひとつ。
なんとも悪い顔をしていますが、とても愛らしい猫たちなのです。
かわいい顔してやらかしてくれる猫たち。悪なのに憎めない猫たちが、子供たちを物語にどんどん引き込む作品です。
大人目線で読んでいると、猫たちは終始無表情。ふてぶてしいのに好奇心旺盛で、実際にいたずらをしている時の猫の顔って本当にこんな感じではないでしょうか。
猫の表情をよく捉えているところも見どころのひとつです。
ちょい悪ノラネコぐんだんはとっても食いしん坊。
ワンワンちゃんが作るおいしそうなパンが気になって仕方ありません。
とうとうノラネコぐんだんはパン工場に忍び込み、見よう見まねでパンを作り始めるのですが…。
食いしん坊の野良猫軍団が見よう見まねでパンづくりに挑戦し、大騒動を巻き起こす…というドタバタした内容が楽しめます。
泣けます!
猫の切ない心情についつい泣ける絵本です。
子供に読み聞かせしていて、はっとさせられたという視点が描かれています。
上の子が、下の子が生まれた時に味わった悲しみを見事に伝えてくれているお話です。
子育て中の方でなくても、猫の健気で切ない思いやお母さんを見る眼差しがキュンとして、本当に泣けるおすすめの絵本です。
赤ちゃんが誕生し喜びに満ちている家、赤ちゃんを大事そうに抱っこするお母さん。
その様子をお母さんの膝にふれるかふれないかの距離でじっと見ている白黒の猫。
”お母さんのおひざは世界一すてきな場所。なのに、今そこは生まれたばかりの赤ちゃんの場所。
もう大きくなったから自分は平気だもんと強がってみせるネコ。
自分のお母さんを、赤ちゃんに譲ると言いながらも、お母さんが大好きな猫。
お母さんと赤ちゃんを見つめる切ない気持ちを描いた絵本です。
この絵本は、もともとはバッグの付録絵本で大絶賛だったもの。
ヒグチユウコさんの描く動物は、どこか不思議でちょっと怖くてなぜか目が離せなくて、そして圧倒的に妖しく美しいのです。
これまでもファッションブランドのEmily Temple cute、ユニクロ、ホルベイン画材、あちゃちゅむ、ninitaなど数多くの企業とのコラボを展開し活躍されてるヒグチさん。
資生堂マジョリカマジョルカのイメージイラストなどで人気。
筆者の息子くんが大事にしている猫のぬいぐるみ「ニャンコ」と、公園に住む野良猫のおんなのこ「ねこ」の出逢いと別れが描かれた、切なく心暖まるファンタジー絵本です。
公園でめぐりあった二匹の猫が主人公です。
一匹は、ある日突然ひとりぼっちになってしまった猫のぬいぐるみ「ニャンコ」。
もう一匹は、公園で「ニャンコ」をひろってくれた野良猫の女の子「ねこ」。
「ニャンコ」に「ねこ」はいいます。
「そのおうち、さがそうよ」
「だから あたしたち、かぞくよ」
夏の終わり、二匹はあてもなく「ニャンコ」の持ち主である「ぼっちゃん」をさがし始めます。
すこしずつ、すこしずつ、心の距離を縮めていく「ニャンコ」と「ねこ」。
でも、別れは突然にやってきます。
そのとき、「ニャンコ」は・・・?
猫になりたいと願うぬいぐるみのニャンコと、旅先で出会う本物の猫たちとの心あたたまる絵物語。
個性豊かな猫たちの姿も愛らしい絵本。
男の子に永遠に愛されるために、本物の猫になりたいと願うぬいぐるみのニャンコと、旅先で出会うさまざまな猫たちとの心温まる絵物語。
猫たちのやさしさにふれて成長していくニャンコ。
「せかいいちのねこ」とは。
ほんとうの幸せとは…。
以上、愛されている人気猫絵本たちでした。
お気に入りの絵本を見つけてくださいね。