トリミング犬種の元祖ともいえるプードル。
あの独特のカットは何のためだったのでしょう。
何故これがいわゆるプードルカットになったのでしょうか?
プードルは他の犬種に比べて色んなカットスタイルがあるのに、何故このデザインがプードルの象徴になったのでしょうか?
今回はプードルカットについてお伝えします!
日本でも大人気のプードル。
原産国はご存知でしょうか。
プードルの語源はどこかと言うと、実はドイツ。
プードルはドイツ語でPudel(プデル)、「水中でバチャバチャと音を立てる」という意味です。
ところが、原産国はドイツではないんですね。
FCI(国際畜犬連盟)やJKC(ジャパンケネルクラブ)にはフランスと記載してあるのです。
フランス語ではCaniche(カニシェ)と呼び、意味は、「鴨猟に使う犬」になります。
つまり、プードルは、フランス原産のワンちゃんとなるのですね。
プードルは、もっとも古いウォータードッグの一種で、飼い主が銃で打った水鳥を回収するのが主な仕事。
名前の語源が水に由来する理由も分かります。
そして、驚きなのが、果敢な性格、優れた知性と理解力を持つことで、軍用犬としても使われていたのです。
実は、1800年に起きたマレンゴの戦い(フランス革命の一つ)でもナポレオン率いるフランス軍で軍用犬として活躍していたとも言われています。
その他、警備犬、盲導犬にも起用されました。
また、何でもすぐに覚えることから、プードルはトレーニングをしやすいという利点があるとも言われています。
プードルは、一般に利口であり、ブリティッシュコロンビア大学の研究によると知能の高さにおいては全ての犬種のなかでボーダー・コリーに次ぐ第2位であるとされます。
プードルはもともと「ウォーター・ドッグ」です。
「ウォーター・ドッグ」とは水鳥を捕獲する役割をしていた猟犬です。
プードルは元々がウォータードッグなわけですから、冷たい水にも耐える必要があるのです。
冷たい水から身体を守るために人間が考慮した結果、頭や心臓、関節の部分に毛を残して保温出来るようにし、その他の毛は泳ぐのに邪魔にならないように刈られました。
つまり、泳ぐのにじゃまになる手足や顔の毛をカットし、心臓周辺の毛のみを寒さとケガから守るために残したのが、あの独特のプードル・カットなのです。
残された毛は、浮き輪の役割があります。
これが、プードル・カットの起源なのですね。
ただのオシャレではなかった!のかもしれません。
しかし、当初は実務用カットだったのかもしれませんが、その後、時代の流れの中で、様々なカットスタイルを可能にする毛質も注目され、ファッションとしても考えられるようになったようです。
今では、ドッグショーでも大活躍し、あの典型的なプードルカットが有名となり、わたしたちの間では「プードルと言えばあのカットだよね」と、広がったのかもしれませんね!