私たちの指には指紋があり、人それぞれで違い、唯一無二のものです。
そのため最近ではスマートフォンをはじめ本人確認のための認証システムとして多く利用されるようになりましたよね。
猫の肉球はつるつるしていて指紋はありませんが、鼻紋(びもん)と呼ばれる鼻の模様が私たちの指紋のように猫それぞれで違うんです!
同じように犬や牛にも鼻紋があります。
牛に関しては食用として飼育される牛は鼻紋を採取して登録することで個体識別に利用しているそうです。
この猫の指紋ならぬ鼻紋を真面目に考えて猫の登録に役立てようと考えた会社がありました。
2006年、アトムシステムという会社が「インターネットで送られた犬と猫の鼻写真から識別情報を抽出してデータベースを作成し、個体の管理・検索等を行う」ことに成功。
「鼻特徴情報生成装置及び鼻特徴情報生成プログラム」と名付けてビジネスを始めました。
これによって世界に1匹だけの犬や猫が簡単に識別できますから、かなり飼い主に好評なのでは?とアトムシステムの研究者は思ったそうですが、発見が早かったのか、当時はそんなにビジネスにならず立ち消えになったそうです。
しかし2016年1月に今度は台湾の国立台湾科学技術大学が、70頭の猫から合計700枚に及ぶ鼻の写真を収集し、試験的なデータベースを作成したところ、個体識別に成功。
再びこのシステムが脚光を浴びようとしているのです。
実験によると、鼻紋がある動物は、犬、猫、牛が検証されています。
この鼻紋認証システムが確立されれば、今までの様に体内にマイクロチップを埋め込む必要はありません。
実際にアメリカのブリーダー犬の業界では、このシステムを採用しているところもあるそうです。
猫の鼻には「鼻孔」「鼻唇溝」「鼻紋」といった細かい構造があるので、人間の指紋に相当する絶対唯一の特徴があるそうです。
この鼻紋は、なんと同じ猫種や一卵性双生児、たとえクローンであっても個体で差が出るのだとか。
そして一生変わる事がないそうです。
凄いですねー。
ちなみに肉球はツルツルしているため、人間のような指紋は取れないそうです。
なるほど、猫や犬にとって、指紋ならぬ鼻紋は個体識別にとても大切なのですね。