猫ちゃんの柄や模様は、様々ですよね。
色々かわいい模様の猫ちゃんがいること自体、とっても嬉しいですよね!
真っ白だったり、真っ黒だったり。
三毛やキジトラもかわいいですよね。
でも、なんでそんなにいろいろな柄や模様があるのでしょうか。
私たちが慣れ親しんでいる飼い猫は、もとは山で暮らすヤマネコが家畜として人に飼われるようになって生まれました。
そしてこのヤマネコの祖先は、北アフリカやリビア半島の砂漠地帯に住む「リビアヤマネコ」です。
リビアヤマネコは縞模様を持っており、全ての飼い猫の模様はこの縞模様に由来しています。
黒と茶色の縞模様の猫ですね。
リビアヤマネコの毛柄の遺伝子が、突然変異を繰り返し複雑に絡み合った結果、現在の多種多様な毛色と柄が生まれました。
風景に身を隠しやすい黒と茶色の縞模様の遺伝子が、家畜化し、愛玩動物として飼われていくうちに、突然変異を起こして、長い年月をかけてさまざまな毛柄を生み出したといわれています。
このため、現在のキジトラ猫は、もっとも野生のリビアヤマネコに近い毛柄だといわれ、この基本の縞柄の遺伝子に、茶(オレンジ)の毛色を作る遺伝子が加わると茶トラになり、シルバーの毛色を作る遺伝子が加わるとサバトラになるそうです。
猫の毛柄は、その猫の父猫と母猫の遺伝子の組み合わせで決まります。
猫がどんな毛色や柄になるかは、「遺伝子座」という染色体の一部が関与するといわれています。
遺伝子座には、W(ホワイト、白)、O(オレンジ、茶)、A(アグーチ、1本の毛に縞が入る)、B(ブラック、黒)、C(カラーポイント、顔や体の先の方に色が出る)、T(タビ―、縞)、I(インヒビター、シルバーが出る)、D(ダイリュート、色を薄くする)、S(スポッティング、体の一部を白くする)の9種類があります。
これに優性、劣性の遺伝子が組み合わさって、どの遺伝子が強く出るかで、猫の毛柄が決まるそうです。
茶トラ、キジトラ、黒、白、黒白、サビ、三毛、茶トラ白など、計16通り。
猫の毛柄には「背中の上からソースをたらしたように色がついていく」という法則があると言われています。
たとえば、白黒猫では、黒いブチ(斑点)やマーブルのような模様が出やすいのは背中やわき腹、頭などで、お腹の中心は白くなるそうです。
さらに親がキジならキジ、親が黒なら黒など、親子で同じ毛色が生まれるとは限らないのも、猫の毛の発現の不思議さです。
野生型の毛色を持つキジトラからサバトラと茶トラが生まれ、同じくキジトラから黒や白や、サビや三毛が生まれます。
親猫とまったく違う色の子猫が生まれることがあるのは、劣性遺伝子が孫の世代以降に飛び超えて受け継がれるためだそうです。
多くは親猫の柄と同じ柄が子猫にも表れますが、遺伝子のはたらきかたは複雑なため、ご先祖である数世代前の猫の毛柄が突然表れたりすることもあります。
猫一頭ごとに組み合わさる遺伝子が違ってくるため、同じ親猫から同時に生まれた子猫どうしでも、柄がみんな違うなんてこともよくあることです。
様々な色と柄を持つ猫ですが、個体差が大きく現れるためハッキリとした数を出すのは非常に困難です。
まず、柄を持つ猫と持たない猫で二種類に大別できます。
そして柄を持つ猫のうち、縞模様かブチ模様かでまた分けることができます。
体毛の色の違いで更に分類していくと、また多くの種類に分けられていきます。
そうして分類していくと、猫の毛柄の種類はざっと十数種類くらいになります。
本当に様々ですよね。
でも、だからこそ、道端で出会ったねこちゃんに心奪われるのかもしれませんね!