映画101匹わんちゃんでも有名なダルメシアン。
黒いスポット(斑点)がある、特徴的なワンちゃんですね。
今回はダルメシアンについてお伝えします!
ダルメシアンを語るうえで「水玉模様」というキーワードは欠かせません。
白い毛色のなかに、黒い水玉模様が体じゅうにたくさん見られます。
ダルメシアンは、実は生まれたときには綺麗な真っ白の被毛です。
実は、ほとんどのダルメシアンの子犬は、斑点なしで生まれてきます。
子犬が約10~14日齢になると斑点が現れ始め、成長につれて増えていきます。
成犬でも、老齢になっても、新しい斑点が現れ続けるそうです。
どんな模様になるかは生まれた時点はわからなく、模様がつき始めてからのお楽しみとなります。
ダルメシアンの斑点は、一つとして同じものはありません。
斑点の出方も個性があり、まん丸で大きなものから少し小さいものまでさまざまです。
斑点は全身にあり、口の中にもあります。
ダルメシアンの地色は、ピュアホワイトと呼ばれる白い毛にブラックかレバー(茶色系統)の斑点模様があります。
この斑点模様ができるのは、パイボールド遺伝子とティッキング遺伝子の2つの遺伝子が関わっているといわれています。
スタンダードなダルメシアンの毛色は、「ブラック&ホワイト」か「レバー(茶色)&ホワイト」の2色です。
また、スタンダードなダルメシアンの斑点模様であるスポットは直径2〜3cmですが、遺伝子による毛色障害の場合は大きさが異なりバラバラです。
コインほどの大きさの斑点模様がいいとされています。
すべての模様は、楕円というよりも「丸」でまさに「水玉模様」という表現がぴったりですね。
ダルメシアンは、元々狩猟犬でつくられた犬といわれていますが、その他に番犬や軍用犬としても活躍してきました。
そのため、ダルメシアンは飼い主やその家族に対しては高い忠誠心がありますが、他の人や動物に対しては警戒心が強い一面をもっています。
ダルメシアンは大型犬に分類されます。
たくましい筋肉を持ち持久力とスタミナに満ち溢れています。
ダルメシアンは活発的な性格ですから運動量はとても多く、30kmも走りきるほどとてもパワフルな犬です。
そして、ダルメシアンの祖先は、ジプシーと呼ばれる放浪民とともに旅をしてきたといわれており、明るくて活発な一面があって遊ぶことが大好きです。
ダルメシアンの特徴を見てみましょう。
ダルメシアンを見ていると癒されるという人も多いかもしれません。
それは、ダルメシアンの外見の特徴のひとつでもある垂れ耳が関係しているのかも…!
つぶらな丸い瞳ですっきりとした顔立ち、そして頭の高い位置にある垂れ耳が優しい表情を作りだしています。
とてもバランスがいい顔立ちで凛々しさのなかにも可愛らしさがあるワンちゃんです。
短毛のダルメシアンですが、とても滑らかな毛並みをしています。
ツヤがあってなめらかな被毛をしています。
ダルメシアンの被毛は、上毛であるオーバーコートのみをもつシングルコートの犬種で短毛です。
ダブルコートのように、体温や保湿を維持する下毛のアンダーコートをもっていないため、寒さに弱い傾向があります。
カット犬種でもなく、毛も短いので被毛のお手入れは不要と思われがちですが、実は抜け毛が多い犬種として知られています。
ダルメシアンは皮膚病にかかりやすいため、被毛のお手入れをしっかり行うことが大事になります。
短毛であるので、ラバーブラシでこまめにブラッシングをすることが大事です。
ブラッシングの目安は、およそ週に1〜2回のペースで良いですが、ダルメシアンはシングルコートなのでダブルコートのように明確な換毛期がありません。
年間を通して抜け毛の量が多いので、定期的にブラッシングさせる必要があります。
ダルメシアンは大型犬で体が大きいので、体力があります。
活発に動くことが大好きなので、常に好奇心が旺盛で明るく元気に過ごしたがります。
遊ぶのが大好きなので、飼い主さんが遊びに誘ってあげるとしっぽを振って大喜びするでしょう。
ダルメシアンと遊ぶために、おもちゃを用意したり、遊びスペースを確保したり積極的にコミュニケーションをとってみてくださいね。
ただ、体力があって活発過ぎるあまり遊び中に我を忘れてハイテンションになってしまうこともしばしば…。
ダルメシアンのテンションがMAXになると制御できないこともあるので、しつけでコントロールできるように日ごろからの訓練は必要になります。
特に、公共の場やドッグランなど、他の犬や人間がいる場で我を忘れるほどテンションが高まると大変です。
小さなうちから社会性を身につけ、飼い主さんの命令で興奮がおさまるようにしつけをしておくことが大事です。
見知らぬ場所や興味津々なおもちゃでも、気持ちが高まり興奮しやすいので、遊ぶときには目を離さないようにしましょうね。
ダルメシアンは、非常に聡明で記憶力がよい犬種ともいわれています。
頭が良く賢いので、比較的しつけがしやすい傾向があります。
ですが、記憶力が優れている分、悪いことや嫌なことも全部鮮明に覚えてしまいます。
一度でも叩いたり、体罰をしたり、強く怒鳴って叱りつけてしまうとハッキリ覚えてしまうため、飼い主に対して怖がってしまい不信感を抱いてしまいます。
築きあげてきた信頼関係も一気に崩れてしまいます。
ダルメシアンにしつけする際は、一つ一つ丁寧に注意深く行うことが大切です。
基本的に家族に対しては愛情と忠誠心を見せてくれる犬です。
飼い主さんの言うことには耳を傾けると同時に、本来ダルメシアンが持つ「賢さ」も手伝ってしつけがしやすい犬種と言われています。
愛情深く、温厚な性格をもっているといわれており、信頼する飼い主やその家族に対しては愛情深い行動をとります。
特にメスの方が母性愛の強い傾向があり、面倒見が良くて愛情深く、そして気が強く人見知りな一面もあるそうです。
また、ダルメシアンも含め犬のメスは、比較的に穏やかで大人しい性格の傾向があり、オスのように縄張り意識が高く攻撃性ではないため、子供がいる家庭の場合はメスのダルメシアンの方がいいかもしれません。
ダルメシアンは信頼している家族には忠実なので、きちんとしつけることができるなら子どもがいる家庭でも上手く暮らしていける頭の良いワンちゃんです。
飼い主さんのことが大好きなので、しつけをしているときにも真剣に命令を聞いてくれる表情がたまらなく可愛らしいですよ。
つぶらな瞳で飼い主さんのことを見つめてくれるので、愛情を持ってくれていることが分かるでしょう。
家族にはかなり心をオープンにしているダルメシアンですが、初めて会う人には心を閉ざしがち。
見知らぬ人に対しては、家族に見せる態度と違った一面を見せるでしょう。
初めて見た人や見知らぬ犬に対しては、警戒心がピークになるかもしれません。
いつもと違った雰囲気になれば「警戒心の表れだな」と思いましょう。
ダルメシアンの寿命は10年から13年ぐらいです。
同じ大型犬であるラブラドールレトリーバーは12〜13才、シェパードは10〜12才なので、大型犬の中でもダルメシアンの寿命は中間ぐらいです。
ですが、犬にとっての1年は人間に当てはめると4年間に匹敵するといわれ、さらに大型犬は小型犬よりも短命なのでダルメシアンも年をとるのが早いです。
大きさに関しては、平均的なダルメシアンのオスの体高は約53〜66cm、メスの体高は約46〜64cmです。
また体重はオスの場合は約15〜32kg、メスは16〜24kgです。
オスのダルメシアンの方がメスよりもひと回り体格が大きいです。
また体高と体長のバランスの比率はおよそ9:10といわれています。
ダルメシアンの起源もはっきりとはわかっていません。
起源は謎に満ちています。
クロアチアのダルマティア地方から、ダルメシアン(Dalmatian)の名前がつけられたといわれています。
古代エジプトやギリシャの芸術品に、ダルメシアンによく似た斑点模様が見つかったことから、原産国がギリシャという説があります。
ダルメシアンの祖先は、放浪民であるジプシーとともに旅をしてきたため、ダルメシアンの起源がはっきり分かっていません。
ジプシーとともに旅をしていたため、番犬や狩猟犬、ネズミの駆除など様々な役割が与えられて、人と共存していたといわれています。
活動的で賢いダルメシアンは、歴史の中で様々な仕事をこなしてきました。
歩哨、家を守る番犬、牧羊犬、レトリバー犬、サーカス犬、そして馬の伴走犬など、どんな仕事も上手にこなしました。
さらにイギリス人と共に米国に渡ったダルメシアンは、消防犬として馬車を先導するなど、安全の監視役として奔走しました。
現在でも、アメリカでは消防のマスコットキャラとしてみんなに親しまれています。
その後ディズニー映画の「101匹わんちゃん」で世界中から大ヒットとなりました。
なお、アメリカの初代大統領、ジョージ・ワシントンは、マダム・ムース(Madame Moose)という名前のダルメシアンを飼っていたそうです。
ダルメシアンの約30%は遺伝的な聴覚障害をもっているといわれおり、中には生まれつき耳が聞こえない子もいます。
しつけが上手くできないのは耳が聞こえていないことも考えられますので、それも考慮した上でしつけすることが大事です。
約8%は完全に聞こえない状態で生まれ、22〜24%ほどが片耳が聞こえない状態で生まれてくるそうです。
訓練に影響することもあり、ケネルクラブなどは特別な知識とケアが必要な犬であることを強調しています。
耳が聞こえにくく「元気がなくなる」という様子が見られることもあります。
また、耳が聞こえにくい恐怖から攻撃的になるダルメシアンもいるとのこと。
ふだんから愛犬の様子に目を向け、気になる点があればチェックしておきましょう。
ダルメシアンは動物の中ではかなり珍しい、尿酸を排出する犬です。
このため、高尿酸血症や尿路結石、そして痛風を発症します。
尿酸を排出する哺乳類は、人間、ゴリラなどの大型類人猿、そしてダルメシアンのみと言われています。
食生活はタンパク質を多く含まないよう配慮する必要がありますし、常にたっぷりな水が飲めるように準備しておかなければなりません。
ダルメシアンはエネルギーに満ちあふれています。
元気が取り柄で「体力なら任せて」と言わんばかりに動きたがります。
大型犬なので、1回の散歩時間は1時間以上、毎日2回は散歩させるのが理想です。
筋肉質で大きな体なので、力はかなり強いです。
ダルメシアンが突然走ってもコントロールできる体力がある飼い主さんでないと、散歩は難しいかもしれません。
突発的な事故を防ぐためにも力のない子どもだけにダルメシアンの散歩をさせないようにしなければなりません。
飼い主さんが忙しく散歩に連れていけない家庭では、ダルメシアンの飼育は不向きとも言えます。
もともと登録頭数は少ないこともあり、なかなか出会うことが多くはありません。
そのためか、ダルメシアンに出会ったら、残りの一日を幸運に過ごすことができるという言い伝えもあります。
また、「笑う犬」としてダルメシアンは有名でもあります。
ダルメシアンはしばしば、唇を巻き上げて人間の笑顔のような表情を見せることがあります。
ダルメシアンは、飼い主に構ってもらいたい時や大好きな人に対して、上顎の歯を見せるようにする表情をします。
通常、犬が歯を見せるときは、相手に対しての威嚇行為でありますが、ダルメシアンはそうでもないのです。
愛情深いダルメシアンだからこそ、大好きな人に対して満面の笑顔を向けてくれるのですね!