チョコレートは犬にあげてはいけない!と言われ続けてきました。
そしてネギも。
毒物によって体に有害な作用を及ぼすことを「中毒」といいますが、犬が中毒になると、嘔吐や下痢、食欲不振、最悪の場合には死亡する場合もあります。
では、どんな食べ物に注意すべきなのでしょうか?
まずは代表例、チョコレート。
ココアもNGです。
チョコレートに含まれる「テオブロミン」という物質に毒性があります。
摂取したチョコレートの量により、中毒症状の重症度は変わってきます。また、チョコレート摂取後、早くて1~2時間、通常6~12時間以内に以下の症状が出るといわれています。
初期症状としては、落ち着きがなくなる・吐く・尿失禁(おもらし)・下痢・筋肉の震え・脱水・体温が高くなる、などです。
症状が進行すると:筋肉の硬直・痙攣・昏睡・死亡する可能性もあるそうです。
次に、玉ねぎ。
長ネギ、にら、らっきょう、ニンニクもNGです。
タマネギに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という物質が体内に吸収され赤血球を壊すことで、貧血症状が出ます。
赤血球は体中の組織に酸素を送り届け、代わりに不要物を受け取っています。
そのため、赤血球が壊れてしまうと、呼吸困難などに陥ることもあります。
タマネギ中毒の症状としては、発症までには1~5日ほどの時間がかかります。
初期症状として、貧血(粘膜が白くなる)・黄疸(粘膜が黄色くなる)・食欲不振・元気がない・尿が赤い(血色素尿)などがあります。
症状が進行すると呼吸困難に陥り、ひどいときには死に至ることもあるそうです。
そしてナッツ類。
原因物質はまだわかっておらず、中毒を引き起こすメカニズムも不明です。
早くて摂取後60分、通常6~12時間以内に、吐く・脱力感・震え・腹痛・ぐったりと横たわるなどの症状が見られます。
ぶどう/レーズンも要注意です。
こちらも、原因物質はまだわかっていませんし、中毒を起こすメカニズムも不明です。
摂取後24時間以内に、吐く・食欲不振・下痢などがあり、急性腎不全を起こすこともあります。
キシリトール。
体内に吸収されたキシリトールによって膵臓からインスリンが急激に放出され、低血糖症を引き起こします。
犬がキシリトールを摂取することは想像がしにくいと思いますが、実は一部のガムの中にキシリトールが含まれている場合があるのです。
飼い主さんが注意して選ぶようにしましょう。
初期症状としては、摂取後30~60分以内に、 吐く・脱力感・よだれを流す・発作などです。
症状が進行すると摂取後2~72時間以内に、急性肝不全の兆候がみられます。
アボカドも気を付けましょう。
アボカドの果実と種に含まれる「ペルシン」が原因で起こります。中毒量はまだわかっていません。
吐く・下痢・呼吸困難などの症状があるそうです。
アルコールもいけません。
アルコール飲料に含まれる「エタノール」が原因です。
また、焼く前のパン生地(ある特定の酵母が原因)や、腐敗したりんごを摂取した後にアルコール中毒を起こしたという事例もあります。
初期症状としては、尿失禁(おもらし)・吐く・下痢・嗜眠(眠り過ぎる)などで、症状が進行すると呼吸制御・昏睡・発作・死亡する可能性も出てきます。
その他、カニやエビなどの甲殻類、イカ、スルメ、タコ、生卵なども大量摂取は危険だと言われています。
気を付けたいですね!