飼い主が家に帰ってきたとき、ワンちゃんは、しっぽを大きく左右にブンブンと振って喜んでいますよね!
私たち飼い主にとって、とてもうれしい瞬間です。
でも、実は気持ちの現れ方で、ワンちゃんのしっぽの振り方が違うらしいのです。
それが、右寄りなのか、左寄りなのか、です。
「犬のしっぽの振り方」2007年イタリア研究チーム
この犬のしっぽの振り方について、2007年、イタリアの神経科学者が、イヌに関するある研究論文を『Current Biology』誌に発表しました。
それが、『犬は尻尾を振る方向で感情が違う』という研究です。
実験は30頭のミックス犬により、「飼い主」「知らない人」「猫」「強そうな知らない犬(ベルジャンシェパード)」の4パターンを見せて行いました。
対面させたときに、犬の尻尾がどのように動くか、です。
30頭のミックス犬による実験結果では、以下のような実験結果だったそうです。
・「飼い主」→大きく右寄り
・「知らない人」→小さく右寄り
・「猫」→少し小さく、数回右寄り
・「強そうな知らない犬」→左寄り
以上の結果でした。
この結果から、犬にとって親しみや好意の対象である飼い主を見たときに右寄り、怖い、または嫌な対象である強そうな知らない犬を見た時には左寄りになる傾向があったそうです。
また、尻尾を振る大きさにも違いがあるそうです。
1番友好的で親しみのある飼い主には大きく振り、嫌悪感を持つ対象ではないけれどあまり友好的ではない猫には少し小さく振るようです。
でも、なんで犬のしっぽは右左に偏るの?
イタリアチームの研究結果。
しっぽの振り方、左右の違いは、脳に関係すると考えられています。
人間の場合も、左右の脳の使い方で違いが出ます。
右脳はストレス時(ネガティブな感情)に活性化し、逆に左脳はリラックス時(ポジティブな感情)に活性化します。
左脳の動きは右半身にあらわれ、右脳の動きは左半身にあらわれます。
犬も例外ではなく、右に尻尾を振ればポジティブに、左に尻尾を振ればネガティブな感情をあらわしています。
つまり、犬は嬉しい時、しっぽを右寄りに振ると考えられたのです。
ちなみに、人間に近いと言われているチンパンジーも良い気分のときは右に体を揺らし、嫌な気分のときには左に体を揺らすという研究結果があるそうです。
面白いですね!
しっぽを振る、左右の違いは、感情の違いだったんですね!
今度、帰宅した時のワンちゃんのしっぽ。
その時のしっぽの振る様子をよーく観察してみてください。
少し違いが分かるかもしれません!
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