猫はウンチやおしっこした時、その排せつ物に砂をかけるしぐさしますよね?
でも、それはどうしてなんでしょうか。
不思議な習性の一つですよね!
特に、オシッコよりもウンチを隠すときに丁寧度が増す猫が多いようです。
決して、私たち飼い主が「砂をかけるんだよ」と教え込んだわけではなく、本能として身についている行動なので不思議な感じがしますよね。
「どうしてウンチを隠すのか?」については諸説ありますが、その代表的なものをいくつか紹介します。
敵に居場所を悟られたくない!…自分の身を守るためだと言われています。
猫は排せつ物から自分の居場所を特定されないよう、砂で隠し身を潜めるとも言われています。
自然のなかを歩いていると動物のウンチを見かけることがありますが、それによって「この道を通ったな」「この周辺で生きているのでは?」と動物が近くに居ることが予想できるものですよね。
特に下痢など体調不良の状態を知られることでリスクも高まります。
つまり、ウンチを放置すると、現物とニオイによって敵に見つかりやすくなるのです。
また、同じように、ニオイによって獲物を逃したくない、という説もあります。
ウンチを放置することは、敵だけでなく猫にとっての獲物までにも自分の存在を教えてしまうことに繋がります。
「あっ!猫のウンチ発見。ここに猫がいるから逃げなきゃ」と猫のウンチで慌てて逃げる小動物もいるでしょう。
つまり、ウンチを隠すことは「敵から身を守る」「獲物を逃さない」というふたつのメリットがあるのですね。
そんな野生の習性から、猫はウンチ後に砂をかけて隠すのではないかと考えられています。
ボスに睨まれたくない!
ボスよりも弱いというアピールがしたいのも理由のひとつ。
野良のボス猫はウンチやおしっこに砂をかけないという説があり、その為”ボス猫に対する猫の遠慮”だとも言われています。
排せつ物を丸出しに出来るのは、ボス猫の特権!ということでしょうか。
排泄物をそのまま放置すると「テリトリーを主張している」と強い猫に勘違いされることもあるので、「強い猫には睨まれたくない…」という気持ちが働くのかもしれません。
ウンチを隠すことでニオイを消し、「テリトリーは主張していませんよ」「自分は弱いですから」というアピール行動ではないかと考えられています。
動物学者のデスモンド・モリスが提唱したものです。
菌をばらまきたくない!…病気が周囲に広がるのを本能的に防いでいるという説です。
糞尿に含まれる病原菌やウイルスが蔓延しないよう、隠しているとするとも考えられています。
野生猫のウンチやオシッコのなかには、他の猫に伝染すると拡大する病原菌がたくさん含まれています。
ウンチに含まれている寄生虫が体内に入ると、重症な病気にかかることもあるので注意が必要と言われています。
自分の強烈な排泄物のニオイで「これは放置してはダメなもの」「体に良くないもの」と本能的に隠し、身を守っているのかもしれません。
獣医師であり「猫の行動」(Feline Behavior)の著者でもあるボニー・ビーバーが唱えたものです。
以上です。
ネコちゃんの不思議な行為、ですね!
そういえば、「ネコババ」という言葉知っていますか?
漢字で書くと「猫糞」。
ネコババとは、悪事をごまかして知らない顔をすること。 特に、拾った物をひそかに自分の物にしてしまうことの意味です。
この語源は、ネコちゃんが糞をした後に砂をかけて隠すことから喩えたものなんです。
例えば、拾ったものでも隠して知らん顔をするようなときに使われますよね。
まさにネコババ行為ですね。
でも、ネコちゃんは、そんな悪意はないはずですけどね~!