最近、テレビ番組があまり面白くないなあ、と感じることはありませんでしょうか。
もし、いらっしゃいましたら、私もその一人です。
テレビ番組の生放送が少なくなったり、ニュースコメンテイターなどの発言もありきたりの無難なコメントばかり。
ゴールデンタイムはドラマとクイズ番組ばっかりになっている印象です。
インターネット動画などを様々使いこなせる若年層は、テレビがつまらなくても、さほど影響は少ないかもしれません。
ただ、地方の中高年の方々は、やはり今でもあらゆる情報はテレビで入手している人は多いのではないでしょうか。
私の両親の情報源も、その様子を聞くと、ほとんどがテレビからの情報ばかりです。
今でも地方の中高年は、その情報ソースの大半は「テレビ」から得ているのが実情ではないでしょうか。
なぜ、昨今、こんなにテレビ番組がつまらなくなったのか、少し調べてみました。
昨今大きく変わってきているのが、テレビの株主です。
特に、昨今テレビ会社の株主に、外国株主が増えてきているのです。
以下、ご覧ください。
【テレビ局株式の外国人直接保有比率】(2020/09/28時点)
フジテレビ 32.34%
日本テレビ 21.81%
TBS 14.40%
テレビ朝日 14.15%
参考)外国人保有制限銘柄期中公表
(参考)フジテレビ大株主(2020年3月期現在:有価証券報告書より)
1位:東宝 7.93%(18,572,100株)
2位:日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.12%(14,340,300株)
3位:日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 5.26%(12,326,900株)
4位:文化放送 3.33%(7,792,000株)
5位:NTTドコモ 3.29%(7,700,000株)
6位:関西テレビ放送 2.62%(6,146,100株)
7位:日本マスタートラスト信託銀行(電通退職給付信託口) 1.99%(4,650,000株)
8位:ステート・ストリート・バンク&トラスト505001 1.97%(4,607,905株)
9位:日本トラスティ・サービス信託銀行株(信託口9) 1.85%(4,342,100株)
10位:ヤクルト本社 1.69%(3,969,000株)
(参考)日本テレビ大株主(2020年3月期現在:有価証券報告書より)
1位:読売新聞グループ本社 14.27%(37,649,480株)
2位:讀賣テレビ放送 6.49%(17,133,160株)
3位:読売新聞東京本社 6.04%(15,939,700株)
4位:日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 4.50%(11,871,800株)
5位:日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3.97%(10,474,200株)
6位:学校法人帝京大学 3.65%(9,623,720株)
7位:NTTドコモ 2.95%(7,779,000株)
8位:リクルートホールディングス 2.45%(6,454,600株)
9位:ステート・ストリート・バンク&トラスト505001 2.43%(6,418,537株)
10位:よみうりランド 1.98%(5,236,000株)
(参考)テレビ朝日大株主(2020年3月期現在:有価証券報告書より)
1位:朝日新聞社 24.56%(26,651,840株)
2位:東映 15.36%(16,670,400株)
3位:公益財団法人香雪美術館 4.63%(5,030,000株)
4位:資産管理サービス信託銀行(大日本印刷退職給付信託口) 3.71%(4,030,000株)
5位:九州朝日放送 3.07%(3,333,500株)
6位:公益財団法人朝日新聞文化財団 2.12%(2,297,100株)
7位:SSBTCクライアント・オムニバス 2.10%(2,274,690株)
8位:リクルートホールディングス 1.93%(2,100,000株)
9位:日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 1.77%(1,916,400株)
10位:ステート・ストリート・オムニバス(OM44) 1.75%(1,899,720株)
すごいですね。
外資比率が高いことに驚きました。
特に、米国系の投資ファンドが大株主に名を連ねています。
この状況から鑑みても、日本のテレビ各局がすっかり米国系資本の影響下に置かれていることが分かります。
投資に関してあまり知らない方は、たかが2割か、3割じゃない?と思うかもしれません。
しかしながら、この数値は公表されている範疇です。
実際は個人株主の中には、外国の方が日本人名義で購入していることも多いと言われています。
株主は経営意思決定において様々な場面で大きな影響を及ぼします。
財務面や会社の方針、役員の選任・解任に関する事項も当てはまります。
特に大きいのが、人事権。
役員の選任・解任の権限は、同じ思想や考え方の人員を会社意思決定の重要人物に交代させることも可能です。
会社組織は、社長や役員の意向に沿って経営方針が決定されます。
テレビ局の場合、例えば、社長や役員が各現場役職者の人事権も持っています。
現場の役職者に、社長や役員の意向に沿う人事配置も可能となります。
その現場の役職者が、新たな番組つくりや、番組構成、コメンテーターやタレント等の意思決定に大きな影響が及びます。
例えば、現政権を批判する番組は作れなくなったり、反米コメントが出ないように忖度する番組つくりなどに反映されていきます。
そういえば、昨今、率直な意見を言えるタレントが番組に出なくなってきました。
テレビだけではありません。
ラジオや新聞、各種雑誌においても「忖度する」内容が多くなっているような気がします。
まるで、マイルドなメディア規制が敷かれているのでは?と感じてしまいます。
情報感度の高い方は、少し気づいているのではないでしょうか。
もしかしたら、私たちの気が付かないように、ゆっくりと、そして着実に、日本のメディアは操作されてきているのかもしれません。
そういえば、昔読んだ本に、戦時中、戦勝国はまず最初にテレビ局等のメディアを占拠するという話を読んだことを思い出しました。
それほど、テレビ局、そしてマスコミには、その国民にとって大きな影響があるプラットフォームなのかもしれません。
テレビを見ない若年層にとっては「テレビ局が乗っ取られても関係ない」という方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、日本の人口は今だ地方の中高年の比率が高いことは間違いありません。
地方の中高年の方々の多くが、いまだ各種情報をテレビに頼っているとするならば、やはり、大きな視点で鑑みても、日本全体としての意思決定はマスメディアの影響は大きいと言わざるを得ないのではないでしょうか。
昨今、ネットインフラは、GoogleやYouTube、Facebookなど米国企業が完膚なきまでに日本のネット業界を席巻しています。
私たちは、テレビやネット情報以外にも、紙媒体や書籍、友人などのリアル人間関係等の考え方も大事にし、広い視点で自分なりの考え方を大切にする必要がある時代と言えるのではないでしょうか。
(参考)フジ比率3割…民放ニュースは海外に乗っ取られているのか
日刊ゲンダイ(2015/11)
「やたらと米国ベッタリ報道が目立つ。
日テレは上位大株主の9位(2.2%)と10位(2.1%)に、フジは7位(3.01%)と10位(1.45%)に米国系の投資ファンドが名を連ねている。
すっかり外資の影響下に置かれている。」
■フジ比率3割…民放ニュースは海外に乗っ取られているのか(日刊ゲンダイ2015)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168954
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