【アベノミクス史上空前の失敗!?】異次元緩和・円安・各種値上げの悪行だけではない、まさかの「日銀破綻」「紙くず」リスク!~アベトモ日銀黒田は売国だったのか?~
■ついにギブアップ…黒田総裁がアベノミクスの失敗“認めた”
日刊ゲンダイ:2016/02/24
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バズーカはやっぱり空砲だった――。
日銀の黒田東彦総裁がついに“ギブアップ宣言”だ。
23日の衆院財務金融委員会に出席した黒田総裁は、マネタリーベース(資金供給量)の増加と物価上昇率の相関関係についてあらためて問われた際、「マネタリーベースそのもので直ちに物価、あるいは予想物価上昇率が上がっていくということではない」と言い放ったのだ。
「(総裁に)就任して間もなく3年。そろそろ客観的な検証をした方がいい。マネタリーベースを増やすと期待インフレ率が上がるというのが異次元緩和の一つの大きな前提、根拠になる考え方だったと思うが、今もなおそう信じているのか」
仰天答弁が飛び出したのは、民主党の玉木雄一郎議員が黒田総裁にこう問いただした時だ。
2013年4月から始まった「異次元金融緩和」(黒田バズーカ)は、マネタリーベースを2年間で倍増させ、前年比2%の物価上昇率を実現させる――というものだ。
黒田総裁は当時の会見で、マネタリーベースを倍増させる理由を問われると、〈2年で2%の物価上昇目標を達成するのは容易ではない。
これまでのように小出しにするやり方では達成できない。
ここまでやれば達成が可能になるという額〉と断言。
〈マネタリーベースは端的にいうと日銀の通貨。最も分かりやすく適切だ〉と威張っていた。
同じ時期に都内で開いた講演会でも2%の物価上昇目標に触れて、〈この約束を裏打ちする手段として量・質両面の金融緩和を行う。
具体的には金融市場調節の操作目標を『金利』からマネタリーベースという『量』に変更した〉と強調していた。
・異次元緩和の理論の支柱が折れた
14年11月に日銀が資金供給量を年間60兆~70兆円から約80兆円に増やす追加緩和を決めた際も、黒田総裁は〈2%の物価上昇目標の早期実現を確かなものにする〉と強弁。
それが一転して「マネタリーベースと物価上昇に相関関係はない」と認めたのだから、のけ反ってしまう。玉木議員があらためてこう言う。
「黒田総裁の発言には本当に驚きました。異次元緩和の理論の根幹、支柱がポキンと折れたのですから。つまり、それだけ行き詰まっているという表れなのでしょう」
黒田総裁が白旗を揚げるのも当然だ。マネタリーベースは12年末の138兆円から昨年末は365兆円と2.6倍に膨らんだものの、15年平均の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は2%目標には程遠い前年比0.5%増。誰が見ても「黒田バズーカ」は失敗だ。
さすがに「相関関係がある」とは言えないだろうが、シレッと手のひら返しの発言が許されるのか。
「トリクルダウンは起きない」(竹中平蔵・慶大教授)と同様、アベノミクスの旗振り役は“泥舟”からの逃げ足だけは速い。
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ついにギブアップ…黒田総裁がアベノミクスの失敗“認めた”
日刊ゲンダイ:2016/02/24
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/175955
■アベノミクスに無反省 円安による物価高の元凶・黒田総裁
福岡の経済メディア NetIB-News 2022年10月14日
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113日に円相場が一時1ドル147円台後半となり、約32年ぶりの円安水準に下落した。
しかし、安倍晋三元首相とともにアベノミクス(異次元金融緩和などが柱)を進めた黒田東彦日銀総裁が反省や謝罪をする気配はまったくない。
行き過ぎた円安で輸入物価高を招き、国民生活が苦境に陥ってもアベノミクスを肯定的に評価している。
9月22日の会見で自国通貨の価値を半減させたことについて質問したが、黒田総裁は次のように反論した。
──安倍総理とともにアベノミクス、異次元緩和を進めた結果、10年経つと、(ドルに対する)円の価値は半減して行き過ぎた円安で輸入物価高、国民生活は苦しくなっている。
(異次元緩和が柱のアベノミクスは)明らかな失敗ではないかと思うのですが、その認識はあるのでしょうか。
黒田総裁 ありません。
──(円安で)これだけ国民生活が苦しんでいるのにまったく責任を感じていないのか。
過去に、古今東西、自国の通貨(価値)を半減させて評価されるケースはあるのか。
黒田総裁 半減させていませんし、何回も申し上げますが、2013年以降の金融緩和の下で政府の政策とも相まってデフレでない状況をつくり出し、かつ実質的な成長も1%台前半のレベルに到達し、雇用を非常に大きく拡大し、雇用者所得も伸びたということであります。
ただ先ほど来、申し上げている通り、賃金・物価は1%未満で止まっていたということであります。
ですから、そのなかでさまざまなことがあったのは事実であり、2%が安定的・持続的に達成できていないことは残念でありますけれども、ご指摘のような問題があるとは思っていません。
──国民がこれだけ物価高に苦しんでいるのにまったく責任を感じていないと。アベノミクス、異次元金融緩和を見直すつもりはない考え方なのか。
黒田総裁 発言の主旨は事実に基づいていない話で、何回も申し上るが、デフレのない状況をつくり出し、成長と雇用を回復させた実績はあったと思うが、今の時点の物価上昇は相当部分が国際的な商品価格の上昇によっているわけで、我が国は2%台後半の上昇になっているが、欧米を見れば、8%から10%の物価上昇になっているわけだ。
そうした状況をよく考えて判断してほしいと思う。
──自国通貨の価値は民主党政権時代の70円台から140円台へと半減しているのではないが・・・。
それは事実ではないか。
黒田総裁 無言(質疑応答終了)
黒田総裁は「発言の主旨は事実に基づいていない」と反論したが、民主党政権時代に1ドル70円台にもなった円相場が140円台に下落したのであり、円の価値がほぼ半減したのは紛れもない事実なのだ。
12年12月の第二次安倍政権誕生当時からアベノミクス批判をしていたエコノミストの藻谷浩介氏は、「安倍氏の政治と経済運営 “まつりごと”酔ったツケ」と銘打った10月9日の毎日新聞で、安倍元首相が13年に始めた「異次元金融緩和」を「大失敗政策」と一刀両断にした。
「世界は日本経済をドル換算で見ている」と指摘したうえで、日本の名目GDPがドル換算で史上最高だったのは野田佳彦氏が首相だった12年(6.3兆ドル)に対して、第二次安倍政権時代の19年には5.1兆ドルと2割近くも減ったことに注目。
「異次元金融緩和が、円安誘導で日本経済の価値を大きく下げた大失敗政策であった」と結論づけたのだ。
そして藻谷氏はこう続けた。
「経済情勢の悪化に対しては、まだしもいろいろな方策を模索可能である。それよりも恐ろしいのは、無意味な円安を招いた責任、祭りに酔っていた者たちの責任が、自覚されないままになることだ。そんな日本であれば、これからもまた、誰かを担ぐ“まつりごと”に酔った末の過ちが、繰り返されてしまうだろう」。
7月8日の「『アベノミクス』のメリットばかり強調の安倍元首相」で紹介した通り、安倍元首相も黒田総裁と同様、円安を招いた責任に無自覚だった。
亡くなる3日前の宮城選挙区での応援演説で、「円安はチャンスなのです。100円が135円になっていれば、(外国人観光客が)日本に35%引きで行けるようになる。日本に行けば今までよりも35%引きになるわけです」とアベノミクスのメリットを強調。
35%も輸入物価高になる日本国民の弊害(デメリット)を軽んじる自己陶酔型演説をしていたのだ。
異次元金融緩和は大失敗政策だったと認めずに反省も謝罪もしないのは、安倍元首相も黒田総裁も瓜二つ。
アベ政治を神格化することにつながる国葬の危うさはここにある。
自国通貨価値を半減させた大失敗政策の責任追及がなされないまま、まるで成功した経済政策であるかのように捉えられて継承されてしまうことだ。
亡くなってもなお安倍首相は背後霊のようにして岸田首相を呪縛、アベノミクスからの転換を阻害しているというわけだ。
しかし異次元金融緩和を見直さなければ、日米金利差から円安が今後も進んでいき、さらなる輸入物価高を招く恐れは十分にある。
岸田首相や黒田総裁がアベノミクス見直しをするのか否かが注目される。【ジャーナリスト 横田 一】
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アベノミクスに無反省 円安による物価高の元凶・黒田総裁
福岡の経済メディア NetIB-News 2022年10月14日
https://www.data-max.co.jp/article/49889
■日本円の価値は半減する?黒田日銀総裁の「利上げ放棄」任期満了待ち作戦で“トルコリラ”の二の舞も=今市太郎
まぐまぐニュース 2022年1月22日
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・「2%物価目標」は達成されない?
先週末、ロイターが日銀の利上げ議論観測記事を出してから、海外の投機筋が驚くほどそれに乗ってドル円を売りあがる状況となりました。
そのため、先日の日銀政策決定会合で黒田総裁は利上げ議論を完全否定。
ドル円が上昇し、外国人ショーターはことごとく焼き消されるという、かなり悲惨な相場展開となりました。
黒田総裁は、現状では例の「2%物価目標」が即達成される見込みはまったくないことを強調していますが、岸田首相は、政府と日本銀行の共同声明について衆院本会議で問われ、「日銀には2%物価目標の実現に向けて努力することを期待している」などと能天気な発言を繰り出しています。
FXでトレードして利益を出す分には、ドル円が上昇しても下落しても、それについていけば応分の利益が出るわけですから、本邦にインフレが来ようがスタグフレーションが来ようが、トレードには支障ありません。
しかし、本来インフレファイターとして機能すべき日銀が、金融抑圧と財政ファイナンスという裏ミッションをコンプリートするためだけにインフレ状況を一切視野に入れないというのも、相当に問題な中央銀行の姿勢に見えてくるところです。
・昨年末のトルコ中銀の破滅的政策決定を反面教師とすべきだが…
昨年、我々は為替市場でトルコ中銀の利下げ政策決定から、自国通貨であるトルコリラの価値がいきなり半減するという、前代未聞の事態に直面することとなりました。
これはトルコ中銀というよりは、その背後にいるエルドアン大統領の強い思し召しから起きたもので、年率36%という凄まじい物価上昇の最中に政策金利を逆に下げれば、いったいどういう事態が国を襲うのかということを、はからずも目の当たりにすることとなってしまったわけです。
トルコリラはものの半日もしないうちに、とうとう対ドル、対円で半減するという猛烈な価値の下落に陥り、株式市場からも債券市場からも、多くの資金が安全資産へ逃避する場面に出くわしました。
・黒田日銀総裁は日本版エルドアン?
まあ、日銀の対応はそこまでひどい話ではありませんし、今さら利下げするなどということは、今後の政策の選択肢に出てこないのは明白でしょう。
しかし、インフレが到来しても利上げは一切考えずに、現状維持で出口も考えずに押し通すとなれば、箇条書きにすれば日銀もトルコ中銀と大して変わらないことが見えてきます。
下手をすれば、日銀黒田こそ日本のエルドアンであると揶揄される時間が到来することも、十分に考えられる状況です。
・黒田さんが任期満了で逃げ切っても、残されたこの国はひどい目に…
長く金融市場に関わってきた人たちは、FRBをはじめとする中央銀行が政権とは独立した中立的政策判断を実行できる機関であると、妙に神格化して評価しがちです。
しかし、ここ数年のFRBやECBの動き、なにより政権とすでに合体しているかのように見える日銀などは、今後インフレや、さらにそれが悪化したスタグフレーションに直面することで、大きく政策判断を間違え、この国を奈落の底に突き落とすリスクがあることを、意識しなくてはならないようです。
黒田総裁は、すでに回顧録を執筆中と言われています。
とにかく23年3月の任期終了まで利上げを避けて逃げ切ることを考えているようですが、そう都合のいいように行くのかどうか。
見ものになってきています。
・日経平均の「下駄履き」部分が剥がれ落ちる?
なにより黒田氏が退任しても、日本経済と社会は延々と続くことは間違いのない事実。
緩和終了で国債も買い入れられず、国債費が激増、人工値付け相場で恐らく5,000円から7,000円近く下駄を履いた日経平均が、その下駄ばき部分を剥落させるようなことになれば、アベノミクスなどと名づけられた政策も、結局なんの意味もなかったことで、その役割を終焉させることになりそうです。
新しい資本主義とは、こうした日銀の政策崩壊の後始末のことにならないことを祈りたい気分です。
深く考えずにテクニカルだけで上だ下だとトレードしていれば気楽なものですが、FXから市場と経済、社会を俯瞰して見ていますと、この国が空恐ろしいところに辛うじて佇んでいることがわかり、背筋が寒くなる日々が続きます。
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日本円の価値は半減する?黒田日銀総裁の「利上げ放棄」任期満了待ち作戦で“トルコリラ”の二の舞も=今市太郎
まぐまぐニュース 2022年1月22日
https://www.mag2.com/p/money/1150418
■異次元緩和で深まる国民の痛み、黒田日銀総裁の「罪と罰」=浜矩子
浜矩子氏・同志社大学大学院ビジネス研究科教授、エコノミスト
週刊エコノミストオンライン(毎日新聞) 2022年6月9日
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・毀損する「円」
自国通貨安を意図的に誘導して繁栄した国はない。
黒田東彦総裁率いる日本銀行が2013年4月に始めた「異次元緩和」(正式名称は「量的・質的金融緩和」)に対する天罰がいま日本経済を揺るがしている。
それは、単なる政策の失敗にとどまらない「政策の犯罪」と呼ぶべき所為である。
国民は今、その当然の帰結を目の当たりにしている。
その痛みはこれから増していくに違いない。
・“脱法的”な手法
犯罪とはただの比喩ではない。
「罪その一」。
中央銀行にとって禁じ手の財政ファイナンスに乗り出したことだ。
歴史をひもとけば、通貨価値を損なう政策が悲劇をもたらした事例は枚挙にいとまがない。
例えば、18世紀前半のフランスで経済崩壊をもたらした「ミシシッピ会社事件」。
王立銀行が事業実態のない会社(ミシシッピ会社)の株式を発行し、虚偽の情報を流して株価を高騰させて、国民が株を購入した資金は国債償還に充てられた。
その後、事業の中身のなさが知れ渡り、株式も通貨フランも無価値になった。
第一次大戦の敗戦国ドイツが1920年代に経験したハイパーインフレは、巨額の賠償金の財源を捻出するために、当時の中央銀行(ライヒスバンク)が短期国債を引き受けることで発生した。
通貨暴落がドイツ国民に屈辱をもたらし、ナチス台頭の温床になった。
旧大日本帝国は、日中戦争・アジア太平洋戦争の戦費を国債で賄い、その大半を日銀が引き受け、戦争継続の「打ち出の小槌(こづち)」となり、戦後の急激なインフレと預金封鎖を招いた。
中央銀行による財政ファイナンス、すなわち中央銀行が政府の借金(国債)の直接の引き受け手になることは、歴史の教訓を経て厳格な封印を求められてきたのだ。
黒田氏は、13年3月の就任以降、従来とは桁違いの国債大量購入を宣言。
国会や記者会見などで、「これは財政ファイナンスではないか」という質問に対して、それを繰り返し否定してきた。
しかし、黒田体制以降、日銀の国債保有残高は急増(図1)。政府と日銀の財政は事実上一体化している。
財政法第5条は財政ファイナンスを禁じている。
形式上は、異次元緩和の下でも日銀は国債を市場で買っているのであって、政府から直接、国債を引き受けているわけではなく、あからさまな法律違反を犯しているとはいえない。
だが、発売直後の国債を電光石火で買いまくることは、ギリギリで法律の枠内にとどまる“脱法的”な手法にほかならない。
多くの金融政策の専門家が、日銀はすでに財政ファイナンスに手を染めていると指摘しながらも、黒田氏は自らの政策が財政ファイナンスであることを否定しなければならない。
「罪その二」。
歯止めを意識することのない自国通貨安の追求である。
自国通貨安の追求については、黒田氏は、もう少し正直だ。
彼は一貫して「円安は日本経済にとってプラス」だと言い続けている。
円安に関しては、黒田氏は、それが「日本経済にとってプラス」であることをそれなりに信じているようだ。
そうだとすれば、時代錯誤である。
日本経済はその姿が大きく変貌しているからだ。
かつての日本経済は、確かに円安頼みの輸出主導型経済だった。
戦後、71年まで22年間続いた1ドル=360円の固定為替相場時代に、日本経済はこの為替レートの恩恵を享受した。
たった1ドルで日本製の高品位なブラウス(ワンダラー・ブラウス)が買える。
これが米国の消費者を魅了し、同国の繊維メーカーを震え上がらせた。
その後も、何かにつけて円安は日本経済にとって強力な頼みの綱だとみなされ続けた。
85年9月にG5(先進5カ国)が、ニューヨークのプラザホテルで合意(プラザ合意)を交わした時、円高進行の容認を求められた日本は恐怖におののいた。
円高不況の回避が至上命令となる中で、政府・日銀は金融の大緩和に乗り出した。
その帰結がバブル経済と崩壊による「失われた10年」だった。
プラザ合意の時点で、日本経済の変貌は既に始まっていた。
その延長上にある今日の日本経済は、輸出大国ならぬ輸入大国だ(図2)。
産業構造が第1次、第2次、第3次と進展し成熟度が増していく大きな経済においては当然の流れだ。
生産、生活両面で多様な輸入品に依存している。
製造業が海外に移転し、日本企業の海外拠点からの部材調達も、日本の輸入規模を押し上げる。
黒田氏の頭の中は、まだ日本において輸入品が高額で贅沢な「舶来品」だった時代にとどまっているのだろうか。
・統制経済への道
「二つの罪」に対する報いは、「二つの痛み」として、この先、日本の国民を襲うことになると考えられる。
一つが生活苦だ。
次に統制経済化である。
生活苦は既に始まっている。
ガソリンや食材の値段がどんどん上がり始めた。
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を被った勤労者に対して、円安がもたらす生活費の上昇が新たな苦渋となって襲い掛かっている。
この状態を目の当たりにして、黒田氏は、なおも「円安は日本経済にプラス」と言い続けるのか。
ここに来て、若干、言い方を調整してはいるが、現下の円安進行に対して決して警戒感を示すにはいたっていない。
統制経済化も兆候が表れ始めている。
ガソリン・灯油価格の上昇抑制のための補助金支給である。
これを出発点に、さまざまな商品が価格統制の対象となるかもしれない。
行き着く先は配給制か。
それにも増して怖いのが、筆者が「アホノミクスの大将」と呼ぶ安倍晋三元首相のトンデモ発言だ。
5月9日、大分市での講演会で「日銀は政府の子会社」だと彼は言った。
この種の発言は今に始まったことではない。
だが、ここまで大っぴらにこの主張を披露する態度は、いよいよ箍(たが)が外れたような様子で恐ろしい。
自国民を苦しめる自国通貨安を「プラス」とし、首相経験者が中央銀行を政府の子会社と述べてはばからない国。
そんな日本とその通貨は、世界から見放されるに違いない。
(浜矩子・同志社大学大学院ビジネス研究科教授)
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異次元緩和で深まる国民の痛み、黒田日銀総裁の「罪と罰」=浜矩子
浜矩子氏・同志社大学大学院ビジネス研究科教授、エコノミスト
週刊エコノミストオンライン(毎日新聞) 2022年6月9日
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220621/se1/00m/020/022000c
■「1ドル500円、そしていずれハイパーインフレがやってくる」伝説のディーラー藤巻健史氏の警鐘
経常収支悪化、マイナス金利、米の量的引き締めが出そろう「悪夢」が近づく
論座(朝日新聞)2022年05月19日 原真人
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「思い切った金融緩和で物価を上げれば、日本経済はデフレから脱却して高成長を実現できる」――。
安倍晋三首相がそう言ってリフレ政策を掲げたとき、その意を受け、「黒田バズーカ」と呼ばれる異次元の金融緩和策をぶち上げたのが黒田東彦・日本銀行総裁だった。
あれから9年、資源高が原因とはいえ、政府・日銀が目標としてきた2%インフレがようやく実現しようとしている。
それなのに、世論は急速に進む円安と輸入インフレをまったく歓迎していない。
政府はむしろ世論の反発におびえ、物価高対策に巨額の予算を投じる。
しかし、ひとり日銀はそんな動きに目もくれず、異次元緩和を続ける姿勢を崩さない。
数年前まで、経済界やマーケットから称賛され、少なからぬ国民からも支持されたアベノミクス。
あれは日本経済を活気づける特効薬だったか、あるいは一時の覚醒を得るためだけのモルヒネだったか。
9年たって見えてきた実像について、関係者や経済専門家たちに改めて問うてみたい。
アベノミクスとは何だったのか、と。
まずは、経済評論家の藤巻健史さんに聞いた。
かつて米モルガン銀行東京支店長の時代に「伝説のディーラー」と呼ばれ、参院議員を務めていた際には、安倍政権や黒田日銀に異次元緩和の危うさを問い続けた人である。
・1ドル=400~500円の円安もありうる
――1ドル=130円超と20年ぶりの円安水準となりました。
外国為替市場で急激な円安ドル高となっていますが、なぜこのような動きが出ているのですか。
「ロシアによるウクライナ侵攻とか、新型コロナの感染拡大とかが市場を攪乱していると誤解している人も多いが、基本的には、いまの金融市場の混乱は長らく世界中で異常な金融緩和が続けられ、市場でお金がジャブジャブになっていることがもたらしたものです」
――どういうことですか。
「米国の中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)はいま超金融緩和をやめて出口政策に向かっており、金融引き締めを急ごうとしています。しかし本当はもっとずっと早く着手しなければいけなかったのです。FRBは、1980年代後半の日本のバブル経済をもっと研究しておくべきでした。それができていなかったので、今回、金融引き締めがずいぶん遅れてしまったのです」
――日本のバブルの研究しておけば、FRBの対応は違ったものになったというのですか。
「日本では85~89年に土地や株などの資産価格が急騰しました。その資産効果がものすごい狂乱経済をもたらしました。当時の日銀の澄田智総裁は後に『消費者物価ばかり見ていて、不動産価格などを見ていなかった』と反省しています。それこそ今の米国が教訓とすべきことです。米株価はいまも史上最高値圏にあります。いわば投資家全員がもうかっている状態です。そんなときの資産効果はものすごいものがあります。たとえば、バブル期の日本では、飛ぶように売れた高級車の名にあやかって『シーマ現象』と呼ばれる経済状態になりました。経済はものすごく回転していたのに、なぜか消費者物価は安定していたので金融引き締めが遅れたのです」
――バブル経済時の日本の消費者物価はどうして安定していたのでしょうか。
「毎年30~40円幅の円高ドル安が起きていたからです。それが輸入物価のデフレ要因となり、インフレ圧力と相殺しあったのです。しかし、いまの米国ではそれと比べるとドル相場がずっと安定しているので、当時の日本以上にインフレ圧力が強いはずです。しかも世界的な金融緩和、つまり中央銀行によるおカネの刷りすぎで資産効果がものすごいことになっている。株が市場最高値で、地価も上がっている。そこにコロナ・ショックとウクライナ・ショックによる供給制約が発生したことが相まって、世界経済に強いインフレ圧力が加わっているのです」
――そのなかで急激な円安が進んでいるのはどうしてですか。
「いまの円安は3つの要因から起きています。第一に、経常収支の動き。貿易赤字が膨らみ、経常黒字額が大幅に減ってきています。第二に、日米金利差。米国で急激な利上げが始まり、マイナス金利にとどまったままの日本との間で金利差が広がっています。どちらも円安ドル高要因ですが、この二つがこれほどそろって起きたことはなく、初めてのことです。こんなにわかりやすいマーケット状況はありません。米国では史上最大の金融緩和と、40年ぶりのインフレが同時に進んでいます。そんなものが本来両立するわけがありません。インフレが最大の問題になりつつあることもあり、金融引き締めはかなり進むでしょう。一方、日銀は異次元緩和を続ける姿勢を崩さない。必然的に円安が進むしかないと投資家は自信をもって円売りドル買いをするでしょう。基本的に今の円安はこの2大要因で進んでいます」
「そして、もう一つ大きいのは米国の金融政策で6月から量的引き締めが始まることです。テーパリング(量的緩和の縮小)を昨年11月から始めているので、たいして違ったことが起きないと勘違いしている人が多いが、まったくレベルが違います。テーパリングというのは、ゆるやかだけどまだ山を登っている状態です。しかし量的引き締めというのは、山を下ることです。ぜんぜん景色が違う。この3つで円安が進んでいるので、僕はものすごい円安になってしまうのではないかと思っています」
――この円安はどこまでいくと思いますか。
「僕はかなり行くと思っています。1ドルが400円、500円になってもおかしくない。1000円になったら日銀はもうつぶれてしまっているでしょうね。日銀が債務超過になったら紙幣は紙切れ、石ころと同じです。そうなれば1ドル=1兆円でもおかしくない。天文学的数字になると思う。インフレというのはモノとおカネの需給関係で起きるものですが、ハイパーインフレというのはそれと異なり、中央銀行の信用失墜で起きるものです。インフレとハイパーインフレは経済的な意味がまったく違う。そして中央銀行の信用失墜の最たるものが債務超過です」
・日銀が債務超過になるのが一番怖い
――どうも日銀は「債務超過になってもそんなひどい事態にはならない」と考えているようです。藤巻さんは議員時代、日銀の債務超過の可能性について黒田総裁を追及していましたね。
「黒田総裁は『一時的にはそうなるかもしれないが……』と最後は嫌々答えていました」
――先日、ご長男の藤巻健太・衆院議員(維新)がこの問題を引き継いで、国会で黒田総裁に質問していましたね。
「黒田総裁はまた『一時的にはなるかもしれない』と答えていました。そして『日銀は通貨発行益があるから大丈夫』と言っていましたが、冗談じゃない。日銀にはこれから通貨発行益どころか、経常的な通貨発行損が出るはずです」
「中央銀行が債務超過になっても大丈夫なのは三つのケースだけです。1番目は債務超過が一時的である場合。2番目は金融システム救済のためであり、中央銀行自身のオペレーションがまともなこと。3番目は税金で中銀に資本投入ができる場合です。日銀は残念ながら一つも当てはまりません。ちなみに政府の資本投入を前提に政策的に日銀財務を赤字にしてしまうのは、いわば予算行為です。それを前提に赤字になってもいいという政策はおかしい。予算行為というのは国会の承認でおこなうわけで、それを黒田総裁ら日銀の政策決定会合メンバー9人だけで決めるのはおかしい」
――債務超過になった中央銀行も過去にはありますが。
「スイス国立銀行(SNB)が債務超過になっても大丈夫だった例としてあげられます。ただ、SNBの場合は、2009年以降に発生した欧州債務危機のとき、通貨スイスフランがユーロに対し強くなりすぎて、ユーロ圏からの逃避マネーが流入しやすくなっていたのに対する防衛という意味がありました。このためSNBはスイスフランを売って、ユーロ債を買っていたのです。しかしスイスフラン買いの圧力に抗しきれず、2015年に無制限介入による相場の上限防衛を放棄。スイスフランは急騰しました。抱え込んでいた大量のユーロ建て資産に巨額の為替差損が出ることになり、SNBは債務超過状態に陥りました」
「ただこのケースはスイスフランの信認が強すぎるという問題なので、スイスフランを発行するSNBが債務超過を解消することは難しくはありません。債務超過が一時的だとマーケットも認識していました。しかし日銀の場合は、円の信認が弱いなかでの債務超過となります。解消はできず、どんどん悪くなっていくしかありません」
――日銀が債務超過になったら、何が起きますか。
「海外の金融機関が日銀の当座預金を閉じて、日本市場から引き揚げるでしょう。そのことの重大さがあまり理解されていないようですが、日銀の当座預金口座がなければ、日本市場では銀行の仕事ができません。すべての銀行間取引に必要な口座です。約束手形だって資金の動きは日銀当座預金を通じてのやりとりです。全部の金融取引が日銀当座預金を経由するわけです。とくに重要なのは為替取引です。邦銀Aが米銀Bからドルを買うときには、Bは米連銀にあるみずからの当座預金から邦銀Aの口座へドルを移す代わりに、日銀にあるAの口座からBの口座に円を移してもらいます」
「昔、私は務めていた三井信託銀行を辞め、米モルガン銀行に移りました。そこで一番驚いたのは、『政府も中央銀行ももしかするとつぶれるかもしれない』という前提で取引枠が設けられていたことです。邦銀では取引相手がG7(先進主要7カ国)の国だったら、国債取引でも中央銀行取引でも、取引金額に制限がなく青天井でした。しかしJPモルガンでは、この国とはここまでしか取引しちゃいけない、という制限がありました。だから日銀が債務超過になったら、外国銀行は日銀との取引枠を減らしてくると思います。邦銀はそんなことはやらないでしょうが、日銀が債務超過になったら外銀は日銀の当座預金口座を閉鎖するはずです。株主の監視の目が厳しい米系金融機関は特に厳格にやるでしょう」
「そうなったら日本企業はドルを買う手段がなくなります。日本で外国為替取引ができなくなってしまうことだって十分ありえるので、日本経済は干上がってしまいます。外資企業はみな撤退してしまうでしょう。国債や株式は投げ売り状態になります」
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「1ドル500円、そしていずれハイパーインフレがやってくる」伝説のディーラー藤巻健史氏の警鐘
経常収支悪化、マイナス金利、米の量的引き締めが出そろう「悪夢」が近づく
論座(朝日新聞)2022年05月19日 原真人
https://webronza.asahi.com/business/articles/2022051600007.html
■史上空前の失敗!? 賃下げ政策アベノミクスになぜ人々はだまされているのか
GDPかさ上げの「ソノタノミクス」で隠された現実
imidas(集英社)2019/05/10 明石順平(弁護士)
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安倍政権の一番の目玉である経済政策「アベノミクス」。
政府は「戦後最長の好景気」とうたうが、景気回復を実感できない人も多いのでは?
なぜ政府が発表する「成果」と人々の生活の「実感」がずれるのか。
著書『アベノミクスによろしく』(インターナショナル新書)などで、安倍政権の経済政策のカラクリを読み解いてきた弁護士の明石順平さんに聞いた。
・アベノミクスとは何だったのか
──「アベノミクス」という言葉は多くの人が知っています。
しかし、実際にどんな成果を上げているのかを理解している人は少ないのではないでしょうか。
明石 ほとんどの人が知らないと思いますね。
アベノミクスは「(1)大胆な金融政策」「(2)機動的な財政政策」「(3)民間投資を喚起する成長戦略」という「三本の矢」を柱とする経済政策と言われています。
しかし、事実上は「大胆な金融政策」に尽きると言っていいでしょう。
──大胆な金融政策とは、どういうものでしょうか?
明石 日銀が民間銀行等から国債を「爆買い」して、通貨を大量に供給することです。
今は少し落ち着いていますが、ピーク時には借換債等を含めた総発行額の約7割を日銀が買っていました。
──そんなことをして大丈夫なのでしょうか。
明石 円の信用を保つため、日銀が国債を直接引き受けることは財政法5条で禁止されています。
しかし、今の日銀は、いったん民間金融機関に国債を買わせて、すぐさまそれを買い上げる、という手法を採っています。
最終的に日銀がお金を出すという点では直接引き受けと同じですから、「脱法借金」と呼ぶべきです。
しかし、今、この脱法借金をやめると国債が暴落して金利が跳ね上がり、円も暴落するから、もうやめられません。
だから続けるしかないのですが、これで円の信用を維持できるとは思えません。
また、日銀や年金といった公的資金を使って、無理やり株価や不動産価格を上げようとしています。
──なぜ、そんなことをするのでしょうか。
明石 当初はこの「異次元の金融緩和」により、銀行の貸し出しも増え、物価が上がって消費も伸びると言われてきました。
しかし、実際には二つとも失敗して、消費は格段に落ちました。
アベノミクスは史上空前の大失敗です。
──しかし、物価は上昇していますよね。
明石 日銀の目標は「前年比2%の物価上昇」でした。2012年と2018年を比較すると、物価は6.6%上がっています。
そのうちの2%は消費税増税の影響(日銀の試算)で、4.6%は円安による影響が最も大きいでしょう。
異次元の金融緩和前は1ドル=約80円程度でしたが、ピーク時で1ドル=約120円程度になりました。
これは通貨の価値が3分の2に落ちたのと同じです。
2015年に原油価格の急落があって円安による物価上昇をある程度相殺してくれましたが、2017年頃からまた原油価格が上がり始めたので、相殺効果が薄れ、物価が上がり始めました。
一方、名目賃金の推移を見ると、アベノミクス前までずっと下げ基調で、それ以降はほぼ横ばいです。
そんな状況にあるのに、1年間で2%も物価を上げたら消費が伸びるわけがありません。
アベノミクスを簡単に言えば「賃下げ政策」で、その結果、「日本は貧乏になりました」ということです。
──そんな政策がなぜ支持されるのでしょう。
明石 自民党を支持する経団連の主要企業は輸出大企業です。
円が安くなれば、彼らは為替差益で儲かります。
1ドル=約80円から1ドル=約120円になれば、売り上げが1.5倍になって大儲けです。
また、グローバルで見たときに、日本国内の労働者の賃金を下げることができます。
輸出大企業は懐が潤い、大多数の国民は貧乏になる。
これがアベノミクスです。
だから、消費の落ち方がひどいんです。
──どれくらい落ちているのでしょうか。
明石 2014年から2016年にかけては、GDPの約6割を占める実質民間最終消費支出が3年連続で落ちるという戦後初の現象が起きています。
2017年には少し回復しましたが、それでも2013年を下回っています。
4年前を下回るのも戦後初の現象です。戦後最悪の消費停滞が起きています。
その停滞も、実はもっとひどい可能性があります。
2016年12月にGDPの計算方法が改定され、消費の部分を大きく「かさ上げ」しているからです。
特に2015年は、8兆円以上「かさ上げ」しています。
これをしていなければもっと悲惨な結果になっていたでしょう。
・ソノタノミクスとは
──アベノミクスは「戦後最長の景気拡大」「GDPも伸びた」と説明されてきました。
明石さんの話を聞くと、全く違う気がします。
明石 これには明確な理由があります。
GDPの計算方法が改定された影響でGDPが異常に「かさ上げ」され、アベノミクスの失敗が覆い隠されているんです。
──計算方法の改定で、どんな変化があったんでしょうか。
明石 算定方法改定前は、名目GDPのピークだった1997年度(521.3兆円)と2015年度(500.6兆円)の間に20兆円ぐらいの差がありました。
それが算定方法改定後は、1997年度の名目GDPは533.1兆円、2015年が532.2兆円になり、ほぼ追いつきました。
アベノミクスが始まった2013年度以降からの「かさ上げ」額が急上昇していることがわかります。
そして2016年と2017年度、めでたく「過去最高を更新した」と言っています。
計算方法の改定で、歴史が大きく変わってしまったわけです。
──計算方法はどう変わったのでしょうか。
明石 計算方法の改定は、表向きには「2008SNA」という国際的な歳出基準への対応ということが強調されました。
これにより、新たに研究開発費等の20兆円がGDPに加算されることになりました。
しかし、もっと重要なのは、どさくさに紛れて国際基準と全然関係のない「その他」という部分でかさ上げがされたことです。
改定前後の差額を大きく二つに分けると、「2008SNAによって生まれた差額」と「その他によって生まれた差額」がありますが、「その他」ではアベノミクス以降のみ平均5.6兆円の「かさ上げ」がされています。
なお、アベノミクス以前については、かさ上げどころかかさ「下げ」されており、特に1990年代は平均してマイナス3.8兆円もかさ下げされています。
──「その他」とは何なのでしょうか。
明石 「その他」は計算方法改定から1年間、詳細な内訳表すら公表されませんでした。
本来なら「何で分析してないの?」という話ですよね?
2017年2月に私がブログに書いたときには話題にもなりませんでしたが、2017年12月24日にBS-TBSの「週刊報道LIFE」がこの問題を取り上げることになり、内閣府がようやく「内訳表“に近いもの”」を急造して出してきました。
──どのようなものだったのでしょうか。
明石 内閣府は「持ち家の帰属家賃」「建設投資」「自動車(総固定資本形成)」「自動車(家計最終消費支出)」「飲食サービス」「商業マージン」を出してきました。
しかし、これらの合計と「その他」の差額は最高で2.7兆円もあります。
だから「内訳表」ではなく、「内訳表“に近いもの”」なんです。
都合のいい項目を後から切り出して調整した可能性もあります。
──明石さんは「その他」でGDPが「かさ上げ」される現象を「ソノタノミクス」と呼んでいますね。
明石 気づいたきっかけは、新旧の差額の内訳表をグラフにして驚いたことでした。
「これは大発見だ。
これを明らかにしたら日本の株価が大暴落するのではないか」と思って、びくびくしながらブログに公開したのに、当時の反応はゼロでした。
──批判もなかったんですか?
明石 何もありません。
完全スルーです。
皆、「そんなこと、国がやるわけないじゃん」という思い込みがあったんでしょう。
でも、森友問題、加計問題が発覚したことで、「あっ、この政権は公文書を改ざんしてまでやるんだ」という認識が世間にできてきた。
最初は誰も信じてくれませんでしたから、ここまで来るのは長い道のりでしたね。
衆議院予算委員会で小川淳也衆議院議員が追及していましたが、第二次安倍政権になって、全部で53件の基幹統計の統計手法が見直されています。
しかも、38件がGDPに影響するものです。
さらに、そのうち10件は統計委員会への申請がなく、政権がトップダウンでやらせた見直しです。
これは、「いい点が取れないから採点基準を変えちゃえ」という発想です。
「身長を伸ばすために身長の計り方を変えます」「靴を履いてもいいことにします」「背伸びしていいです」「つま先立ちもOKです」。
本当にそういう感じのことをやっている。
安倍内閣が成長戦略の一つに「統計改革」を掲げているのも、バカげていると私は思います。
・現実を直視しない日本人
──明石さんは名目賃金伸び率のカラクリについても指摘していました。
明石 賃金については、2018年4月から算出方法を変えています。
一部が違うサンプル同士をそのまま比べて「伸びました」と嘘の数字を公表しているわけです。
賃金が下がれば消費が下がりますから、どっちもごまかそうとしている。
そんないかさまをしても物価の伸びが上回っているので、実質賃金は全然伸びていないんです。
アベノミクスは開始から6年も経つのに、いまだに実質賃金は2012年の民主党時代の数字よりもずっと下です。
食べ物が小さくなったり、値段が上がったりしたと感じるのは、アベノミクスが理由です。
──民主党政権時代の方が、まだ伸びていたんですね。
明石 別に民主党が優れた経済政策をしていたわけではありません。
特に何もしてない。
でも、経済は政府が大きく動いて、すごく急に良くなるものではありません。
賃金のかさ上げもそうですが、「かさ上げ」してもしょぼいのが「ソノタノミクス」の特徴です。
具体的に言うと、例えば2013年から2017年の5年間かけて、名目賃金は1.4%しか伸びていません。
2018年は調査方法を変えるイカサマをしたので、1年で1.4%伸びましたが、物価が1.2%伸びているので、結局実質賃金は0.2%しか伸びておらず、ほぼ横ばいです。
難しく考える必要は何もありません。
賃金と物価の推移だけをグラフにして、消費はこうなりましたと示せばわかる。
アベノミクスの失敗は一つのグラフにまとまります。
──それでも皆がアベノミクスに異を唱えないのはなぜでしょうか。
明石 わかりやすいからでしょうね。
国民は単純なんですよ。
今までの選挙結果を振り返ってみると、小泉純一郎首相が「郵政民営化」と言ったときは、誰も意味をわかっていなかったけれども大勝しました。
「政権交代」を叫んで大勝した民主党がダメになった後は、アベノミクスで大勝している。
全部ワンフレーズで選挙の結果が決まっています。
ワンフレーズポリティクスって、選挙に勝つためには正しいんですよね。
──日本人に、船が沈みかけている自覚はあるんでしょうか。
明石 私は「この船はいったん沈む」と思っていますが、その点に共感している政治家はほとんどいませんね。
──それでもまだ国家として存続しています。
明石 まだだませているということです。
円の信用が続く限りは続きますが、世界に「日本、ダメだな」と思われたら、ドーンって行きますよ。人類史上最悪の恐慌が来るでしょうね。
──ものすごく悲観的な見方をしていますが、衝撃を和らげる方法はあるのでしょうか。
明石 ありません。
財政再建の方法は緊縮と増税です。
「死ぬほど痛い目に遭う」か「死ぬか」の二択という状況です。
でもいくら説明しても理解を得るのは不可能でしょうから、私は財政再建を完全に諦めています。
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史上空前の失敗!? 賃下げ政策アベノミクスになぜ人々はだまされているのか
GDPかさ上げの「ソノタノミクス」で隠された現実
imidas(集英社)2019/05/10 明石順平(弁護士)
https://imidas.jp/jijikaitai/a-40-133-19-05-g764
■アベノミクスの大ウソが露呈。円安で確定した日本の“衰退途上国”入り
まぐまぐニュース 2022.10.19
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円相場の下落に歯止めがかからない。
10月14日には148.42円と、150円台にまで届くかという下落ぶりで、これはバブル最終盤に円、株、債券が入り乱れて投げ売りされバブル崩壊に突き進んで行った1990年8月以来の水準と言う。
もちろん直接のきっかけは、米FBR(連邦準備制度理事会)がインフレ退治のための大幅利上げ路線を貫いていることによる米日金利差の拡大で、円売り・ドル買いの動きが加速していることによる。
しかしそれは世界中で起きていることで、各国とも利上げによる自国通貨防衛に懸命だが、日本はアベノミクスの呪縛でグルグル巻きになり手も足も動かせない有様で、世界通貨戦争の舞台から独り場外に取り残されている格好である。
安倍政治の腐臭に満ちた負の遺産はそこらじゅうにゴロゴロしているけれども、中でも最大の迷惑はアベノミクスという壮大な錯誤によってこの10年間にも一段と国力が衰微し、いまや「衰退途上国」の代表格とまで呼ばれ始めているというのに、岸田文雄首相はあろうことかその安倍に疑似国葬まで施して菊花を捧げてしまった関係上、ますます断固としてこの錯誤を断ち切ることができなくなっている。
岸田は、「新しい資本主義を進めるための総合経済対策」を10月中にまとめるとしているが、アベノミクスの総括さえまともに出来ないあやふやな基礎の上にどんな絵を描いても、国民を納得させ安心に導くことはできないし、ましてや円崩落に神経を尖らせている国際金融界に正しいメッセージを届けることなどできるはずがない。
下手をすれば、英国のトラス新首相が9月に発表した経済対策が減税やエネルギー価格高騰への補助金など口当たりのいい施策の財源を国債増発で賄おうとしたことが反発を呼び、金融市場が混乱、就任後38日しか経っていない財務相を更迭せざるを得なくなった失態に近いことが日本でも起きかねない。
・「円安」はいいことではなかったのか?
アベノミクスでは、「円安」はいいこと――それを打出の小槌としていいことの連鎖が魔法のように湧き上がって日本経済はたちまち元気を取り戻す、とされていたのではなかったか。
円安にすれば、トヨタ自動車を筆頭とする輸出依存の高い大企業の円建てによる見かけ上の利益は途轍もなく大きくなり、それをみて株価は急騰する。
そこへ日銀が異次元金融緩和でマネーをジャブジャブに供給すれば、とりわけ富裕層や機関投資家や大企業の財務担当者は、無金利に近い金をいくらでも借りて株式投機に狂奔するだろうし、それに釣られて浮き浮きした気分になった一般大衆も、もう少し先かと思っていた自家用車の買い替えや家の新築を繰り上げて大型消費ローンを組んだりするだろうと期待された。
円安はまた訪日観光客の呼び込みにはまことに有効で、観光業のみならず飲食業、百貨店や薬局はじめ広く小売業を潤すだろう。
そうした効果は一時的に終わるに決まっているという指摘は、本誌を含め最初からあったけれども、アベノミクス陣営は「いや、それが起爆剤となって、ほんの2年の内にたちまちデフレから脱却してインフレ率2%は達成できるのだ」と言い張った。
しかし、これが意図的な円安誘導による見せかけだけの好況気分の演出にすぎない以上、化けの皮が剥がれるのは当たり前で、そうすると安倍政権は日銀に国債を買わせ株式を保有させて何とかしてこの虚構を維持しようとした。
そのため日銀は自縄自爆に陥ってまともな中央銀行としての機能をほぼ喪失し、その結果として日本の資本主義の支えである為替、株式、債券の3大市場は政府・日銀による事実上の国家管理下に組み敷かれてしまった。
もし岸田が今でも「円安」はいいことだと思っているなら、そう宣言し、理由を説明して、為替市場に介入するのを止めるべきである。
もし介入するなら、アベノミクスの「円安」による見せかけの繁栄で国民の皆さんを騙して申し訳なかったと告白してからにすべきだろう。
その肝心要のところをボカしておいて何やらよさそうな経済対策メニューを並べても、もう誰にも信用されないに決まっている。
・思い出しておくべき「クルーグマンの逃亡」
さて、アベノミクスをきちんと総括してゴミ箱に廃棄することは、それなしには日本が前に進めないと言えるほどの全国民的課題で、誰もそれを真正面から取り組もうとしない中で本誌は及ばずながら今後も折に触れて探求を続けていくつもりだが、その一環としてここで米国のノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンのことをもう一度思い出しておきたい。
この大事な一コマをきちんと扱わないと、アベノミクス総括のジグソーパズルはどうしても完成しないからである。
例えば、日経の人気コラム「大機小機」10月7日付は、アベノミクスの物価上昇率目標2%が一向に達成されず、2013年から20年の平均0.7%にしかなっていないことの説明で、こう言っている。
▼日銀は日本特有の期待形成メカニズムを分析し、予想物価上昇率が上がりにくいことが原因と指摘する。
▼要するに「今日まで物価は上がらなかったから明日も上がらないだろう」という予想が、日本の企業や家計の心理に刷り込まれている。
▼結果として賃金上昇率が低く、所得が伸びないため需要が増えず、物価も上がらない。慢性的な低成長のデフレ体質になっている……。
これって、ほとんどの日経読者にとって意味不明でしょう。
私が翻訳しましょう。
まず第1に、「期待形成メカニズム」というのは、上述の「円安・株高に釣られて浮き浮きした気分になった一般大衆も、もう少し先かと思っていた自家用車の買い替えや家の新築を繰り上げて大型消費ローンを組んだりするだろうと期待する」という心理的な騙しのテクニックのことを言っている。
第2に、ところが思いのほか日本国民は渋チンで、これに全く乗って来ず、インフレ期待に導くことに失敗したが、それは企業も家計も余りに強いデフレ不安に苛まれていたからで、そのように日本は、普通なら効くはずの期待形成メカニズムが効かない、変な国であるということを「日本特有の」の言葉で表している。
第3に、だからして、賃金が上がらず、所得が伸びず、需要が伸びず、物価も上がらないのは、ひとえに国民の異常なデフレ体質のせいであって、アベノミクスが間違っていたわけではない……ということをこの筆者は言いたいのである。
日本特有のデフレ心理体質が原因で景気が良くならない?倒錯だ。
需要がないからインフレにならないのである。
この「期待形成メカニズム」の言い出しっぺはクルーグマンで、彼は以前から日本は「インフレ目標」を導入せよと主張しつつけてアベノミクスの形成に強い影響力を持った人物である。
が、その彼がアベノミクスが始まって2年半ほどした2015年11月にNYタイムズのコラムで「日本再考」と題した長い長い駄文を書いて、自分のその説は日本では通用しなかった、ご免なさいと撤退を宣言したのである。
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アベノミクスの大ウソが露呈。円安で確定した日本の“衰退途上国”入り
まぐまぐニュース 2022.10.19
https://www.mag2.com/p/news/555153
■異次元緩和の帰結 絵空事ではない「日銀破綻」 預金通帳の「紙くず」リスク
週刊エコノミストオンライン(毎日新聞)2021年9月27日 藤巻健史
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現在1ドル=110円前後で推移するドル・円相場について、筆者は「円安」だと認識していない。
国力に比べて、かなりの「円高」だと捉えている。
日本はこの40年来、「世界の主要国で断トツの低成長」であり、その原因は円が日本の実力に比べて強すぎたことにある。(安い日本)
だが、「国力に比べて強すぎる円」は近い将来、暴落し、制御不能なインフーションに陥る「ハイパーインフレ」を招くと考えている。
現在の日本円は無価値となり紙幣や預金通帳は、ただの紙くずになってしまうだろう。
・ハイパーインフレの真因
通常の「インフレ/デフレ」は、商品やサービスの需給関係によって起きるが、ハイパーインフレ発生のメカニズムは通常の需給では説明できない。
それは、中央銀行の信用が失墜し、通貨の信認が失われる事態により発生する。
中銀の信用失墜は、中銀が債務超過に陥るといった、財務内容の健全性が失われることによって起きるのだ。
そのような事態を避けるため、「通貨の番人」たる矜持(きょうじ)を忘れなかったかつての中銀は、価格が大きく下落する可能性のある金融資産を決して保有しなかった。
ところが、今の日銀は上場投資信託(ETF)に買い入れを通じて日本株の「最大の株主」になっている。
また、保有国債の大部分は償還期限10年の長期債(21年7月末で534兆円中、504兆円保有)だ。
世界の主要な中銀で、金融政策目的で株式を保有しているのは日銀だけであり、バランスシート(貸借対照表、総資産約723兆円)に対して長期国債をこれほどまでに保有しているのも日銀だけである(図)。
中短期の国債に比べても同じ幅の金利上昇、例えば1%であっても長期債のほうが値段の下落幅が大きくリスクが高い。
・財政ファイナンス
中には「中銀が債務超過になったら、政府が資本補てんすればいい」という識者がいるが、とんでもない暴論だ。
もしそのようなニュースが世界に流れたら、その途端に円の売り浴びせが起こり、日銀には対抗手段がない。
日本政府は毎年、歳出が税収を大幅に上回る財政赤字が続いており、国民から徴収した税金で、失われた日銀の信認が回復できるような資本注入ができないからだ。
そもそも日本の財政状況は、公的債務残高が国内総生産(GDP)比で237%(2020年)と、ワースト2位のイタリア(同133%)と比べてもG7(先進7カ国)の中で突出して悪い。
この状況を13年3月に就任した黒田東彦総裁と日銀執行部が、「異次元緩和」という名のもと、実質的な「財政ファイナンス」を開始し、財政破綻の危機を先延ばしにした。
財政ファイナンスとは、「中央銀行が通貨を発行して国債を引き受けること」で、財政法5条で禁止されている。
現在の日銀は市中から国債を買い入れており、直接引き受けではないとしている。
黒田総裁は記者会見などで異次元緩和が「財政ファイナンスではない」と繰り返し説明している。
とはいえ、発行中の国債の53%も日銀が保有する現状は、実質的な引き受けであり、財政ファイナンスと言わざるを得ない。
異次元緩和の結果、日銀は資産に計上する国債と、負債側の日銀当座預金残高を急増させた。
巨額に保有する国債の保有利回りは、20年度下半期で0・199%と0・2%を割っている。
米国債では一晩で動くような幅で上昇すれば、評価損が発生してしまうし、評価損もまた巨額となりうる。
日銀は、国債は満期まで持つ目的で保有し、時価評価する必要がない「償却原価法」で評価しており、「評価損は発生しない」と説明している。
だが、肝心なのは日銀の自己認識ではなく、外部からの評価だ。
外資系金融機関の審査部は、取引先の財務内容を常に時価会計で評価する。
日銀法で「物価の安定」を義務づけられている日銀は、国内でインフレが進行すれば、短期政策金利を引き上げねばならないが、現状では日銀当座預金への付利金利の引き上げしか方法はない。
539兆円もの巨額の日銀当座預金残高に付利すれば、1%ごとに5・39兆円もの金利支払い増となる。
20年度の日銀の純利益が約1兆4500億円で、損失に備えるための引当金勘定等が10・8兆円しかないのだから、政策金利を引き上げれば赤字決算となり、債務超過に陥りかねない。
日銀が債務超過になれば外資は撤退するだろう。
日銀口座に資金残高を置くことが本部から禁止される。
これは致命的だ。
日本は国内で保有しているドル以外に、新たにドルを獲得する手段がなくなることになるからだ。
ドルに交換できない通貨など世界中の誰もが受け取らなくなる。
・米長期金利がトドメに
筆者が今、注視しているのは、米長期金利の動向だ。
米国が資産価格の上昇継続による資産効果で、日本のバブル期のような狂乱経済(1985~90年)を迎えれば、米国の消費者物価指数はかなりの上昇をするだろう。
バブル当時の日本には、強烈な円高進行(84年末1ドル=251・58円、87年末は同122円)というすさまじいデフレ要因が存在したが、今の米国にはそうした歯止めとなる要素がない。
米長期金利が上昇すれば、日米長期金利差拡大でドル高・円安が進行する。エネルギーや食料価格などの輸入物価が上がり、長年デフレが続いてきた日本も、いよいよインフレが避けられなくなる。
それでも、日銀は利上げという政策手段を「開封」することができない。
債務超過になってしまうからだ。
必死に長期金利上昇を抑えようとするだろうが、その場合、物価はとどまることなく上昇してしまう。
悪性インフレの進行だ。もし日銀が長期金利を抑えきれなければ債務超過となり、円が大暴落すると同時に、ハイパーインフレが現実味を帯びる。
今まで日本、日銀に本格的な通貨危機が起きなかったのは、ひとえに景気低迷が続き、金利を上げる必要がなかったからに過ぎない。
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異次元緩和の帰結 絵空事ではない「日銀破綻」 預金通帳の「紙くず」リスク
週刊エコノミストオンライン(毎日新聞)2021年9月27日 藤巻健史
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20211005/se1/00m/020/025000c
■新NISAが招く円安圧力 海外投資加速、円売り2兆円増も
日本経済新聞 2024年1月11日
■新NISA、今後4年で最大対ドル6円の円安圧力に ― 海外への資金流出額は最大4兆円に―
日本総研 2024年01月19日
■新NISAは日本人の貯蓄2000兆円で米国株を買い支える。リスクマネーに引き摺り込みたいのは米国の悲願、円安誘導も。
■円安どころか通貨危機 岸田政権打つ手なしで円クラッシュ秒読み
日刊ゲンダイ:2022/04/23
■円は紙クズに? コロナ後に来る「日銀破綻」の危機
藤巻健史氏・相場英雄氏対談
日経ビジネス 2021.3.3 村上富美
■パウエル「利上げ加速」発言で円急落 日銀新体制に影響も
産経新聞 2023/3/8
■なぜ円安?なぜ日銀は金融緩和を続ける?日本と世界の「経済力格差」の真相
週刊ダイヤモンド 2022.5.3 真壁昭夫:多摩大学特別招聘教授
■マイナス金利、日本だけに
米0.75%利上げ 日米15年ぶり金利差
日経新聞 2022年9月23日
■利上げドミノは世界の景気を犠牲にする?=梅田啓祐/斎藤信世
週刊エコノミストオンライン(毎日新聞)2022年6月23日
■迫る米利上げ、新興国から資金流出 世界経済の波乱要因に G20会合
産経新聞 2022/2/19
■東京電力主力子会社が再び債務超過へ、「円安敗戦」でまたも数千億円の増資を調整中
ダイヤモンド 2022.12.19 堀内 亮
■野口悠紀雄氏が日銀に喝!長期金利引き上げだけではダメ、超金融緩和を今すぐ止めるべき理由
ダイヤモンド 2022.12.25 野口悠紀雄:一橋大学名誉教授
■日本は資産を食い潰す「債権取り崩し国」へ!?歴史的円安を生み出した構造要因の正体
ダイヤモンド 2022.12.24 唐鎌大輔/みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストインタビュー
■金利上昇は止まらない? 各国が利上げを余儀なくされているワケ
ZUU online 2022/10/07
■通貨安はなぜ起きる? 金利が下がると価値も下がる
インフレや経常収支も影響
日経 2018/10/9
■世界中が物価高を抑えるために利上げを決行する中、日銀だけがなぜ緩和政策を維持?
テレ東BIZ(2022年6月18日)YouTube
■新興国、相次ぎ利上げ インフレ深刻化、資金流出防止
共同通信 2022/6/3
■日銀のせい?「円安とインフレで生活苦」打開するには
毎日新聞 2022年11月16日 川口雅浩・経済プレミア編集長
■「悪い円安」と向き合わない黒田日銀の危うさ
財務相、経済団体トップも懸念表明、知恵集め「緩和」の転換を検討する時だ
論座(朝日新聞)2022年04月27日 小此木潔
■異次元緩和が日本に与えた「二つの深刻な副作用」
毎日新聞 2021年11月19日 山本謙三 / 元日銀理事、金融経済イニシアティブ代表
■異次元緩和、円安が招く消費悪化リスク(加藤出)
日本経済新聞2019/5/13
東短リサーチ社長チーフエコノミスト
■間違いなく「悪い円安」が日本経済を蝕んでいく
~円安万能論を捨て、日銀は正常化を示唆すべき~
「アベノミクス」円安、原油高が日本人の暮らしを圧迫
東洋経済 2021/10/15
■日本円の購買力が1970年代に逆戻りしてしまったことの意味とは
「2013年からのアベノミクスの異次元緩和では、市中から大量の国債を購入し、利回りが低下。このため、円安が進行」
東洋経済 2021/9/12
■企業業績悪化、商品値上げ、消費減退…「悪い円安」が日本経済を襲う
2021/12/8 週刊ポスト
■家計負担年4万円増!「賃金増えない物価上昇」招いたアベノミクスの功罪
2022/2/24 女性自身
■黒田日銀が国債を直接引き受けたら超インフレの悪夢
毎日新聞 2016年9月20日
■円の暴落が止まらないのに、安倍元総理が「黒田総裁」をゴリ押しするワケ
現代ビジネス 2022.04.29
■アベノミクスの大罪。
「円安は国益」というインチキ金融政策3つのウソ
まぐまぐニュース! https://www.mag2.com/p/news/512098
■金利を“封印”した日本の凋落の姿 円が国際通貨でなくなる日
テレ朝NEWS 2022/05/13
■ソロス氏のヘッジファンド、円安で10億ドルの利益
日本経済新聞
■植草一秀 安倍売国政治の系譜
「アベノミクス誕生予想に伴う円安で巨万の為替益を稼いだと言われるヘッジファンドの雄=ジョージ・ソロス」
2013/5/2
■【緊急インタビュー】ついに山本太郎の元秘書が恐ろしすぎるタブーを完全告白「世界経済はロスチャイルド家に支配されている」
(エキサイトニュース 2017年10月20日)
■アベノミクスのワナ?「規制緩和」「構造改革」は、米国による日本弱体化戦略の一環?
Business Journal 2013.08.08
■日本経済を“丸ごと刈り取った”ユダヤの陰謀とは? バブル経済崩壊、その巧妙な手口!
exciteニュース 2016年11月8日
■日本経済のバブル崩壊から異次元緩和までの歴史
・日本経済が破滅に向かう転機となった「プラザ合意」
東条雅彦 | マネーボイス 2017年8月8日
■日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ
TOKYO MX バラいろダンディ(2016年9月15日)Dr.苫米地
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