【じつは、いま、日本の政治が面白い】「三国志」から学べ!~戦国時代に突入した日本政治~


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■甘利明氏、負けた 自民現職幹事長として初の敗北…

Yahoo!ニュース 2021/11/1

https://news.yahoo.co.jp/articles/b2cd7d7217d398f29ec202a3a1ef7260f1ced6b8

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小選挙区289議席と比例選176の計465議席を争う第49回衆議院選挙が31日に投票、即日開票された。

自民党は公示前の276議席から減らす見通しだが、単独で定数465の過半数を確保した。

公明党と合わせて絶対安定多数を確保、岸田政権は継続する。

ただ、神奈川13区で甘利明幹事長(72)=比例復活=が1996年の小選挙区比例代表制導入以降、現職幹事長として初めて敗北、辞任する意向を党幹部に伝えた。

立憲民主党と共産党などの野党は候補者を一本化したが、伸び悩んだ。

日本維新の会は30超の議席を得て野党第2党に躍進した。

「政権選択選挙において、大変貴重な信任を頂いたということになると思う」。

最初のヤマ場を終え、岸田文雄首相は党本部で語った。

党本部で候補者の名前が書かれたボードに、バラの造花をつける際、ほとんど笑顔はなかった。

自公で絶対安定多数は確保したが、岸田氏が幹事長に抜てきした甘利氏が小選挙区で立民の新人・太栄志氏(44)に敗北。

比例で復活当選したものの、辞任する意向を固め、党幹部に伝えた。

甘利氏は「政治とカネ」の問題を最後まで払拭することができなかった。

2016年1月、週刊文春が道路工事の補償を巡って都市再生機構(UR)とトラブルになった千葉県の建設会社から現金100万円を受け取ったと報じた。

甘利氏は現金授受を認め、経済再生担当相を辞任した。

東京地検の捜査で不起訴となったが「説明責任を果たしていない」との批判が根強く残ったまま、甘利氏は衆院選に突入した。

「政治とカネ」を巡る甘利氏の姿勢に有権者の厳しい目が注がれ、逆風になったとみられる。

この日、午後8時に開票作業が始まり3時間が経過しても、甘利氏の「小選挙区勝利」の報はないまま。

同じ神奈川県を地盤とする小泉進次郎前環境相、河野太郎党広報本部長、菅義偉前首相らの当選が相次いで伝えられる中、甘利氏は党本部で時折、疲れ切った表情を見せた。

TBS番組では、爆笑問題の太田光から「戦犯ですね?」「ご愁傷さまでした」などの厳しい質問を浴び、進退については岸田氏と相談すると応じていた。

約4時間後には小選挙区敗北の報が流れ、甘利氏は厳しい表情のまま無言で帰路についた。

比例で復活したものの、幹事長の交代は不可避となった。

銀座クラブ訪問問題で自民党を離党した松本純元国家公安委員長が落選し、石原伸晃元幹事長、桜田義孝元五輪相らベテラン議員が小選挙区で敗北するなど衝撃もあった。

甘利氏の地元では落選運動も勃発。

元東京地検特捜部で弁護士の郷原信郎氏は手作りの夕刊紙風ビラを作り、甘利氏の落選運動を展開。

甘利氏は不快感を示したが、郷原氏は取材に「甘利氏からも党からも落選運動について抗議は来ていない。ぜひ直接、公開の場で討論しましょう」と呼びかけた。

岸田氏は経済政策「アベノミクス」からの転換を掲げ、「新しい資本主義」などを打ち出していたが、発足時の支持率は50%台半ばと低調だった。

自公で絶対安定多数は維持する見通しだが、幹事長を失う厳しい結果を突きつけられた。

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甘利明氏、負けた 自民現職幹事長として初の敗北…
Yahoo!ニュース 2021/11/1
https://news.yahoo.co.jp/articles/b2cd7d7217d398f29ec202a3a1ef7260f1ced6b8

本日は3つの記事をご紹介いたします。

2つ目の記事はこちらです。

■自民単独過半数も議席減 立民は伸び悩み、維新が躍進/衆院選

サンスポ(サンケイスポーツ)2021/11/01

https://www.sanspo.com/article/20211101-HOUTUCGYIBJVJLXHTJ4YLJABDA/

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第49回衆院選は31日に投票、即日開票された。

自民党は公示前の276議席から減らす見通しだが、単独で定数465の過半数(233)を確保した。

公明党と合わせて絶対安定多数も確保し、岸田政権の継続を確実とした。

立憲民主党は候補一本化の野党共闘で臨んだが、伸び悩んだ。

日本維新の会は30超の議席を得て躍進。

公明党、共産党は堅調だった。

岸田文雄首相(自民党総裁)はテレビ番組で、自民党が議席を減らす見通しとなったことに関し「政権運営や国会運営にどう影響してくるかは丁寧に対応を考えたい」と表明。

与党で過半数を確保したことについては「政権選択選挙において、大変貴重な信任をいただいたということになると思う」と述べた。

絶対安定多数は、全常任委員長ポストを押さえ、過半数の委員も送り込める261議席。

公明党は小選挙区で擁立した9人全員が当選した。

立民は70議席超を得て野党第1党の確保が確実だ。

維新は公示前の11議席から30議席台に乗せた。

公明、共産は公示前の勢力を維持する勢いだ。

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自民単独過半数も議席減 立民は伸び悩み、維新が躍進/衆院選
サンスポ(サンケイスポーツ)2021/11/01
https://www.sanspo.com/article/20211101-HOUTUCGYIBJVJLXHTJ4YLJABDA/

最後3つ目の記事はこちらです。

■れいわ新選組が比例で3議席獲得 山本太郎代表「確実に次につながっている」

東京新聞 2021年11月1日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/140141

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れいわ新選組は10月31日に投開票された衆院選の比例代表で3議席を獲得した。

山本太郎代表が比例東京ブロックで1議席を獲得。

比例南関東ブロックでも1議席を獲得し、千葉11区で敗れた多ケ谷亮氏が復活当選を確実にした。

さらに比例近畿ブロックでも1議席を獲得し、大阪5区で敗れた大石晃子氏が復活当選を確実した。

山本代表は1議席の獲得が決まった段階の会見で「確実に次につながっている。参院選につながっていく」などと話していた。

多賀谷氏は当選後、ツイッターに「私らしく泥臭い比例復活でしたが、仕事出来る立場にやっとなる事ができました。しっかりと政策実現の為に仕事をして参ります」と決意をつづった。

また大石氏も、ツイッターに「みんな、ありがとう。これから、国会で闘ってきます」と投稿した。

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れいわ新選組が比例で3議席獲得 山本太郎代表「確実に次につながっている」
東京新聞 2021年11月1日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/140141

「三国志」ってご存知でしょうか。

多くの方はご存知かと思います。

中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(180年頃 – 280年頃)、蜀・魏・呉の三国が争覇した三国時代の歴史を述べた歴史書です。

日本でも人気が高くファンは多くいらっしゃいます。

日本で三国志ブームの礎となったのが、吉川英治『三国志』(初版1948年)です。

その後、マンガでも取り上げられ、1971年から横山光輝の「三国志」が連載開始、この作品によって横山光輝は1991年、第20回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞、累計発行部数は8000万部を突破しています。

アニメ映画では1992年から1994年に公開されたシナノ企画製作、東映配給の「三国志」(三部作)も人気を博しました。

実写版では2008年、ジョン・ウー監督が赤壁の戦いを描く「レッドクリフ」を公開、金城武さんが諸葛孔明を演じ、中村獅童さんも出演しています。

さらに、昨今ではゲームでも人気爆発。

コーエーテクモゲームスのゲームソフト『三國志シリーズ』がヒット、シリーズの世界累計出荷数は800万本を突破しています。

ゲームボーイやニンテンドーDS、プレイステーションなど様々な機種ソフトが発売され、アクションゲーム「真・三國無双シリーズ」など様々な形に進化し、多くの人々に愛されています。

日本に深く浸透している三国志。

あまりご存じない方に、簡単に概要をご紹介いたします。

三国志。

時代はおよそ西暦180年頃~280年頃にかけて、今から約1800年前のお話です。

日本では邪馬台国を治めていた卑弥呼がいた時代だと言われています。

三国志は「漢」(後漢)という国が治めていたところから始まります。

その漢王朝の統治も2世紀に入ると陰りがでてきます。

この時代、疫病や日照りが続き、役人も自分の私腹を肥やすことしか考えていなかったために、国は大きく乱れていました。

そんな苦しい時代に自分の理想や志、欲望を実現しようと多くの人たちが立ち上がります。

その人々の中から「曹操」「孫権」「劉備」という男たちが登場。

彼らは次第に勢力を増やし、それぞれの国を作っていきます。

それが三国志の三国、曹操の「魏」、孫権の「呉」、劉備の「蜀」の3つの国となり、それぞれが中国統一を目指していく、というお話です。

最大の勢力「魏」の曹操は、冷徹かつ強権的に勢力を伸ばしていきます。

「呉」の孫権は、広大な平野で豊かな土壌、恵まれた土地を背景に、強力な水軍を擁し安定した政権を作り上げていきます。

「蜀」の劉備は漢王朝の血を引く人物として「仁徳」に優れた人物で、優れた人材を増やし、何もない土地や地盤がないところから勢力を伸ばしていきます。

天才肌かつ剛腕の「魏」曹操、地の利を生かした安定した軍力を有する「呉」孫権、道徳心と人望によって人民のための理想政治を目指す「蜀」劉備。

三国が覇権を争う壮大なドラマです。

特に「蜀」の劉備は多くの作品で主人公として描かれています。

猛将・関羽や張飛と3人で「桃園の誓い」の盃をかわし深い絆で結ばれ、天才軍師・諸葛孔明をも携え、ゼロからの出発を果たします。

天才軍師・諸葛孔明が唱えた「天下三分の計」によって、曹操の「魏」、孫権の「呉」、劉備の「蜀」の3つの国が建国に至ります。

まさに、「三国志」の名の如く、三国の覇権を争うストーリーです。

それぞれの武将が生き生きと躍動するヒューマンドラマでもあり、読めば読むほど、その面白さがわかってきます。

個人的に好きなポイントとしては、人望熱い「劉備」の優秀な側近「関羽」を欲しがる「曹操」。

「劉備」は元々「曹操」の部下であった時期もあり、その複雑な上下関係。

「曹操」対「劉備」の戦いでは、「劉備」が惨敗し、「関羽」を「曹操」に引き取られます。

一旦、他の陣営に逃げる「劉備」。

大国である魏の「曹操」の下でいれば安泰の「関羽」。

桃源の誓いを最後まで貫き、「劉備」の生存を確認した「関羽」は再び義理を忘れず「劉備」のもとへ。

「義」を通し、「人民のための政治」という理想を追行する「劉備」と「関羽」、「張飛」そして天才軍師「諸葛孔明」。

ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)のない「劉備」が、多くの有能な人材をとともに中国統一に向けて歩みだしていきます。

3つの大きな勢力が、がっぷり四つで鎬を削る。

読めば読むほど、その面白さがわかってくるのではないでしょうか。

三国志の面白さ。

新たな勢力が、新たな時代をつくる。

じつは今、日本の政治も三国志に負けず劣らず面白い。

前回の2021年衆議院選挙。

一強と言われた自民党。

大きく情勢は変化しています。

安定した土壌と安定した組織票の「自民党」。

関西を中心に勢力を急拡大している「日本維新の会」。

たった3人しか当選しなかったけど「桃源の誓い」を結んだ「れいわ新選組」。

まさに、新三国志、日本版とも言えるような政治情勢になってきました。

日本維新の会は、立党した橋下徹氏の強いリーダーシップの下、松井一郎氏と若い吉村洋文大阪府知事などの有能な人材を有し、議席を約4倍に急成長、第3党にまで飛躍してきました。

大阪地盤以外、全国進出を積極的に進めてくるでしょう。

日本維新の会は、今後国民民主党などとも連携を進めていくとも言われています。

一方、自民党は選挙責任者幹事長がまさかの小選挙区敗北。

自民党は、公明党の連携がなければ、今後選挙は敗北する可能性も否めない状況かもしれません。

そして、議席を減らした立憲民主党と共産党、社民党。

今後どこへ向かうのでしょうか。

さらに、たった3人の衆議院議員で戦う、れいわ新選組。

れいわ新選組は地盤も、看板も、鞄もありません。

あるのは「志」だけ。

大政党に比べれば、まさに何もないゼロからの出発とも言えるのではないでしょうか。

議席数を減らした自民党。

飛躍した日本維新の会。

ゼロからの出発、れいわ新選組。

まだまだ三極と言える状況ではありませんが、大きく動き始めた日本の政治。

まさに戦国時代への突入とも言えるのかもしれません。

いまの政治を、もっと面白くするには、これまでの政治を理解することで、より楽しめるかもしれません。

例えば・・・

自民党は、なぜ7つの派閥があるのか。

それぞれ何が違うのか。

どのような背景があるのか。

自民党の比例の当選順番はどのようになっているのか。

自民党内の派閥争いでは、米国国益優先の派閥や中道右派の派閥など千差万別。

党内も、まさに戦国時代。

この微妙な違いが自民党総裁選挙の立候補者支持にも露わになっており、比例の当選順番と大きく関連性が伺われます。

面白いですね。

自民党だけではありません。

立憲民主党の歴史、公明党の歴史、日本維新の会やれいわ新選組が立ち上がった背景などなど・・・。

複雑に絡み合った、ヒューマンドラマ。

背景にあるアメリカや中国、ロシアなどの大国の意向、などなど・・・。

それぞれの思惑や背景。

もうすぐ2022年7月に参議院選挙が行われます。

参議院選挙に向けた、各政党のそれぞれの思惑は大きく動くのではないでしょうか。

知れば知るほど、面白い。

知的好奇心の強い若い人にも教えてあげたい。

戦国時代に突入した、派閥と政党。

じつは、いま、日本の政治が面白い、と言えるのかもしれません。

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