いまこそチャンスだ。よし、明け方に飛び出そう!~風を読む~


起業や事業経営において「風を読む」ことは非常に重要ではないでしょうか。

市場動向、トレンドや競合状況、法改正や新技術など「いい風」を見極めることで急成長を実現することもあり得ます。

今回は「風」についてお伝えいたします!

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Contents

風牌

麻雀はご存知でしょうか。

私自身、麻雀はやりませんが、好きな人はだいぶハマっていますよね。

麻雀のパイの中には「風牌」(フォンパイ/カゼハイ)というものがあります。

風牌とは、方位東西南北の4つの牌で、それぞれ「東(トン)」「南(ナン)」「西(シャー)」「北(ペー)」と呼ばれています。

風牌は役牌(ヤクハイ)にもなり、ドラと絡むと一気に満貫手にもなり、役満にも成り得える実に攻撃的な牌だと言われています。

そもそも、麻雀から派生した言葉はたくさんありますが、その一つに「いい風がくる」というのがあります。

ツキがツキを呼び、連戦連勝、といった状態が「いい風」かもしれません。

風を読む

勝負事もそうですが、「風を読む」ことは、起業や企業経営においても重要ではないでしょうか。

ヨットを操縦するときもそうですよね。

風を受けて進みます。

逆風となったり、追い風となったり。

風を読むことは「推進」するために非常に重要かもしれません。

企業運営もそうではないでしょうか。

AI(人口知能)もそう。

AIの基礎データを蓄積する「ビッグデータ」や「クラウドサービス」が環境として整って初めて、イノベーションを起こせるのかもしれません。

ネット保険や、インターネットショッピングもそうですよね。

日本国内でITネットワークの環境が整ってはじめて事業として成立しました。

市場動向やニーズの変化、インフラ整備等、その業界や市場における「流れ」を予測し、風を味方につける必要があるのかもしれません。

「風を読む」ことは、起業、企業経営における「肝」ではないでしょうか。

風通しの良い社風

「風」と言えば、「社風」「組織風土」も重要かもしれません。

「停滞」している組織は、意思疎通もままなりません。

空気がよどみ、風通しが悪くなっている組織ですね。

社員がみな、できるだけ波風が立たないようコソコソしたり、まわりを配慮するあまりに動けなくなったり、考え方が違うと最初から拒絶したり、面倒だからと付き合いを避けたり、そうやって「風が起こらない」ような組織かもしれません。

こんな組織の場合、いざ、事業環境の「追い風」が吹いたとしても、そのタイミングに動けない、なんてこともあります。

「チャンスは蓄積できない」ですよね。

風通しの良い組織が、機敏に「追い風」に乗って高く上っていくのかもしれません。

風は気まぐれ

しかしながら、風には判断も意志もありません。

気まぐれです。

風によって暑さが和らぐこともあれば、風によって凍えることもあります。

風によって雨雲が起きて雨の恵みに喜ぶこともあれば、災害に涙することもあります。

その雨雲を追いやるのも、訪れるのも、また風の影響です。

もちろん、風自体、吹かないことも当然あります。

ただ衰退してゆくだけ、そんな事態もあり得ます。

「いい風」に乗るためには、「待つ」しかないのでしょうか。

子どもたちに大人気の「スクイーズ」

「スクイーズ(squeeze)」って知っていますか。

子どもたちに大人気のおもちゃです。

発砲ウレタンで出来た柔らかいスポンジのような素材の玩具。

もちもち・ぷにぷにとして触り心地が良いとのことで、主に小中学生の女の子の間で大ヒットしました。

プレミアものも現れ、フリマアプリでは高いもので1万円近くの金額となっているものもあるそうです。

その市場開拓者が「株式会社ブルーム(bloom)」。

代表者が桑原年子さん。

もともと、ゲームセンターにあるUFOキャッチャーの景品や企業プロモーションなどで運営。

当初は「何も風が吹いていない業界」だったようです。

しかし、オリジナル商品にこだわり、触り心地、香り、可愛さを追求し、ついに大ブームを巻き起こしました。

玩具における新市場の一つとなったようです。

風を起こす!

例えば、歩けば、自分の周りにふわりとした風が吹きますよね。

走れば、もう少し強い風を起こすことができます。

自転車で疾走すれば、ビュンビュン風が起こります。

行動の早さ、大きさで、いくらでも自分で「風」=「よい変化」を生み出すことができるのではないでしょうか。

自らが行動することで「風が起きる、起こす」こと、可能ではないでしょうか。

同じように、凧を揚げるとき、走ります。

助走で力をつけてぱっと手を放すといつしか風に乗って凧はぐんぐん上がっていきます。

助走。

それが「事前準備」かもしれません。

調べる。

聞いて回る。

訪ねる。

根回し。

スモールスタート。

トライアンドエラー、そこから学ぶ。

そして、思い切って飛び込む勇気。

補助していただいた方が、凧を手から離した瞬間、空高く舞い上がっていくのかもしれません。

確かに、「風を読むこと」も非常に重要です。

でも。

「いい風にうまく乗る」ことだけに目を奪われて、自分から風を起こす発想が欠落していませんでしょうか?

自ら風を起こし、自分の人生を切り開く。

真の起業家の姿かもしれません。

最後に

名言を贈ります。

「禍」の風の強さだけ考えて嘆いてもしょうがない。「これは次の大きな福の風が吹く予兆なんだ」くらいに思わなければ。
安田隆夫/ドン・キホーテ創業者

大切なのは、「風に聞け、波に学べ」。ヨットは風や波を見て一歩先を読み、操縦する。経営も同じ。
喜田哲弘/T&Dホールディングス代表

一番重要なのは、時代の風を感じ、捨てるものは捨て、果敢に新しいものに乗り換えていく。そういうサーフィンのセンスだと思います。
小林喜光/三菱ケミカルホールディングス社長

日ごろから風が吹いたときに凧を揚げられる準備をしておきなさい。
出口治明/ライフネット生命創業者

人間力こそ、つねに新しい風を吹かせる。どんなに悪口をいわれても、叩かれても、打たれ強さをなくさないことだ。
村田昭治/慶應義塾大学名誉教授

ヨーロッパ全行程にわたる完全無欠な好天候の確報など待っていられるものか。いまこそチャンスだ。よし、明け方に飛び出そう!
チャールズ・リンドバーグ/世界初大西洋無着陸単独横断飛行者、世界初人工心臓開発者

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