永作博美の「大切な」言葉たち~永作博美の名言・人生・生き方など~



永作博美の「大切な」言葉たち

毎日を充実させて――まさに“その日暮らし”で(笑)――生きていくことが大事なのかな。

『ああ楽しかった』と言って死ねたらいいのですが。そのためにも目の前の一日を充実させていくことが大事だなと。苦労して結果を出すのも好きなので、そうやって生きていけば充実した死に際を迎えられるのではと思っています。

子どもはまだとにかく知識がないので、ちょっとした変化に気づいてあげられるように細心の気持ちを忘れないようにしようということですかね。忙しい中で『これくらい大丈夫だろう』って思ってしまうことも多いので。見てるというか、感じてあげることですね。

(子どもがいることで)毎日思わぬことばかりが起きるので、早めに対処する体質にはなってきました。決断が早くなっていくというか。あと、日々時短を求められるので、効率的に脳を使うようには、徐々にですけどシフトされていきますね。ただただぼーっとするような無駄な時間もほしいんですが、なかなかそんな時間は作れないので『一日終わった、やっと寝れる!』と思うときが一番幸せです。

直感で決めたほうが後で良かったって思うことが実は多いですね。でも人間なので、やっぱり迷って『うーん、やっぱりこっち!』みたいに、頭で考えて決めたことが、あまりよくなかったりするというか……。その癖みたいなのを、ちょっとずつ直していきたいなと。まぁ、そもそも楽に生きれるように産んでもらったので、実はあまりそこも深く考えていないんですけど(笑)。直感を信じられる人になりたい、そういう勇気のある人になりたいなとはいつも思っています。

年を重ねる中で確信したのは“人の本質は変わらない”ということ。

(しんどくなったときは)こういう仕事をしていると、特にずっとオンになりがちなので、いつでもちゃんと綺麗にしておかなきゃいけないとか思ってしまうと力が入っちゃうんですよね。基本的に家では座ってはいられないですし、動きすぎてちょっとしんどいと思ったときは脳の転換を考えますね。だから、オンオフをしたいときは、自然な温かみがあるものでお腹を温めて寝ています。湯たんぽをしたりとか。

どんな選択肢もある時代だからこそ、違う幸せもたくさんあると思う。いまこの一瞬しかないんだから。

やっと能動的に動けるようになり出したのが、30代に入ってから。年をとるのがまた楽しくなってきた。

起こったことは何もかも、その人の人生にとって大事なこと。日常の中で、ぽっかりと穴が開いてしまうことってあると思うけど、そんな人にとってもすごく良い言葉だなと思います。私自身、『あぁ、楽しかった!』と思いながら『じゃあねー! テヘッ(笑)』と言って最期を迎えられたら…(笑)。もちろん、いまは現実的じゃないからそんな風に言えるんだろうけど、だからこそ毎日を充実させて――まさに“その日暮らし”で(笑)――生きていくことが大事なのかなと思います。苦労しながら結果を出していくのが楽しかったりもします。そのうち『空白なんてない』という言葉が実感として腑に落ちる日が来るといいですね。

何しろ生きることって、勇気ですから。この映画に出会って、とにかく時間って短い、限りがあるんだと実感しました。残り少ない時間を有効的に生きようと。今できることの最大限は悔いなくやって、1日を終わらせようといつも思っています。一応、毎日『今日も悔いはない!』って気持ちで眠っています(笑)。

自分で決断しない限り、進まないですよね。個人的には男だから、女だからと幸せの形が変わるわけでもなく、自分の道を歩くことが大事だと思います。とはいえ、やはり女性として生まれたからには子どもを産みたいという気持ちはもちろん、私もすごくよく分かります。それは人に何か言われて変わるものではないし、だから百合子もそうですが、気が済むまで頑張ればいいと思います。ただ、そうすることで体力も、気力も、そして時間もものすごく奪われてしまうことも事実です。そこで囚われてしまい、違う可能性が見えなくなるのは、やはりもったいない。そこでも決断なんですよね。もちろん、やり抜くのも決断で、決めたからにはとことんやればいい。逆に一度、違う新しい風を取り込んでみたら、見えてくるものもあるかもしれない。どんな選択肢もある時代だからこそ、違う幸せもたくさんあると思う。いまこの一瞬しかないんだから。

リセットはしたくないですね。今ある人生をあるがままに、しっかりと受け止めたいと思います。自分がこれまで歩んで来た人生を踏まえた上で、その結果起こり得るであろうさまざまなことをきちんと体験したい。

くじけないというか、何かあっても前に進もうという力だと思います。どんなに大変なときも笑っているのが一番だなと思って。『大変』と言いながら笑っているということが前に進める秘訣なんじゃないかなと思うから、みんなも同じように大変なんだと思えば笑えるんじゃないかなと思って。止まってしまうのはいけないと思うので、ちゃんと息を吸っていれば、脳に血流が回って、脳が動いてくれる。そうしたら、活力が生まれてきて前に進めると思います。

みんないろいろ考えているけれど、結局どんなに考えても、その人にはその人の生き方しかできないと思うんです。岐路に立たされ、決断を迫られて、その決断に従って生きて行くしかない。

生きていく中でしんどいこと、上手くいかないことだらけですけど、そこからどう抜け出すか? 自分で決めて、覚悟を持って進むしかないんです。

永作博美とは?(人生・生き方・プロフィール・略歴など)

永作博美。

茨城県行方郡麻生町(現・行方市)出身。

田辺エージェンシー所属。

1988年、「オールナイトフジ 女子高生スペシャル」の美感少女コンテストでベストパフォーマー賞を受賞、その後、松野有里巳、佐藤愛子の3人で、アイドルグループ『ribbon』を結成し活動する。

1993年にはシングル「My Home Town」でソロデビュー。

その後「劇団☆新感線」を経て、1994年にドラマ「陽のあたる場所」で女優デビュー。

第50回ブルーリボン賞助演女優賞、第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、第54回ブルーリボン賞主演女優賞などを受賞。

2009年、映像作家の内藤まろと結婚。

2010年に第1子となる男児を、2013年に第2子の女児を出産。

■永作博美ドラマ代表作

『ひとり暮らし』1996年
『青い鳥』1997年
『冷たい月』1998年
『週末婚』1999年
『Pure Soul~君が僕を忘れても~』2001年
『婚外恋愛』2002年
『ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏』2004年
『功名が辻』2006年
『四つの嘘』2008年
『曲げられない女』2010年
『ダーティ・ママ!』2012年
『さよなら私』2014年
『女性作家ミステリーズ 美しき三つの嘘』2016年
『いとの森の家』2016年

映画では、2007年の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第50回ブルーリボン賞助演女優賞や、2010年の『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、第54回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞しています。



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