仲間由紀恵子の「大切な」言葉たち~仲間由紀恵の名言・人生・生き方など~

仲間由紀恵の「大切な」言葉たち

沖縄で育って、スカウトに近い形でこの世界に入ったんですが、歌ったり踊ったりお芝居をしたり、いろいろ経験させてもらって、高校を卒業するときにはお芝居に面白さを感じて、ずっとやっていきたいと思っていた気がします。大学はいつでも行けるけど、この仕事はいまじゃないとダメだって、変な割り切り方ですよね(笑)。ただ、劇団に入っていたわけでもお芝居のレッスンを重ねてきたわけでもないので、がっつり芝居を突き詰めてきた方と比べたら勉強不足なところはあります。けれど、現場でしか吸収できないことも必ずあるはずで。多くの役者さんと向き合って、お芝居をして、そうやって積ませてもらった経験とその時間は、私にとってとても貴重なものです。

芸能界の華やかな世界への憧れはごくふつうに持っていたと思います。憧れを持ちつつも、私、幼稚園の頃から10年ぐらい、ずっと琉球舞踊をやっていたんですね。師範になるためのコンクールに出たりしていたので、きっとこのまま踊りの先生になるんだろうなっていう感じではありました。踊りは好きでしたから。その琉球舞踊がいまの女優の仕事に直接つながっているかはわからないですが、続けるということを含めて、何か精神的な面で活かされていると思っています。

動くのが好きなので、運動神経は悪くないと思います。学生時代の体育の成績も、まあまあ良かったです。ずば抜けてというわけではないですけどね。運動会のリレーの選手に選ばれたり、選ばれなかったりという微妙な位置にいました(笑)。

個人的にはどちらかというと数学より国語の方が得意だったので、国語の先生なのかもしれませんね。人って何かのため、誰かのためと思うと強くなれたり、熱くなれたりすると思います。ヤンクミほどではないでしょうが、多少、熱いものを持って、生徒と向かい合う教師になっていたと思いますね。

思うのは、いまの時代の女性は働いて、家事もして、さらに女性らしくあってほしいとか、そういうことが当たり前だよねって、求められていることが多い気がするんです。大変だなぁって思います。もちろん、男性と対等に頑張れる、仕事においてはいい時代かもしれないけれど。私の場合は、ずっと仕事をしていて楽しい反面、仕事と私生活の境目がなくなってしまって、女性のしあわせがわからなくなっているのかもしれません。現在、35歳。先輩たちからは、30代はプレッシャーもあるけど楽になるよと聞いていて。たしかに、20代で経験してきたことを活かせる年齢ではありますね。すべて自由にとはいかないけれど、やりたいことが明確に見えてきて、そこに向かって進んでいけるようになっている。やりたいことというのは、大きな目標ではなく小さなこと。お芝居においての、こう演じたいというものですけれど、30代40代でたくさん自分のなかに経験を貯えて、60代70代になったときに、役に入るとか役をつくるとかではなく、撮影現場にただ居るだけで、呼吸しているだけで、その役としての存在感を出せるような、そんな自然体で演じられる女優になっていきたいです。

わたし自身にとって、学校みたいな場所だったと思います。7年の間にいろいろなことを勉強させてもらいましたから。ただ受け身なだけでなく、自分からきちんと何かを発信しなければいけないことを教えていただきましたし、それを実践する場でもありました。いろいろなことを体験してきた現場だったと思います。

今年から自分で水連を育て始めたんです。芽が出たとか、葉が大きくなってきたとか、日に日に成長していくのがうれしくて。綺麗に花が咲いた時は大喜びで、携帯で写真を撮って友達に送ったりもしました(笑)。「かわいく咲いたね」なんて言ってもらえると「よかった!」って幸せな気分になります。本当にちっちゃい幸せですけど(笑)。あとは、家族や友達の応援や励ましの言葉だったり、こうして仕事で一緒の時間を共有できる人たちがいるということが小さな幸せなのかもしれませんね。

あの時代だから家族の仲がよかった、ということではないですよね。最近は悲しいニュースがたくさんありますけど、家族を思う気持ちを一人ひとりが意識することで、それが日本人の誇りに繋がってくるのではないかと思います。このドラマの話は、ほんの3世代前のおじいちゃんの世代の話なので、単なる昔話ということではなく、同じ日本人がすごく大変な目に遭ったけど、誇り高く生きてきたということを身近に感じ、なにか熱いものを感じていただければと思います。

新型コロナウィルスによる自粛期間中は、改めて子どものことや家庭を見つめ直せる時間となりました。ドラマや映画の撮影が続くとどうしても、家のことだけを考えるわけにはいきません。『もっと部屋を片付けたいな』とか『あそこの電池が切れていたな』とか、気になりつつも手が回らないことも多くて。家にいる時間が長かったので、そういった細かい部分を解決したり、子どもの遊ぶスペースを考えたり、結果、有意義な時間となりました。気持ちに余裕をもてたおかげか『ちょっと今まで無理に頑張りすぎていたな』と思うことも。必要なことと少しくらい手を抜いてもいいことの〝足し引き〟を再確認できました。これからの私にとって意味のある時間だと、前向きにとらえることができた気がします。

『森光子を生きた女』というスペシャルドラマで森光子さんを演じさせてもらったんです。そのときは実際の森光子さんを演じるのではなく、台本のなかの森光子さんを演じようと思ったんですね。とは言っても、台本のなかの森光子さんもとても強い女性。戦後の日本という時代で、どうしても芝居をやりたい、主演をやりたい、仕事をやりたいという熱い思いを持って、前へ 前へと生きていた方。さっきも言ったように、私にはガツガツ感やギラギラ感がそなわっていないので、なかなか感覚がわからない。でも、監督はつねにそれを求めてくる。私の平常心よりもずっとずっと高いテンションで生きている方だったんですよね、森光子さんという方は。

昔からなんですけど、ライバル心がないんですよね。誰かがこうなったから私もこうなりたいとか、そういう競争心がない。だから、若い頃は「君は仕事に興味を持っているのか?」と言われたこともありました(苦笑)。でも、自分が「こうしたい!」「好きだ!」と思ったことはとことんのめり込むタイプ。それが私らしさなのかなと。

仲間由紀恵とは?(人生・生き方・プロフィール・略歴など)

仲間由紀恵。

1979年生まれ、沖縄県浦添市出身。

父は遠洋漁業の漁師だったため、一旦漁に出ると数か月逢えない生活が日常であり、無線で会話するのが楽しみだった。

1993年(平成5年) 地元のタレント養成学校「沖縄タレントアカデミー」に入学。

1994年(平成6年) 沖縄テレビ放送『青い夏』の一般公募オーディションでグランプリ。ドラマ初出演。

1995年(平成7年) 『青い夏』のドラマプロデューサーからプロダクション尾木を紹介される。上京。

1996年(平成8年)東京パフォーマンスドールに一時在籍。

ともさかりえ主演の映画『友子の場合』に嶋田咲子役で出演。

小室哲哉の音楽番組『TK MUSIC CLAMP』(フジテレビ)のエンディング曲「MOONLIGHT to DAYBREAK」を歌う(作曲は久保こーじ)。

プレイステーション用ゲーム『トゥルーラブストーリー』のCM出演、主題歌を担当。

1997年(平成9年)テレビアニメ『HAUNTEDじゃんくしょん』(テレビ朝日)でヒロイン・朝比奈睦月役(声の出演)。オープニングとエンディングの主題歌も担当。

『ゲルゲットショッキングセンター』(ニッポン放送)水曜日のアシスタントを担当(半年間)。

『しあわせ色写真館』(NHK)でテレビドラマ初主演(秋本香菜役、丹阿弥谷津子とのダブル主演)。

『踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル』(フジテレビ)に出演(北見繭 役)。

1998年(平成10年)トークバラエティ番組『渋谷でチュッ!』にゲスト出演

映画『ラブ&ポップ』に出演

『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』でラピス・ラズリ役(声の出演)。

『ミリオンナイツ』(TOKYO FM)水曜日レギュラーを担当。

ドラマ『神様、もう少しだけ』(フジテレビ)で主人公の亡くなった恋人の妹役で出演。

1999年(平成11年)ドラマ『君といた未来のために 〜I’ll be back〜』(日本テレビ)に出演。

2000年(平成12年)『リング0 バースデイ』で映画初主演。

主演を務めたドラマ『TRICK』(テレビ朝日)の山田奈緒子役でブレイク。『TRICK』はシリーズ化され、スペシャル版や劇場版も制作され、自身の代表作となった。

2002年(平成14年)ドラマ『ごくせん』(日本テレビ)に主演。ドラマは第3シリーズまで続き、スペシャル版や劇場版が制作されるなど『TRICK』と並び、自身の代表作となった。特に第2シリーズの最終回は、最高視聴率32.5%を記録した。

『第53回NHK紅白歌合戦』で初の紅白ゲスト審査員を務める。

2002年第33回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演女優賞(『ごくせん 第1期』)

2003年第37回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演女優賞(『顔』)第39回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演女優賞(『トリック』)

2004年第42回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 ベストドレッサー賞(『東京湾景〜Destiny of Love』)

2005年(平成17年) 『第56回NHK紅白歌合戦』で初の紅白司会を務める。

2005年第44回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演女優賞(『ごくせん 第2期』)

2006年(平成18年)大河ドラマ『功名が辻』(NHK)に山内一豊(上川隆也)の妻の山内千代(見性院)役で主演。

『第57回NHK紅白歌合戦』で紅組司会者として2回目の紅白司会を務める。

2006年第14回橋田賞

2007年(平成19年) 『ナツひとり -届かなかった手紙』(新橋演舞場)で初座長公演を務める。

2008年(平成20年)『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』(日本テレビ)で初のチャリティーパーソナリティーを務める。

『第59回NHK紅白歌合戦』で紅組司会者として3回目の紅白司会を務める。

2008年第31回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞(『大奥』)第57回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演女優賞(『ごくせん 第3期』)

2009年(平成21年)『フジテレビ開局50周年記念ドラマ第2弾 木曜劇場・ありふれた奇跡』に主演。

『第60回NHK紅白歌合戦』で紅組司会者として4回目の紅白司会を務める。

2009年第32回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞(『私は貝になりたい』)

2010年(平成22年) 『第61回NHK紅白歌合戦』で2回目の紅白ゲスト審査員を務める。

2011年(平成23年) ドラマ『美しい隣人』(関西テレビ)では主演で悪役を演じ、新境地を開く。

2011年ドラマ・オブ・ザ・イヤー(冬クール)主演女優賞(『美しい隣人』)

2014年(平成26年)連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)で主演の吉高由里子演じる村岡花子の友人葉山蓮子を演じる。

9月18日、『ジョシデカ!-女子刑事-』(TBS)で共演した田中哲司と結婚。

『第56回日本レコード大賞』(TBS)で初のレコード大賞司会を務める。

『第65回NHK紅白歌合戦』で3回目の紅白ゲスト審査員を務める。

2014年第82回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 助演女優賞(『花子とアン』)

2015年(平成27年)舞台『放浪記』で主演。

『第57回日本レコード大賞』(TBS)で2回目のレコード大賞司会を務める。

2018年(平成30年)3月1日、第1子妊娠を公表。『MUSIC FAIR』(フジテレビ)4月28日放送分をもって産休に入る。

6月下旬に第1子・第2子となる一卵性双生児の男児を出産したことを7月5日に発表。

2019年(平成31年)1月1日放送の『相棒 season17 元日スペシャル』で女優活動を再開。

2021年紺綬褒章授章

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