【自助自立】米中露「国益ファースト」の時代に改めて問うべき『日本の国益』とは?~進むべき道は日米同盟+αにあり~

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■支配・従属関係の根源、日米地位協定を考える。

松竹伸幸「1950年代の官僚の中心には、″いつかは日本に主権を取り戻すんだ″という気概を持つ人たちがいた」

ライブドアニュース(2021年2月17日)週プレNEWS

支配・従属関係の根源、日米地位協定を考える。松竹伸幸「1950年代の官僚の中心には、″いつかは日本に主権を取り戻すんだ″という気概を持つ人たちがいた」 - ライブドアニュース
在日米軍兵士の公務中の犯罪は日本の裁判で裁かれることがない等、米軍の特権的地位を定めた「日米地位協定」。米軍関係者による殺人やレイプ、そして米軍機墜落事故などが起こるたびに注目が集まり、不平等条約とし

 

 

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在日米軍兵士の公務中の犯罪は日本の裁判で裁かれることがない等、米軍の特権的地位を定めた「日米地位協定」。

米軍関係者による殺人やレイプ、そして米軍機墜落事故などが起こるたびに注目が集まり、不平等条約としても取りざたされているこの協定には、知られざる部分が多い。

 

実はこの地位協定は、元々「日米行政協定」という今以上に不平等な内容のものがベースになっており、当時の日本の官僚は改定を要望し、アメリカ側と粘り強く交渉していた。

日本側の要望の何が認められ、何が無視されたのか?

 

(中略)

 

 

米軍基地内での新型コロナ感染爆発について

 

――あと、昨年話題になったのは、沖縄の米軍基地などで新型コロナ感染者のクラスターが発生したけれど、日本政府は何人米兵が日本に来ていて、うち何人コロナに感染しているのか、そういうことを全然把握できないわけですよね。

 

松竹 そうなんです。把握できないといっても、少なくとも日米の取決めで、こういう感染症が起きたときに、アメリカ側から日本に通報するという義務は生じているわけですが。「指定感染症はみんな通報する」ということを何年か前に決めたので、しなければならないし、当初、そういう報告はされているのです。ただ結局この問題も、要するにアメリカ側がやめると言えば、強制できない。

 

コロナだけじゃなくて、たとえば沖縄県や全国知事会などでも「いったい米兵が今、どれぐらい入ってきているのか、軍人やその家族はどれぐらいいるのか」という問題がずっと議論になっていて、それは通報するという制度があるんです。これも制度上、協定上の義務としてあるんだけれども、今はアメリカが一方的に、「米兵の安全確保のためにできなくなった」と通告して終わってしまうんです。

 

 

――安全確保というのは、「何名が日本に入ってきて、何名がコロナだ」と言うと、「今この基地は弱体化している」ということが、たとえば仮想敵国などに知られてしまうことを忌避するということですか。

 

 

松竹 その辺の詳細は、問いただしてもいないので分からないですが、恐らくそういうことだと思います。
よく言われるのは、「米兵は一体グアムにいるのか、沖縄にいるのか」。コロナ問題みたいなことが起きた際、本当に一番大事なのは、日本だって濃厚接触者は誰なのかということを追わなければならないときに、グアムから日本にやってきて、その米兵が自由に沖縄に出てきて、要するに誰が感染しているか分からなければ、濃厚接触者の追跡もできないわけですよね。

 

――はい。

 

 

松竹 そういう基本的なことが軍事上の都合によってなおざりにされると、やはり日本国民の命や健康に対して大きな脅威になる。そこを日本政府は強く自覚しなければならないと思うんですね。

 

 

――米兵とか、その家族の場合は、入国審査も何も受けないで入ってきてしまうわけですね。そして一応行動制限はされているものの、実際は兵士や家族で感染しているかもしれない人が、米軍基地から表に出てバーで飲み歩いたりしているかもしれないわけですね。

 

 

松竹 かもしれないです。アメリカはすごくコロナが広がっていて、空母の中での感染爆発が大きな問題になりましたよね。艦船、特に潜水艦だったら換気そのものができないので大変なことになるから、やはり米軍にとっても感染を抑えることは至上命令だと思います。なにしろ通常の軍隊の展開ができなくなるので。だから、ちゃんと対策を取っているはずだとは思います。それを期待するというか。そうじゃないと軍としての役割を果たせないだろうし。

でも公務中は、そうやって艦船の中で感染が広がらないために緊張を強いられている人が、もしかしたら、日本にきて艦船の外に出ることができて気が緩むこともあり得ますよね。

 

 

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■支配・従属関係の根源、日米地位協定を考える。
松竹伸幸「1950年代の官僚の中心には、″いつかは日本に主権を取り戻すんだ″という気概を持つ人たちがいた」
ライブドアニュース(2021年2月17日)週プレNEWS
https://news.livedoor.com/article/detail/19708775/

 

 

 

 

もう一つ記事をご紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

■米中露「国益ファースト」の時代に、改めて問うべき「日本の国益」

進むべき道は「日米同盟+α」にあり

「現代ビジネス」講談社(2018.09.17)小原雅博

米中露「国益ファースト」の時代に、改めて問うべき「日本の国益」(小原 雅博)
国益が最優先される時代、自由貿易や法の支配といったリベラルな国際秩序が悲鳴を上げている。世界の激動の中で、国家を駆り立て始めた「国益」とは一体何なのか? 戦略不在の日本外交に進むべき道を提示する。

 

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トランプ大統領の「アメリカ第一」によって怪しくなってきた。

強国・強軍という「中国の夢」の実現を目指す習近平国家主席は「一帯一路」に象徴される大国外交を展開する。

 

中国台頭は続き、パワー・バランスも変化する。

台頭国家の国益やパワーが既存の規範や秩序を脅かし、権力政治というリアリズムが幅を利かす。

 

そんな流れが欧米諸国の民主主義の不振・減退によって勢いを増している。

流動化し、液状化し、無秩序化する世界はどこに向かうのか?

 

その答えは、戦後世界を60年以上にわたってリードしてきたアメリカと、世界の頂点を目指す中国の行方と両国の関係にかかっている。

・中国はアメリカを追い越すのか?米中両大国は「トゥキディデスの罠」を回避できるのか?

トランプ政権は、中国を「アメリカの国益や価値観と対極にある世界を形成しようとする修正主義勢力」と明言した。

米中両大国が国益のみならず、価値観をめぐって闘争する「新冷戦」に突入したかのようだ。

 

ハイテク覇権をめぐる貿易戦争はその例だ。

アジアの中小国は、台頭する超大国候補と疲弊した超大国の狭間で経済利益と安全保障リスクのジレンマに揺れる。

 

ある国は中国の唱える「平和的発展」を疑問視しつつも、中国との経済関係の発展に期待を寄せる。

また、ある国はアメリカの軍事プレゼンスを願いつつも、その行方に不安を覚える。

 

中国はそんな諸国への外交攻勢を強める。

アメリカ優位が崩れつつある中で、「勝ち馬」中国に乗り換える国が出てきても不思議ではない。

 

「China Pivot (中国旋回)」したフィリピンのドゥテルテ大統領は「ロシアか中国が新秩序創設を決めるなら、私はそれに一番に参加する」と公言した。

東アジアは中国との合従連衡やバンドワゴンの時代に突入した。

 

日本の国益を脅かす「3つの脅威」

 

2013年、安倍政権は日本初の「国家安全保障戦略」を策定し、その中で、①日本の平和と安全、②日本の繁栄、➂リベラル国際秩序の擁護を日本の国益として位置付けた。

 

戦後、日本政府が国家の重要な政策において日本の国益を規定したのはこれが初めてであった。

こうした日本の国益を脅かす問題として、第4章で、3つの脅威を取り上げた。

 

①国家・国民の平和と安全という死活的国益に関わる北朝鮮の核・ミサイルの問題

②国家の主権や領土・領海に関わる尖閣諸島を含む東シナ海の問題

③法の支配という国際秩序の擁護に関わる南シナ海の問題

 

こうした問題の本質に迫り、日本としてどう対処するのか、どう国益を守るのか、そのための戦略や政策を論じた。

戦後の日本外交の基軸は一貫して日米同盟であり続けてきた。

 

そして、国際情勢が大きく変化し、「アメリカ第一」がリベラル秩序と同盟関係を揺るがす今日も、日米同盟の先に何かを見つけようとの動きは見られない。

アメリカの「正常化」を待つ日本。

 

しかし、トランプ政治が問題の現れであって、原因でない以上、第二、第三のトランプが現れる可能性もある。

それは、日米同盟だけで日本の国益を守れるのかとの疑問を生む。

 

「日米同盟+α」戦略を構想し、推進する時である。

 

 

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■米中露「国益ファースト」の時代に、改めて問うべき「日本の国益」
「現代ビジネス」講談社(2018.09.17)小原雅博
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57490

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦後から米国一辺倒の日本。

私たち日本人は、戦後、米国の文化を音楽や映画などを通じて幅広く受け入れてきました。

 

実際、米国のエンターテイメントは魅力的ですし、個人的にも、その華やかさ、そして人を魅了する能力は、日本人にはないものだと深く感心しています。

 

ただ、米国文化を楽しむのと、日本という国や文化を失うリスクを背負うというは、また別の話ではないでしょうか。

 

日本は民主国家ですし、資本主義に基づいています。

 

しかしながら、昨今は米国でも、トランプ元大統領の不当選挙という訴えもあり、「民主主義」の本質である選挙にまで不信感を持ってしまうニュースもありました。

 

民主主義とは何か、選挙とは何か、改めて考えさせられるニュースではなかったでしょうか。

 

また、資本主義にも、多くの問題が浮上しています。

コロナ渦、個人消費や企業業績は大不況なのに、株式市場は過去最大の株価上昇という不思議な現象も生じています。

 

米英の大手ヘッジファンドは、欧米の金融市場に、多くの影響力を持っています。

その影響力は年々増しており、今や巨大IT企業、ビッグファーマ(多国籍巨大製薬メーカー)とも連携しながら、世界の株式市場をリードしています。

 

このような巨大国際資本は、もはや一国の金融政策や政治判断にも、左右させるほどの影響力を持っているとも言われています。

 

コロナ渦では、益々、巨大IT企業各社やビッグファーマ(多国籍巨大製薬メーカー)が、さらに収益を増やし、資本を増大させています。

 

これら巨大国際資本は、ロビー(政治)活動も活発で世界各国の政府にも多くの影響力を持っていると言われています。

また世界のマスメディアにも多くの資本を持ち、マスコミにも深く浸透しているともいわれています。

 

今やその政治力とメディア力、資本力は、世界の株式市場に多大な影響力を持ち、「資本主義」「自由主義」という概念をも飲み込むほどの存在にもなりつつあると言われています。

 

当然、日本政府もそうです。

昨今、マイクロソフト創業者のビルゲイツ氏が菅首相と電話会談したというニュースもありました。

 

ビルゲイツ氏と言えば、世界トップ3に入る大富豪で、ファイザーやアストロゼネカ、モデルナなどのワクチン製薬メーカーとも、献金等を通じて深い関わりがあります。

巨大国際資本は、世界の政治、そして日本の政治を動かす時代ともいえそうです。

 

このような中、トランプ前大統領は、在日米軍基地経費の日本負担を4倍にする、支払いを拒否するのならば基地撤退するという可能性も示唆しました。

一方、中国は、政治・経済共に大きく成長、米英の危機感も強くなっています。

 

大国に挟まれた日本。

日本は、このまま、米国、米国資本、米軍に身をゆだねてしまうのが良いのでしょうか。

 

菅義偉首相は「自助」という言葉を多用しています。

「自助」。

 

もし「自助」が正しいのであれば、日本も本当の意味で「自助」を実践しなければなりません。

 

米国での民主主義や資本主義が揺らぐ中、今、日本は何を大事にし、何を目的に、何を守り、運営すべきなのでしょうか。

 

日本という国、日本という民族、日本という文化が、今改めて問われている時期と言えるかもしれません。

 

 

 

 

最後に、福沢諭吉氏の言葉をお伝えいたします。

 

 

 

 

独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり。

常に人を恐れ人にへつらう者はしだいにこれに慣れ、その面の皮、鉄のごとくなりて、恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。

いわゆる「習い、性となる」とはこのことにて、慣れたることは容易に改め難きものなり。

 

福沢諭吉『学問のすゝめ』より

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