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■国産ステルス戦闘機、真の敵は米軍機?
日経ビジネス(2016年2月8日)
寺井伸太郎
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独自開発か共同開発か
今後、政府は実証機の性能を見極めたうえで、後継機について3つの選択肢から選ぶ方針だ。
1つ目が独自開発、2つ目が他国との共同開発、3つ目が輸入だ。
過去、日本は戦闘機の選定で数々の苦難に直面してきた。
米国の強い影響のもと、戦後は日本が独自開発した戦闘機はない。
F2は日本の国力が絶頂期だった1980年代当初、独自開発を目指していたが、、日米共同開発に追い込まれた。
これらの機材とは別に日本が今後導入する予定の戦闘機「F35」についても、本来、日本が導入を希望したのは、より高性能とされる「F22」だった。
だが先端技術の流出を嫌った米国が拒否した経緯がある。
目下、日本と米国は同盟関係にあるが、国の軍事力を左右し、巨額の予算がついて回る戦闘機の選定は、一筋縄ではいかない。
防衛装備庁幹部は独自開発のメリットについて「国内の技術基盤維持や経済全体への波及効果、グレードアップや維持補修のしやすさ」などを挙げる。
投入された技術を厳密に参加国で管理する共同開発機だと、日本の都合だけで改良しにくい。
一方、数々の戦闘機などを手掛ける米ロッキード・マーチンのチャック・ジョーンズ日本法人社長は「(日本が独自開発した場合)かなり大変な作業で莫大なコストがかかる」と指摘する。
日米関係も含めて現実的に考えると、実際の戦闘機開発はこれまでと同様、米国などが絡む形で共同開発の線で落ち着くのではないか、との見方が現時点では有力だ。
防衛装備移転三原則によって、従来以上に海外勢と共同開発しやすい環境も整ってきたのは事実だ。
ただし、仮に最終的に共同開発を選ぶにしても、国産ステルスX2の意義は小さくない。
必要であれば独自開発できるだけの準備を進めておかないと、調達面で今後も足元を見られ、最先端技術の開示はしてもらえず、高価な機材を買わされ続けるという立場に甘んじる羽目になる。
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■国産ステルス戦闘機、真の敵は米軍機?
日経ビジネス(2016年2月8日)寺井伸太郎
三菱国産ジェット事業凍結のニュースがありました。
日本は、以前、日本は国産のステルス戦闘機も製造する能力も有していました。
そういえば、戦中時の日本のゼロ戦は、世界でもNo.1の性能を有していた、という話も聞いたことがあります。
しかし、コロナウィルス発生前から、民間ジェットの国産機、そして戦闘機も含め、国産機の製造はとん挫している状況です。
その背景に、見え隠れするのが、アメリカの意図ではないでしょうか。
最大の米軍事顧客である日本が、自前で製造することを一番恐れているのかもしれません。
親米派の日本の政権は、その意向を汲んでいるフシがあります。
航空機製造能力は、その国の防衛機能に直結していきます。
ただでさえ、今各国が「自国ファースト」を掲げている世界情勢。
中国も、そして様々な国も、自国の軍事・金融・技術・IT様々な分野で「防衛能力」を引き上げている状況です。
日本も、民間の技術者も含め、その能力や後継者は維持し、発展させていくことが、中長期の「防衛」にとって不可欠であるように感じます。
「お金」だけ支払うだけでは、すでに「経済力」が減少している昨今の日本は「安全」をも、守ることはできない時代が来る可能性もあります。
「お金」を払うだけ、という意味では、「コロナウィルスワクチン」もそうかもしれません。
他国に頼るだけ、資金を提供するだけ。
仮に、中国とアメリカが手を握ったら?
もし、ロシアとアメリカが軍事協力したら?
アメリカ大統領の「アメリカファースト」もそうです。
世界が不安定だからこそ、自国の技術やノウハウ、人材や組織を維持発展する体制が必要ではないでしょうか。
国産の民間機の製造能力は「日本の経済」にも重要ですが「安全を守る」という観点からも非常に重要なポイントかもしれません。
最後に、参考記事を2つ、下記に添付します。
ご参考ください。
■米兵器を大量購入 対米追従で膨らむ負担
東京新聞 2020/9/5
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対日貿易赤字への不満を示すトランプ氏に自動車の輸入関税引き上げを見送ってもらうため、長距離巡航ミサイルやF35戦闘機といった攻撃的な米国製兵器の大量購入も相次いで決定。
周辺国を射程に収めるミサイルや、レーダーに映りにくいステルス性能で他国の領空侵入も想定するF35は敵基地攻撃能力を先取りするような兵器だ。
自衛隊幹部は「現場で必要性を議論する前に、トップダウンで買ってから使い道を考える本末転倒のやり方が多かった」と明かす。
制度面では2014年に憲法解釈を変更し、歴代内閣が禁じてきた集団的自衛権の行使を容認。15年の日米防衛協力指針(ガイドライン)再改定では、自衛隊が海外で米艦防護や支援をできると申し合わせ、国民の強い反対を押し切って安全保障関連法を成立させて法律上でも可能にした。
購入額は最大7000億円に
首相は辞任前に敵基地攻撃に関する方向性を示すことに固執するが、攻撃的な米国製兵器の購入で能力の確保に向けて見切り発車していたのが実態だ。
米軍の偵察衛星などとの連携強化が欠かせない敵基地攻撃能力の保有を決めれば、日米の一体化はさらに加速する。
警戒感を強める周辺国に軍拡の口実を与え、かえって緊張を高めて地域を不安定化させかねない。
米国製兵器の購入などでトランプ氏との「蜜月」を誇った首相だが、自動車問題も解決できたとは言い難い。
トランプ氏が次期駐日大使に指名したケネス・ワインスタイン氏は8月5日の米上院外交委員会で、日本との貿易交渉に関して「特に自動車分野でさらに前進が必要だ」と強調した。
首相主導の爆買いで、米政府を通じた「対外有償軍事援助(FMS)」での兵器購入予算は増加。
第2次安倍政権の前には最大で1600億円だったが、15年度以後は3500億~7000億円の間で高止まりしている。
負担増の避けられない対米追従を続けるのか、次期政権は重荷を背負っている。
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■米兵器を大量購入 対米追従で膨らむ負担
東京新聞 2020/9/5
https://www.tokyo-np.co.jp/article/53329
■防衛予算案5.3兆円、過去最大 高い米製品の購入続く
朝日新聞 2019/12/20
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2020年度当初予算案の防衛費は、前年度当初から1・1%増の5兆3133億円となり、6年連続で過去最高を更新した。
今後5年間(19~23年度)の防衛費の伸び率を年1・1%とした昨年末の「中期防衛力整備計画」に沿った内容だが、トランプ米大統領の「バイ・アメリカン(米国製品を買おう)」に応じ、高額装備品の購入も続く。
防衛費の増加は第2次安倍政権発足後、8年連続となる。
米国からの導入手続きが進む陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」には、発射装置の取得に115億円、調査費に14億円を充てた。
ただ、防衛省のずさんな調査報告などを受け、政府内で秋田市内への配備について見直し論が浮上。
もう一方の配備適地とされる山口県でも地元了解が得られておらず「特定の配備地を前提としていない」(同省)とした上での計上となった。
また、米国製のステルス戦闘機F35A3機の購入費として281億円。
同じく、F35B6機の購入に793億円を計上した。
安倍政権は18年12月、F35を将来的に計147機体制とすることを閣議了解。
これに先立つ日米首脳会談ではトランプ氏が安倍晋三首相に「我々の戦闘機を大量購入しつつあり、とても感謝している」と述べていた。
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■防衛予算案5.3兆円、過去最大 高い米製品の購入続く
朝日新聞 2019/12/20
https://www.asahi.com/articles/ASMDN4J9RMDNUTFK00B.html
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