Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!

「壁を乗り越える力」~サウジアラビア報道から垣間見る「エネルギー問題」~


サウジアラビア記者行方不明事件。

マスコミをにぎわしています。

でも、そもそも、なぜ、このサウジアラビアの報道が多いのか、不思議に思っている方もいらっしゃるかと思います。

今回はサウジアラビアや米国に潜むエネルギー問題についてお伝えいたします。



日本とサウジアラビア

サウジアラビア。

実は、非常に、日本にも大きな影響のある国なのです。

日本の石油輸入元は、ダントツ、サウジアラビアなんですね。

2017年の1年間だけで日本は7518万キロリットルもの原油を輸入。

※(経済産業省石油統計、万kl)(2017年)

次いで多いのはアラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタール、ロシア、イラン。

圧倒的に、サウジアラビアを筆頭に、中東地域の国名が並んでいます。

中東依存率は、なんと!86.8%!

※(経済産業省石油統計、万kl)(2017年)

中東からの輸入が無くなったら、日本経済は、否、日本そのものが存続できなくなる可能性もあります。

それだけ、日本は中東、そしてサウジアラビアに依存している国なんですね。

今回の事件が、なぜあれほどまでにマスコミが取り上げているのか、その背景が垣間見れますね。

サウジアラビアに影響力を増す、存在

この事件を取り上げているのは、日本だけではありません。

今や世界も注目する事件です。

それがなぜなのでしょうか。

実は、この事件、単なる米国と中東の対立の話だけではなさそうです。

背景にいるのが、中国、だと個人的には思っています。

中国では石油需要が激増し、原油輸入国としてはアメリカを上回り、1日当たり約900万バレル以上となっています。

中国の石油需要の高まる中、サウジアラビアの石油出荷量への依存もまた高まっています。

実際、中国とサウジアラビアの関係性は強まっているようで、このことを米国は警戒しているようです。

ご存知、米国と中国の間では貿易赤字の問題で「関税戦争」の様相もあることはご存知かと思います。

米国と中国の覇権争い、その影響は中東にも様々な形で出始めているという背景も、世界でのニュース報道が多い理由かもしれません。

石油をコントロールする、「オールドアメリカ」

現米国大統領、トランプ氏を支持する層が、保守層であることはご存知かと思います。

ウォール街がトランプ大統領の後ろ盾になっていることは、日本経済にとっても恩恵は授かっていますが、石油やエネルギー関連の保守層もトランプ大統領の大きな後ろ盾の一つです。

トランプ大統領が、中東に様々な圧力、統制を仕掛けているのも、この「オールドアメリカ」が背景だと個人的には思っています。

そもそもトランプ氏は「雇用!雇用拡大!」という、少しオールドな支持層、側近、指向性があるようで、今回の石油・中東に対する姿勢もそのオールドな感覚と同一に感じられます。

中東への影響力拡大を志向するトランプ氏、英国の石油メジャーとも利害一致し、共に動くという構図も見えてくるかもしれません。

石油価格を引き上げたい?!

トランプ氏は表面上、石油市場価格を下げるように、という訴え方をしています。

実は、この発言、裏腹があるように思います。

実際、アメリカは天然ガス「シェールガス」の世界最大の生産国。

このシュールガスは、液化天然ガス(LNG)の形で日本、韓国や中国、さらには中東欧のリトアニアやポーランド、中東のヨルダン、アラブ首長国連邦、エジプトにも輸出が行われています。

LNGは主に米シェニエール(Cheniere Energy)の施設から輸出されていますが、他社も含めてLNG輸出インフラの建設、拡充が進められており、LNG輸出の増加が見込まれています。

シュールガスをテコに、エネルギー市場への価格影響力をも画策しているようにも感じます。

世界のエネルギー価格が上昇することで、トランプ政権の支持企業が潤う構図。

イランやベネズエラへの制裁も、この背景があるように感じます。

石油やガス価格は上がるに越したことがない。

実際、このシュールガス。

日本には「ジャパンプレミアム」引いては「アジアプレミアム」として韓国や中国などに、価格が他国と比べ、高いのです。

原油輸入価格もそうです。

日本は欧州の約1.5倍~2倍の価格、米国の7~8倍の価格で購入しています。

天然ガス価格や石油価格が上昇することで、ウォール街の投機筋、エネルギー関係の企業は大きな富を得ることができるのです。

つまり、米国や英国のメジャー、ガス会社などは、石油価格やエネルギー関係の価格は上げたい、そう願っているのです。

そのため、米国政府にとって、産油国、特に中東への影響力を得ることは、大きな意味を持っている、と言えそうです。

太平洋戦争も「石油」戦争?!

私たち日本にとって「石油」は戦争と切っては切れない関係でした。

太平洋戦争も、最後はエネルギー枯渇問題から勃発。

1941年には米国から日本への石油輸出が禁じられ、その後イギリス、オランダからの石油も全面的に禁輸となってしまいます。

こうしてエネルギーの供給を絶たれたことが、同年12月に太平洋戦争が起こる一因になったと言われています。

世界を牛耳ってきた石油メジャー。

過去の世界で繰り広げられた多くの戦争と無関係ではなさそうです。

逆転の発想!産油国に、自然エネルギー?!

サウジアラビア記者行方不明事件。

ソフトバンクの孫正義氏も大きな影響があります。

ソフトバンクグループが運営する10兆円ファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)の最大の出資者は、注目されているサウジアラビアのムハンマド皇太子。

ムハンマド皇太子が主導し、サウジアラビアの公共投資ファンド(PIF)はソフトバンク・ビジョン・ファンドに2000億ドル(約22兆7000億円)規模の出資に合意しています。

その軸は、太陽光発電。

200ギガワット規模の太陽光発電プロジェクトです。

この200ギガワットという驚きの数字。

2016年末時点で世界全体の総太陽光発電能力は303ギガワット。

その規模に匹敵するプロジェクトなんですね。

でも、疑問なのが、なぜ、世界最大規模の産油国に太陽光エネルギーなのか、という点ですね。

ここが、逆転の発想かもしれません。

もともとムハンマド皇太子は新しいものが好きなようで、シリコンバレーなどの事業にも興味を示しています。

石油で蓄積した富ですが、長いスパンでは石油埋蔵量という期限付きの富とも言えそうです。

長期視点から鑑みて、次なる戦略を講じる必要があるのは当然かもしれません。

ある意味、優れたリーダーですね。

オイルマネーがある今だからこそ、次なる一手を講じる。

産油国が、太陽エネルギー。

革命的意義を感じる、ビジョンではないでしょうか。

孫さんも、この状況を客観的に見据えたうえでのアプローチだったのかもしれません。

もちろん、不安定なサウジアラビア。

この結末が、筋書き通り行くかは別問題ですが、計画して、実行する、その姿勢は学ぶべき点は多いのではないでしょうか。

何とか、この壁を乗り越えてほしいものです。

脱石油・石炭エネルギーの動き

昨今、脱石油・石炭の動きが進んできています。

中国は石油メジャーの影響力を極力排除したいという背景もあって、再生可能エネルギーへの傾注も大きくなっています。

そして欧州も。

欧州では、2017年には風力・太陽光・バイオマスの合計が石炭による発電量を初めて超えました。

この再生可能エネルギーの増加は、風力・太陽光・バイオマス発電によるものです。

この三つの発電量は2017年に12%増加し679TWh(679兆ワット時=6,790億キロワット時)に達し、5年前には、石炭発電が風力・太陽光・バイオマス発電の2倍以上だったことを考えると大きな進展です。

※出典:資源エネルギー庁、「再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題と次世代電力ネットワークの在り方」(2017年)

欧州各国では多くの国で2020年に30~40%に達する目標を掲げているほか、ドイツは2030年に50%以上を目指しています。

原子力に依存するフランスでさえ2030年に40%を目指しているのです。

(フランスは原発大国にも関わらず、段階的に原発全廃を目標に掲げています)

再生可能エネルギーへの方向は、アメリカと日本以外、世界中で進んでいる、と言えそうです。

日本のエネルギー方針

欧州が再生可能エネルギーが進捗している背景は、各国政府が推進する補助金。

再生可能エネルギーに対する手厚い補助金が、民間企業の推進力につながっています。

ただ、問題なのは、日本。

自国防衛の要となる原子力発電技術の維持向上を背景に、原発推進が現政権の主軸。

再生可能エネルギー普及に消極的であることは、各種法案でもうかがい知れるところです。

当然、自国防衛という視点も忘れてはなりません。

しかし、世界各国で地産地消化するエネルギー革命。

この潮流は、日本にも大きなメリットはあるのではないでしょうか。

右派も、左派も、力を合わせて壁を乗り越えてほしい、個人的にはそう思っています。

寺?!ネットワーク!

そういえば、先日、面白い記事を発見しました。

それが、「寺」エネルギーネットワーク!?です。

京都市下京区に本社がある「TERAEnergy」は、京都の寺の僧侶たちが会社を設立。

電力の小売り事業に参入したのです。

人口減少や過疎化、寺の檀家の減少も背景にあるそうです。

中国地方には、広島県や山口県を中心に3000余りの西本願寺派の寺があり、全国的にも多いことから、檀家のネットワークを活用し中国地方5県で、家庭向けに電力を販売するということです。

この事業が軌道に乗れば、宗派を超えて多くの寺に参加を呼びかけ、中国地方以外の地域への進出も検討しているとのことです。

日本には70,000以上の、コンビニの数を超える、寺の数があります。

檀家とのネットワークは、相当数にのぼるのではないでしょうか。

すべてのお寺自体に、太陽光発電装置を配置するのも、面白そうですよね!

そういえば、日本国内には神社の数も80,000以上あります。

お寺と神社合わせて、150,000以上!にもなるんですね。

仮に、宗教の壁を乗り越えられた場合、驚くほどのネットワークになるのではないでしょうか。

壁を乗り越える力

宗教とエネルギー。

世界のエネルギー問題は、欧米のキリスト教と、中東のイスラム教との宗教問題と、複雑に絡み合っている部分もあります。

キリスト教とイスラム教の宗教問題、そして石油問題。

解決の糸口は、「壁を乗り越える力」。

もしかしたら、第三者の存在、私たち日本にも、何か大きな役割があるのかもしれませんね。



RSS
Follow by Email
Facebook
Google+
https://atuiomoi.net/post-1574">
Twitter