応援者が現れるビジネスプラン3つの条件
堀場雅夫(堀場製作所創業者)
もし、あなたのビジネスプランが
・「論理的に正しく」
・「企業哲学に合致し」
・「商売になる」
という3条件に合致した正しいものであったら、必ず応援してくれる人が出てくるだろう。
僕自身、何度も失敗をしているが、土俵際まで追い詰められ、それでも頑張ろうとしていると「それは面白い。やってみろ」と言ってくれる人が現れた。
たとえ上司が反対しても突き進むべきだ。
堀場雅夫とは?
堀場雅夫。
東証一部上場の分析・計測機器メーカー堀場製作所創業者。
京都生まれ。
京都帝国大学在学中、堀場製作所の前身である堀場無線研究所創業。
京都帝大理学部物理学専攻卒業後、堀場製作所設立。
同社を世界トップシェア製品を抱えるメーカーへと育てた。
学生ベンチャーの草分け的存在とされ、ベンチャー企業の育成に積極的にかかわっている。
医学博士。
厳選!堀場雅夫の珠玉名言
堀場製作所の社是は「おもしろおかしく」。人間、好きなことをやっていれば集中力は高まるし、そういう人が集まる会社は結果として皆が、仕事と休暇、メリハリのある生活が送れるようになる。
大丈夫。何を慌てている。全く日本人というのは能力を過小評価していて、いつも悲観論ばかり。楽観論者より悲観論者の方が偉いと思われているんかな。ウチの従業員の半分は欧米人。いろいろな国の連中を見たり話をしたりしているんですが、やっぱり日本人は潜在的な能力がすごく高いと実感する。
堀場製作所には社内大学の「ホリバ・カレッジ」があり、そうした高齢社員の頭脳を最大限活用することを目指している。脳みそをすべて絞り出してコロッと死ぬ。その方が本人も幸せだし、医療費負担や介護の問題もなくなる。それどころか死ぬまで所得税を払い続け、最後は相続税を払ってくれる。
トンやキログラム単位で販売するのではなく、高付加価値品をグラム、ミリグラム単位で販売するビジネスモデルへ転換することが大切。たとえばセラミックは茶碗ならキログラム単価だが、コンデンサーにすればグラム単価へと付加価値が上がる。
私は「ライオンと細い道」の小話をよく紹介します。細い道で10人がライオンに追いかけられ、3人が食べられてしまう。残った7人はそれでも逃げ出すだろうか。いえ、力を合わせて反撃に転じるでしょう。日本では革命は起きなくても、中国に経済成長で追い上げられて危機感が深まれば、そのくらいのバネは働きますよ。
おしめの肌触りが良すぎると、赤ん坊は泣かなくなるし、2歳になっても自分でおしっこができなくなる。インキュベーター(孵化器)は必要だが、甘やかしたら抵抗力が身につかず、死んでしまいます。
旧来の日本企業は、社内の「和」に重心をかけすぎ、社員に「自分を捨てて全体のために生きるべきだ」という道徳を押し付けてきた。だが、今後は、いい意味で利己主義の人材が必要になる。もちろん「和を乱せ」というのではない。みんなで仲良くする前に、個々がしっかりとしたスキルと情熱、行動力を持たなくてはいけないということだ。
私はベンチャー育成機関の集まりなどによく招かれますが、半分は学者と役所の人で、本当にベンチャーをやってきたのは私くらいです。七転び八起きというけれど、ベンチャーは「一転びアウト」の怖さがある。そういう怖さを知ったうえで、ベンチャーの育成策を議論しなければなりません。
日本人の課題は、持てる力を120%発揮して具体的なアクションにつなげられないことなんですよ。積極性、アクティビティーが低いわけ。本質的な能力があるんだから、これをいかに引っ張り出すか。日本人に「こんなのやれ」と言ったら「いや、私にはできませんわ」。こう言います。だけどアングロサクソンの方は「おまえには無理やな」と言っても「やらせてくれ」と言う。こういう考えに変えたらいいだけ。それで日本は限りなく明るい。
戦争中の修羅場の経験があるからこそ、私は常日頃から「おもしろおかしく」人生を送れと言うてます。人種、宗教観、政治信条などを超越して、基本的に人間の目標はこの一点に集約されると思っています。
人間、「絶対にやりたい」と思い詰めれば、100%は無理でも50%くらいのことは成就する。できないのは簡単に諦めるからだ。誰でも人生は一回限り。文句を言わんと、やれ!僕が言いたいのは、このことである。
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1、堀場雅夫 未来は自ら創るもの
2、堀場製作所・堀場氏×DMG森精機・森氏×ロート製薬・山田氏 関西発・世界に突き抜けるビジネスの方法論(G1地域会議2014 関西)
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