星野佳路:ビジョンを社内に浸透させる2つのポイント

星野佳路:ビジョンを社内に浸透させる2つのポイント

 

ビジョンを社内に浸透させる2つのポイント

 

星野佳路/星野リゾート代表

 

 

ビジョンを社内に浸透させるポイントは2つあります。

 

・情報公開を徹底して行うこと。

現在の経営状況と未来像、そこに至るまでの戦略、大事にしなければならない会社の価値観、これらをオープンにする。

 

・経営ビジョンに対して本気であることを知らしめる。

社是や企業理念を額縁の中だけのものにしないためには、「社長はあれしか考えてないんじゃないか」と思われるくらい本気で言い続けないとビジョンは絶対に伝わらない。

 

 


 

星野佳路とは?

 

 

星野 佳路(1960年4月29日 – )は、日本の実業家。星野リゾート代表取締役社長。

長野県出身。

 

小学校時代はスピードスケート、中学校進学と同時にアイスホッケーを始める。
高校では3年連続で国体にも出場、大学時代の4年間もアイスホッケー部に所属、4年生のときキャプテンを務めた。

 

慶應義塾大学経済学部卒業後、米国コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了。

学卒後、1987(昭和62)年アメリカの日本航空開発株式会社(JALホテルズ)に就職。

 

1989(昭和64)年、29歳のとき父親に呼び戻されて帰国、星野温泉の取締役に就任するも、半年で退社。

旧来の旅館事業の考え方、仕組みに対し、変革が必要なことを痛感。

 

再び渡米し、シティバンク銀行に就職。

1991(平成3)年また父親に呼び戻されて帰国、星野温泉に入社、31歳のとき株式会社星野リゾート4代目社長に就任。

 

リゾナーレ、アルツ磐梯リゾート、アルファリゾート・トマムなどを傘下に収め、ホテルや旅館の再生事業を行っている。

 

 

厳選!星野佳路の珠玉名言

 

 

リーダーとして成長するために重要なことの1つは、「失敗経験」だと思います。「失敗は学びの機会」「失敗の数だけ成長できる」と感じています。

 

 

星野リゾートはいまのところチャンピオンではありません。チャレンジするプロセスこそが自分たちの成長ですから。

 

 

私たちが考える日本の良さと、外国人旅行者が見てみたい日本は違う。日本に期待するものを外からの目で見てみることはすごく大事なことです。

 

 

目標達成を目指すうえで忘れてはならないのは、エンターテインメントの要素です。当社では、社員の誕生日にコーヒーカップと目覚まし時計をプレゼントするのですが、コーヒーカップの内側には、「経常利益率20%」と書かれていて、コーヒーを飲むたびにその数字が嫌でも目に入ります。目覚まし時計は、アラームの代わりに「リゾート運営の達人を目指して、今日も一日頑張りましょう!」という声で起こしてくれるという優れものです。こういうことを真剣にやるのも楽しいと思いませんか(笑)。毎日朝礼で唱和するよりも、この方が楽しくビジョンを共有できると思います。

 

 

私自身は、目標に何を据えるかより、達成するための戦略と、それをやり抜くことの方が大事だと思っています。とくに仕事はスポーツと違い、時間が来れば試合終了とはならないからです。できるまでやり続ければいいのです。そしてプロセスは、楽しくなければ続きません。

 

 

「やらないことを決めること」。これは事業を展開するうえでも、大切な考え方。「やらないこと」を決めるのは、「強みを大切にする」ことにつながる。

 

 

欧米の大手ホテルでは、どのホテルも現地スタッフをたくさん雇用してはいますが、彼らを労働力としかみていない。一方、我々の「日本旅館メソッド」では、現地の人々をサービスのクリエイターとして位置づけています。彼らのこだわりこそが、サービスの源泉だからです。

 

 

ビジョンは企業における憲法みたいなもので、社員が常にそこに向かっていると意識できることが大切です。そのためには、経営者は設定したビジョンからブレないということが必要になります。最短距離でビジョンに向かう姿勢を常に見せなければなりません。

 

 

私が重要だと考えるのは、「料理を調理師や板前の専門分野にしすぎないこと」です。つまり、調理師ではないスタッフが、料理に関与する自由があることが大事です。ホテル業界における弊害は実はそこにあって、料理の領域が調理師以外は誰も口を出せない「治外法権」になりがちなのです。料理を出してお客様の反応を見たり、要望に応えたりするのはサービススタッフです。サービスを提供する彼らが、「今日の料理はおいしくない」と言える文化。お客様が喜んでいるのかいないのかを、調理師とざっくばらんに議論できる文化。「こうしたらいいのでは」とスタッフが自由に提案できる組織。そんな「フラットな組織」を私たちは目指しています。

 

 

私たちがやろうとしているのは、建物だけでリゾートの魅力を完結させるのではなく、サービスと合わせて魅力を高める「舞台」を作ることです。その舞台で演じるのはスタッフであり、演目や演じ方もスタッフの自由。ゲストへのおもてなしの発想を生かせる舞台を設計して、ハードとソフトの両面で滞在の魅力を高めていこうという考え方です。

 

 

星野リゾートの各施設・各チームでは、しょっちゅう「事件」が起こっていて、この「事件が起こる」ということ自体が、私にとっては非常に大きな意味を持っているのです。ここでいう「事件」とは、組織内のコンフリクト(対立や葛藤)を意味します。では、それがなぜ、しょっちゅう起こるのか理由は、我々が完全にフラットな組織を志向しているからにほかなりません。星野リゾートらしさとは何かというと、それはこのフラットな組織に尽きるといってもいいでしょう。

 

 

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