ものの考え方10
松本晃/カルビー元代表
ものの考え方10
①Commitment&Accountability(約束と責任。仕事は全て約束、その結果に責任をとること)
②人の評価はFairに(人の評価は、より厳密に正確にフェアに行え)
③会社は「厳しく」「暖かく」(会社は甘いだけのところではない)
④現状維持是即脱落(現状に満足しない)
⑤正しいことを正しく
⑥No Meeting, No Memo(無駄な会議や資料づくりをやめる)
⑦One Dollar – OUT( 会社の金は1円たりとも私用流用しない)
⑧すべてのコストは顧客が負担(コスト意識を持つ)
⑨報告の3原則
(1)トラブルはすぐ報告せよ! (2)悪いことから報告せよ! (3)ウソをつくな!
⑩業務の3原則
(1)簡素化 (2)透明化 (3)分権化
松本晃とは?
松本晃。カルビー元会長兼CEO(最高経営責任者)。
京都出身。
京都大学大学院農学部修士課程修了後、伊藤忠商事に入社。
産業機器・自動車・港湾機器などの輸出ビジネスに携わる。
その後、伊藤忠子会社のセンチュリーメディカル取締役営業本部長、ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル社長・最高顧問などを経てカルビー会長兼CEOに就任。
現在ライザップ(RIZAP)代表取締役COO(最高執行責任者)。
厳選!松本晃の珠玉名言
私はカルビーの会長になってすぐに、「仕事の棚卸し」という運動を始めました。これは社内の仕事を、(1)会社にとって良いことで、現在実行しているもの、(2)会社にとって良いことなのに、現在できていないもの、(3)すぐにやめた方が良いものの3つに分類し、(1)はそのまま継続し、(2)はすぐに始め、(3)はやめるというものです。
成長に必要なことは、3つ。まず「学ぶこと」。次に「頭を使って考えること」。そして、「考えたことを実行すること」です。
世の中の仕事はすべて三つに分けられる。「しなくてはならない仕事」「したほうがいい仕事」「しなくてもいい仕事一です。このうち、「しなくてもいい仕事」や「したほうがいい仕事」はしない。仕事のスピードアップはこの一点に尽きます。
ビジネスはコミットメント(約束)から始まり、いったんコミットしたならばアカウンタブル(結果に責任を持つ)でなくてはならない。
交渉を成功させるカギは、「準備8割、実際の議論2割」だと思っています。そこで重要なのは情報です。それも「information」という単なる情報ではなく、労力をかけてこそ取れる真に重要な「intelligence(諜報)」です。それを基に仮説を立てて、相手の本当の目的を考えるのです。
「顧客」に対する責任は主に3つあります。1番目は「品質」、2番目は「コスト」、3番目は「供給」。カルビーは、1番目と3番目は大変よくできていた会社でしたが、2番目ができていなかった。だから、2番目のコストを改善したら、業績が良くなった。実に簡単な理屈なのです。
ガバナンスのあり方を考えるうえで参考にしたのは、前職のジョンソン・エンド・ジョンソンの「クレド(信条)」でした。最初に勤めていた伊藤忠商事から移る際にもこれが決め手でした。クレドでは、まず顧客と取引先、そして従業員、3つ目に広い意味でのコミュニティー、最後が株主というふうに経営における優先順位を考えます。こうした順位に従っているとうまくいくのです。
私が必ず必要だと思うのは、「法律」「英語」「会計」の3つ。この3つだけは外せません。これらの基本的なことがわからなければ、これからのビジネスにおいて経営者は生き残ってはいけません。
経営者は、「目の前の今日」にも「遠くの未来」にも、目配りすることが求められる。マネジメントを任された立場なら必要です。私は時間とエネルギーを、「今後1年間のことに20%、その次の1年間に50%、2年後以降に30%」注ぐようにしています。
良い「ビジョン」の次は良い「プラン」だ。どんな政策とか、どんな商品・サービスとかを、いつまでにどれだけという具体的な「プラン」が必要だ。良い「ビジョン」があり、良い「プラン」ができれば、残るのは「リーダーシップ」しかない。ことごとくビジネスであろうが、プロ野球のチームであろうが、政党であろうが「ビジョン、プラン、リーダーシップ」の3つが成功の要素であることは共通だ。
経営って2つしかないんですよ。「世のため人のためになること」と「儲けること」。それ以外のことを考えすぎると経営が複雑怪奇になってしまう。
世の中変わっちゃったんです。だから今、変わろうとしているんです。
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