居酒屋てっぺん創業者、大嶋啓介:お金持ちの人生よりも目指したいものとは?

居酒屋てっぺん創業者、大嶋啓介:お金持ちの人生よりも目指したいものとは?

お金持ちの人生よりも目指したいものとは?

 

大嶋啓介/居酒屋てっぺん創業者

 

お金持ちの人生もいいと思うんですよ。

でも、僕は親父に言われたことがあるんです。

「金持ちよりも、夢持ち、人持ちの生き方をしろ」と。

夢に挑み続ける生き方、そして仲間がたくさん集まってくる生き方、それを僕は目指していきたい。

 

 

 

大嶋啓介とは?

 

 

大嶋啓介。

1974年、三重県桑名市生まれ。

 

3人兄弟の長男で、小さい頃から運動神経抜群な少年だった。

小学生時代にはカラテで、全国4位。野球では、全国大会で2年連続で3位になった。

 

小学3年生のとき、警察官だった父が他界。

名城大学付属高校、名城大学卒業後、電子部品商社に就職するも、1年で解雇。

 

祖父のアドバイスと後押しを受け、飲食の道に進むべく「かぶらやグループ」へ。

2003年7月7日、「株式会社てっぺん」を設立。

 

てっぺん独自の「公開朝礼」が話題となる。

2006年には居酒屋業界全体の活性化を目的に、NPO法人居酒屋甲子園を立ち上げ、初代理事長を務める。

 

2007年には、外食産業に最も影響を与えた人に贈られる「外食アワード」を受賞。

2014年より自身の学びを多くの人に伝えたいという想いのもと「人間力大學」を開校。

 

 

厳選!大嶋啓介の珠玉名言

 

 

父は、ぼくが小学校3年のときに36歳で亡くなっているんです。警察官で、すごく男気のある親父でした。その若さで世を去るというのは、本人も無念だったと思うんですよ。だからぼくは、親父の分までがんばりたいんです。やるからにはてっぺんを目指すぞという気持ちと、てっぺんにいられたら天国にいる親父に一番近くで見てもらえるだろう、という思いでつけた名前です。

 

 

飲食の世界で勝負しようと決めたのは24歳のとき。ところが、就職した居酒屋で店長になったものの、従業員をまとめることができず、完全に心がポキッと折れてしまった。半年間、肉体的にも精神的にもおかしくなった。でも、そのときの経験が間違いなくいまに生きている。

 

 

みんなが最初から明るいわけでも、夢や目標をしっかり意識できているわけでもないんです。でも、毎日「スピーチ訓練」や「ナンバー1宣言」で自分の考えをちゃんと言葉にして伝えるようにしていると、行動が変わり、少しずつ、なりたい自分に近づいていきます。そうすると自信が出てきて、自然と明るく元気になります。人を育てることの一番の基本は、やっぱり習慣づくりなんだなあと思っています。

 

 

いつも大声を出して朝礼をやっているので、「てっぺん」には元気のいい活発なメンバーばかり集まってくると皆さん思われるらしいんです。だけど実際には、自分に自信がなくて話すのもすごく苦手、というような子たちが多いんですよ。それが、毎日やっているうちに変わっていくんです。

 

 

いろいろな経営者にお目にかかってきましたが、素晴らしい人物ほど、謙虚な態度を貫いている。その姿勢に魅せられて、多くの人が引き寄せられるということを痛感します。

 

 

うちの社員とは、一生つき合う覚悟で僕は接しています。これも、尊敬する先輩たちから学んだ生き方の一つ。自分が本気になり、本音でぶつかっていれば、相手は必ず大切な仲間になってくれるものです。

 

 

僕が尊敬する人たちは、例外なく相手に対する「ありがとう」という言葉を大切にしています。謙虚さというのは、人に対する感謝の心から、自然ににじみ出てくるものなんです。

 

 

苦労したり、バカにされたり、失敗したりすることはたくさんあったけれど、その経験があるからこそ、いつ何が起こるかわからない人生を楽しめるようになれた。

 

 

20代は、僕にとって仕事は自分を磨くための「修行」でした。それが30代になって、仕事は「挑戦」に変わってきた。

 

 

人生で一番悩んだことは、自分を成長させてくれる。

 

 

どんな環境であろうと、習慣を変えて心に夢を持ったら、自分で環境も変えられる。自分でもできるんだということを知ってほしい。

 

 

やっぱり習慣が心を育てていく。習慣こそが人材育成そのものだと思いましたし、習慣イコール人生なんだと再確認しています。

 

 

子供たちには「おまえもこれから大人になったら楽しいことがたくさんあるから楽しみにしていろよ。大人って楽しいぞ」と言っています。それから、「お父さんも仕事を楽しんでくるから、おまえたちも学校を楽しんでこいよ」とか。

 

 

子どもの前で、親は人生を楽しんでいる姿、仕事を楽しんでいる姿を見せなきゃいけないんですよね。元気のない姿や疲れた顔を見せないことが大切。ぼく自身、意識してそうするように心がけを変えましたし、お父さん、お母さん方に向けて話をするときには、「明日から『疲れた』と言うのをやめましょう。楽しそうな顔を見せるだけで子どもは変わります」と言っているんです。

 

 

バンコクで歌や踊り、お笑いなどのエンターテインメントのショーを見ながら飲食をするワンフロア2500席の店を見て、日本にもこんなふうにお客さんに感動を与えられる大型店をつくれたらという思いつきで2000席の居酒屋づくりを始めました。でも、話が進むにつれて胸の中に違和感が湧いてきて、「これが本当に自分のやるべきことか?」と思って、さんざん悩んだ揚げ句、やめることにしました。今ぼくがやるべきことは、日本一、世界一の大型店なんかではなくて、メンバーと向き合って彼らの夢を聞いてやることじゃないか、今一度「てっぺん」の将来、居酒屋の将来というものをじっくり見据えていくことじゃないかと思い直しました。

 

 

ぼくは様々なところで講演をしているのですが、昔クビになった会社にも講演にいきました(笑)。ぼくは新卒で専門商社に入ったんですが、1年でクビ。その会社が今では、「おまえに社員教育を頼みたい」と言ってくれるんです。ぼくは自分を例に出して、「諦めるな。夢に向かって走っていると、人生こんなに変わるんだぞ」と話しています。

 

 

親父は、僕が小学3年生のときに他界したんですが、親父の写真を見ているうちに、「おまえ、いつ死んでも後悔しない人生なのか?」って、問いかけられている気がした。36歳で亡くなった親父は、「人生はいつ何が起こるかわからない」ということを死をもって僕に教えてくれたんです。その親父に対して、胸を張れるような人生でありたいと思ったら、ここで終わるわけにはいかないと。

 

 

 

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